
【全アルバム】〜BryanFerry …Vo.としての目標の一人はこの人〜

はい。ブライアン・フェリーです。
私は割と早い時期から、17歳くらいかな・・・ヴォーカリストとして目標にしていた人の一人ですね。
ルー・リードをはじめ、デヴィッド・シルヴィアンやニック・ケイヴなんかもそうだけど、マガジンのハワード・デボートとかトーキング・ヘッズのデヴィッド・バーンとか、私が好きなヴォーカリストはちょっと歌い方に気味が悪いクセがあるタイプが多いんです。その筆頭格がこの人じゃないかな。歌っている声にずーっとビブラートがかかっているような・・・本人は、丸ごと1枚カバーアルバムを作ってしまうほどボブ・ディランが好きなようだが、なんとなくわかりますよね。そう、そっちの路線ね〜笑
ブライアン・フェリーは、ロキシー・ミュージックというバンドのVo.兼key奏者でもあります。元・・・とか言えないのがなかなか難しいところなんですけど、バンドの実質的なリーダーで最初に2枚は全曲自分の曲で埋め尽くしておきながら、サードアルバム出す直前に全曲カバーのファースト・ソロ・アルバム出したりするんですよ笑 意味わかんないでしょ〜それだけ創作意欲がすごかったということなのかな?
いや、とにかく“歌いたい”って時期だったんでしょうねー・・・ちょっとわかります!私も大学のときは聴くアルバム毎にカバーしたいと思う曲が必ずあったもの。それを実行できるというのがこの人のすごいところなのだろうとずっと思っている。
オリジナルの楽曲の特徴は、それほど流麗なメロディではなくて、コードもわりと普通。おそらくオケから先に作っていくタイプだと思う。ブライアン・フェリーの他の人よりも群を抜いて素晴らしいと思う点はこのサウンドの作り方だと思う。それこそ若い時から多分、ずーっと変わってないと思う。どのアルバムも参加ミュージシャンのラインナップを見るとすごいもん!それぞれの時代の旬の人とブラック系のマエストロの人に加えて、自分の希望をふさわしい音にしてくれる相棒的な人二人くらいが必ず参加している。ここがなによりもすごい点です。
ブライアン・フェリーを語るには、実はソロだけではなくて、ROXY MUSICも同時に触れないといけない。だって、ROXYの方が基本的にほぼ全曲、フェリーさんが曲を書いてるし、同じ時期のサウンドはソロの方にも引き写しとは言わないが、かなり似ているサウンドになっているのですから。
ROXYは、初期2枚のブライアン・イーノ(Brian Eno、こちらのブライアンはなぜか“i”使い・・・どう違うんだろ?)がいたアルバムとそれ以降とは基本的にアプローチが違います。3枚目以降は、それこそFresh and Blood志向でどちらかというと「血湧き肉躍る」サウンドを目指している・・・ただし、ブライアン・フェリー/アンディ・マッケイ/フィル・マンザネラの3人のコアメンバーのプレイとフェリーの非常に特殊な美意識に則って。
【全アルバムの私流メモ】☆がオススメ盤です。

