落伍者の娯楽[2]
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂(2025年1月2日映画館で鑑賞)
『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』を初めて知ったのは隣市の図書館で本を見かけた時だった。今はこういうのが人気があるのか、と思った記憶があるが、その時はあまり関心はわかなかった。その後、天海祐希主演で映画化されることを知ったが、天海祐希なので観たい気もしたが、絶対観たい映画ではなかった。中田秀夫監督の映画だと知った時は好きな監督なのでちょっと観たくなったが、公開を控えた頃に私はお金がなく、観ないつもりでいた。そんな時、ファンである大原櫻子が『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』のリーディングドラマを演じるということを知った。だったら予習として映画は観なければいけないなと思って観ることに決めた。そんな矢先、今度はこちらもファンである小橋めぐみがちょっとだけこの映画に出ているというSNSの小橋めぐみの投稿を読んで、興奮した。去年生で観に行った回数のツートップがどちらも同じ作品に関わっているというのだから。さらに予習としてアニメ版を第2話まで観た。もっと観ておきたかったが、観るための時間が作れなかった。
小橋めぐみは冒頭と最後に出てきた。正反対の演技で。『あみはおばけ』に続いて今回もお母さん役だった。『あみはおばけ』は女の子の阿美のお母さん役だったが、今回は男の子の雄太のお母さん役だった。実はさらに冒頭での教室の場面の先生役が一瞬小橋めぐみかと思ったが、すぐに大村彩子?と思っているうちに場面が変わってしまった。小橋めぐみとは友達で顔が似ているとも言われている大村彩子も出ているのかな、と思った(エンディングロールで小橋めぐみと並んで大村彩子の名前があった)。
この映画には私が注目している女優が多く出演している。天海祐希は言うまでもないが(いや、ちょっと一言。先日シス・カンパニーの『桜の園』を観劇したのに続いて今回も天海祐希主演だ)、①まずは伊原六花。『リゾートバイト』を観てから注目している女優だが、強欲な役を狂気を感じさせるくらいの迫真さで演じていたのは凄かった。②そして上白石萌音。上白石萌音はラジオでウィスパーボイスの歌声を聴いてから注目し続けている。あとから姉妹で活躍しているのを知った。妹の上白石萌歌はラジオ番組を聴いていた。つまり女優としては二人ともほとんど観たことがなかった。上白石萌音関係で観たのは『君の名は。』で、この映画では声の出演をしている。今回、上白石萌音がこんなに悪っぽい役ができるとは意外だった。まるで時代劇の江戸っ子の性悪女のような演技は見事だった。実は2025年に聴くAudibleの1本目は上白石萌音の『いろいろ《通常版》』に去年から決めていた。奇しくも上白石萌音のブラックな演技を観た日の帰宅後に『いろいろ《通常版》』を初めて聴き始めたのだった。それによると上白石萌音は視力がけっこう悪いらしい。あの眼はそういう眼だったのか、悪い目つきが様になっているのは眼の悪さも手伝っているのかな、と思った。また、上白石萌音は今年観ようと思っている映画にけっこう出演している。私は原田知世のファンでもあるので、『35年目のラブレター』は必ず映画館で観ようと思っている。先日試写会の抽選にも応募した。さらに舞台挨拶つきのお披露目試写会にも応募した。この映画にも上白石萌音は出ている。また、大原櫻子関係で『舞妓はレディ』も観たいが、この映画は上白石萌音が主演で出ている。それから『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』上映前の予告で上白石萌歌の出ている『366日』が流れていた。姉妹で大活躍である。③さらに伊礼姫奈も出ている。『毒娘』を観てから気になっていた女優だ。今回は嫌味な役の時とそうでない時の表情のギャップに魅せられた。ちなみに〈落伍者の娯楽[1]〉で触れた佐津川愛美は『毒娘』の主演である。
脚本の吉田玲子は名前は最近よく見かける。調べてみるとけっこう吉田玲子脚本の作品を観ている。この調べている際、映画館で観た『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の前章と後章の続編がテレビで放送されているのを知った。私はこの映画自体も好きだし、YOASOBI、特に幾田りらのファンだし(一時〈CLUB 夜遊〉に入会していたがお金がなくて継続できなかった)、あのちゃんのテレビ番組「あのちゃんの電電電波♪」に大原櫻子がゲスト出演してからは、あのちゃんも気になる存在になったので、この二人がCVをしているこの映画とこの二人が歌っている主題歌は大のお気に入りなのだ。続編のことは何かで見た気もするが(二人の新曲が出た時、何でこのタイミングで新曲のリリース?、と疑問に思った時に調べて続編のことを知ったかもしれない)、テレビでやっていたとは知らなかった。何しろ家のテレビは壊れているので。
そして中田秀夫監督である。好きな監督なのだが、今回は一応子供向けの映画のようなので、そういった映画も撮るんだ、とちょっと意外だった。アニメ版は2話しか観ていないが、アニメ版より人間の欲深さをどぎつく描いている気がして、ある意味これはこれでホラー映画と言えるのではないかと思った。
私はシード制というのか、前年に1番読んだ作家を次の1年の1冊目に読み、前年に2番目に読んだ作家を次の1年の2冊目に読むということを以前はやっていた。それに倣って去年推しを生で観に行った回数が1番多かった大原櫻子(22回)が出演している映画『犬部!』を今年の1本目に観た。2本目は生で観に行った回数が2番目に多かった小橋めぐみ(5回)が出演している『サイレント・プア DISC1』(『犬部!』とともにDMM宅配レンタルで借りた)にしたかったところだが、公開日からだいぶ経ってしまっているので『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』を映画館で観ることにした。たまたまこの映画にも小橋めぐみが出演しているので、シード制は保てる。