【極私的名盤をご紹介①】〜Alice「Il Sole Nella...」〜これは、プログレです!
ご存知でしょうか、このアルバム?
ブログのタイトルからして・・・鈴木志郎康かよ!?なんて感じですが、あくまでも私個人にとっての名盤という意味で・・・汗
Alice(アリーチェ)という名前のイタリア人アーティスト;ヴォーカリストです。本名はCarla Bissi(カルラ・ビッシ)というそうです。
デビューは歌手として17歳で1971年だそうで、1954年生まれなのでベテランですね笑サンレモ音楽祭でグランプリのヒット曲あります。あまり興味はないですけど、ベスト盤に入っているので・・・ふーんという感じです汗 キャピキャピした感じではなく、低音ヴォイスが魅力の女性シンガーです。
このアルバムは1989年に出た彼女の11枚目のアルバム「Il Sole Nella Pioggia」で、日本でも発売されました。私がこのアルバムを知ったのは、もちろんリアルタイムなのですが、このアルバムのラストの曲「Now And Forever」で“(私にとって)神と人との中間にいるアーティスト”=Peter Hammillさんと共作/共演(ディエット)しているからです。完全にその1曲だけが目当てで購入したのですが、聴いてみてとてもショックを受け、大好きになりました!私の悪い癖で、すぐに彼女のその他のアルバムを探し、輸入盤屋さんで3枚ほど入手しました。食事を2回くらい抜いたかな笑〜
このアルバムは、プログレッシブ・ロックのアルバムです!
タイトルはイタリア語「Il Sole Nella Pioggia」なのでなかなか覚えづらかったのですが、英訳して「The Sun in the Rain」としてすぐに覚えられました笑
まずはこのアルバムに参加しているミュージシャンをご紹介しましょう!全ての楽曲に〜にというわけではないですが、概ね参加していると解釈してください。
<参加ミュージシャン>
●guitar:Dave Gregory・・・XTCのギタリストですね。脱退後はPeter Gabrielのバンドにいましたね。
●bass:Ian Maidman・・・ペンギンカフェオーケストラの人ですよ、というより私はデヴィッド・シルヴィアンのソロのTaking the VailとかSecrets of Beehive、デビシルのツアーのベーシストとして知ってます。確か、性転換して女性になりましたよね???(定かでない、すみません汗)
●drums:Steve Jansen・・・ご存知、元JAPANでデビシルの実弟。JBKとか。
●key:Richard Barbieri・・・ご存知、元JAPAN。現Porcupine Tree。
●trumpet:Jon Hassell・・・デビシルのソロでお馴染み。Peter GabrielとかTalking Headsとかでも大活躍のペット奏者。
上記の人たちがほとんどの楽曲でプレイしてます。
そして、Peter Hammillが作詞作曲、キーボード、アレンジ、ヴォーカルで1曲に参加!
わかりやすく言えば、デビシルのソロ1stとか2ndとかやPeter Gabrielのサウンドに近いですね!捨て曲はないです。全部、名曲名演です!
もう一気にこの人のファンになってしまい、一時期はこの人のアルバムが10枚くらいありました。(現在はめちゃめちゃ好きな6枚のCDだけしかありません汗・・・中古盤でよく見かけてもったいないなぁと手を出してしまうせいか、このアルバムは3枚も同じものを持っている・・・恥・・・ボケたのではなく、もともとボケてるのです汗)
このほかの彼女のアルバムで、今でも私が所有しているものをご紹介しておきますね〜
『Park Hotel』(1986年)
このアルバムからです。彼女の本格的なロック・バンド的アプローチの始まりです。
このアルバムのメンバーは全曲にわたって固定メンバーで演奏されていて、完全にバンドサウンド指向のアルバムです。
<参加メンバー>
●guitars:Phil Manzanera・・・ロキシーミュージックですね。
●bass:Tony Levin・・・説明不要の最強セッションメンで、まぁ、クリムゾンですね。
●drums:Jerry Marotta・・・Peter Gabriel、ホール&オーツ、John Mayer・・・まぁ、最強のスタジオメンですね。
●key:Michele Fedrigotti・・・作曲家フランコ・バティアートの相棒でまぁ身内みたいなものですね。
これだけの人が全曲に参加しています。まさにバンドでのアルバムみたいなものです。ちょっとアレンジがイタリアぽく大袈裟なところもありますが、いいバンドサウンドでいい曲ばかりですよ。
『Mezzogiorno sulle Alpi』(1992年)
イタリア語のタイトルなので、覚えにくいのですが、英訳して「Noon in Alps」(アルプスの真昼)と覚えています笑。
かなり実験的なトライをやってますが、大成功しています!
メンツは、ギターが「雨の中の太陽」にも参加していたDave Gregoryと後のKing Crimson参加のJakko Jakszyk、ドラムのほとんどをGavin Harrison(Porcupine TreeからKing Crimsonのドラマーです)がおそらく同じく参加のRichard Barbieriラインで参加してます。これだけでも凄いのがわかるかと・・・笑 ひょっとすると「雨の中の太陽」より好きかもしれません。
このアルバム、どうしても地元の輸入盤屋さんでも見つからず、妹に買って送ってもらった記憶があります!
『Charade』(1995年)
このアルバムはかなり地味な感じの、でもプログレ好きなら身悶えするくらいの名曲がたくさん入っています。サウンドは曲ごとにレンジが異なっているので、あまりバンドっぽくはないですけど、シンガーとして油の乗ったウタがサイコーです。
メンバーは、クリムゾンのTrey Gunnがほとんどベースかスティックか弾いてます。あとPeter Hammillと共演しているStuart Gordonがほとんどの楽曲でバイオリン弾いてます。これもめちゃめちゃ好きです!
『Exit』(1998年)
このアルバムはグッと弾けてますね〜笑・・・軽いアップテンポの、イタリアンPOPSみたいな曲調がほとんどですが、でも、全体のサウンドはプログレというかNEW WAVEバンドぽいですね。「Open Your Eyes」という楽曲をPeter Hammillと共作してます。羨まし〜い!
・・・らしくない珍しくPOPな曲ですね、ハミル本人は歌ってないです。
『Personal Juke Box』(2000年)
これは、単なるベスト盤ではないです。全16曲の中で、新曲は2曲、そのうち1曲はボウイ/パット・メセニーの「This is Not America」のカバーです。上記の「Exit」から2曲、「Charade」から2曲、「アルプスの真昼」から1曲、そして「雨の中の太陽」からの1曲の他の8曲は新録音のセルフ・カバーです。以前は、オリジナルバージョンの入ったのも持っていたのでわかりますが、ちゃんと現代的な、バンド的なサウンドになっていてほぼ新作ですね。こんなところはすごいなぁと思います。
もし、まだ聴いたことがなくて、何か変わった、でもちゃんと安定してバンドぽいサウンドが・・・というときは試してみてください!