①全曲、カバーです。1曲目のボブ・ディランのカバー曲がやっぱりいいです。ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」もなかなかです。
②タイトル曲以外はカバーです。不思議なのは、ROXYよりソロの方がときどき売れます・・・笑
③ROXYの「Siren」発表後、解散宣言し、1ヶ月後に発表した本作にはROXYの曲のセルフカバー?が5曲も入ってます…そんなに嫌だったの?汗
④☆ソロでは初めて、全曲、オリジナルです。タイトル曲と1曲目が秀逸!Tokyo Joeも入ってます。この曲はたいして面白くはないけど笑
⑤J.J.CaleのThe Same Old BluesとTake Me To The RIverがとても好きです。全体的にブラック・コンテンポラリーぽいアルバムです。
⑥☆大名盤です。Slave to Love、Don't Stop the Danceとか抜群!ミッキー・ロークとキム・ベイシンガーですよね笑
⑦サウンド的には充実期と呼べるかな〜佳作揃いのアルバムです。
⑧☆オリジナルは1曲(ラスト曲)のみ。でもVo.としてサイコーのデキ!と私は思っています。
⑨前作と聴き比べると、このアルバムに全面参加しているENOの役割がわかりやすいかも。まぁ、中弛み感いっぱいのアルバム。
⑩Jazzのスタンダード曲をフルオケのようなバックに歌っています。BGMには意外といいです笑
⑪☆ボブ・ディランのカバー2曲とラストのI Throughがめちゃくちゃ好きなんです!私にとっては彼のソロのベストかも、Taxiの次か笑
⑫全曲、ボブ・ディランのカバーです。はっきり言って、ボブ・ディランの原曲より全部好きです笑
⑬☆これ、多分、ROXYとしてもキャリア最後という思いのアルバムだと思います。“ジャケに女性”はソロではなく、ROXYですから。
⑭未視聴ですごめんなさい。
⑮前前作⑬と同様なのですが、残念ながらVo.以外がめちゃくちゃいいです。もう声がかすれちゃって歌がいちばんダメです涙
⑯未視聴ですごめんなさい。
ついでにROXYもアルバム毎に私の想いをメモっておきます。

【ROXY MUSIC全アルバム】
①もう大好きなアルバムです。なんというかフェイク感?チープ感?だけどインテリぽい感じがいいです。ラストのBitters Endが私の中では全ロキシー中No.1👍
②こちらもサイコーです。Enoの「最終的にかる〜くなっちゃうサウンド」は中毒性があります。
③肉感的になってきました・・・否・・・通常のロックバンド的になってきました。曲がそもそもいいです。全英1位です。(あとは⑦と⑧だけです)
④前作以上にカチッとしたサウンドづくりになってます。こちらもいい曲が多いです。ちなみにジャケット写真の向かって右側の人は男性です笑
⑤初期2枚の雰囲気が復活してます。いろんな音色があって、これぞROXYサウンドのスタンダードな気がします。ここでバンドは一旦解散します笑
⑥再結成しました。流行の音やエフェクトをモリモリにしています。曲もなんとなくという感じでちょっと疲れます。
⑦ROXYとしては初めてカバー曲を収録。すごく良い1曲目です。前作と同じく、いろんな音色てんこ盛りです。でもちょっといい曲が多いです。
⑧はい!ROXYの決定版です。それまでとは全くサウンドが違いますが、完成系で、独特で、最高峰です!このサウンドのフォロワーはフェリーのソロだけです。
ROXYのラストで最高傑作のAvalon出す前に、レノン追悼のJelous Guyでバンドは初めてシングル全英1位を取りましたが、そのほかのフェリーのソロ曲については、アルバムの中にはないんですが、映画のために書かれたオリジナル曲のIs Your Love Strong Enough?とSheのカバー(作曲者のシャルル・アズナブールとのディエットではなく、動画で上がっている一人で歌っている方)が私はめちゃくちゃ好きなんです!コステロが歌ったver.は同じ歌でも吐きそうになります笑
ブライアン・フェリーは、本当にVo.としてすごい好きなんですが、当たり前かもですが、65歳で出したOrympiaで泣いちゃうくらいがっかりしました。おすすめできるかどうかでいうと、大オススメ名盤で、ソロの中でもベストに近いいい曲といいサウンドといい演奏で締められているのですが、なんせ、肝心のフェリーのウタがダメです。もう声が出てないんです。つい先日、耳にした五木ひろしさんとか最近ジャズっぽくアレンジしている中森明菜さんとかの歌にも感じたのですが、もう加齢で衰えきった声を隠しきれないのなら、やめた方がいいと思います。ミック・ジャガーはちょっと変わったけど、衰えてはいないじゃないですか!鍛錬なんですよね、おそらく・・・。
ま、フェリーさんに鍛錬なんて、まったく似合わないですけど笑