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お守りになるような歌
双極症由来の休職が始まってだいぶ経ちました。体調は一進一退という感じ。気分がいいと思う時は躁状態の可能性があるのであんまり喜べません。でもこの喜べませんっていうのも忘れちゃうんだよな……。
音楽のサブスクにめちゃくちゃ頼っています。曲を聴くのは好きなのですが、CDを集めることにあまり情熱を傾けていない(むしろ物質的にスペースを取られるのがちょっと嫌。本は逆です。絶版になっちゃうと困るので紙で欲しい)ので、サブスクでその時々好きな歌でプレイリストを組むのが楽しい。
最近ふと思い出して聞いているのがこの曲。
ハナ肇とクレイジーキャッツ 馬鹿は死んでも直らない 歌詞 - 歌ネット
かなり昔の歌です。「無責任」「万年平社員」をモットーとしてデカデカと掲げた植木等演じる破天荒サラリーマンが上役とかも巻き込みながら会社でめちゃくちゃやる話……の劇中歌だったと思います(違っていたらごめんなさい)。
適当にやろう、やっちまえばなんとかなる! どうせみんな馬鹿なんだから!! というテンションの高い曲で、眉を顰める方もいるかもしれませんが私はこれを聞いているとちょっと気が抜けて楽になります。
この歌には自然にたどり着いたわけではなく、うちの父由来のものです。小さいころから父が運転する車に乗ると、植木等の歌がよくカーステレオでかかっていました。小さい自分には意味がまったく分からないながら、明るい曲だなあと思っていたのは覚えています。
じゃあこれを愛聴していた父がおちゃらけたいい加減なキャラかというと全くそんなことはなく。本人は否定しますが生真面目で几帳面、仕事のことで考え込み過ぎてメンタルダウンしがち(私が受け継いでしまいました……)という感じの、植木等が演じるテキトーサラリーマンとは対極の人物です。
大人になって曲を聴いていると、この歌は真面目過ぎる父が気を抜くためのお守りのようなものだったんじゃないかな……と思います。そしてそのお守りとしての役割まできっちり私が受け継いでいるような……。
植木等がそれを狙って曲を作っていたのかはわかりませんが、ありがとう……と、また変にまじめに感謝しつつ、「馬鹿は死んでーもー♪なおらーなーいー♪」と口遊みつつ、車を運転するこの頃でした。