孤独
なんだかんだ、休職してから半年が過ぎようとしている。大学時代の就職試験勉強以来、久々に孤独を味わっている。大学生の頃はみんなも就職活動中だったので、自分の寂しさなんて我が儘だと知っていた。
当時は一人の状況を「ぼっち」や「おひとり様」とおしゃれな言葉で表現することも無く、「ひとりを楽しむ」という余裕のある時代ではなかった。
どちらかというと「一人は恥ずかしい」……という感覚だったと思うが、私は恥ずかしいよりも、とにかく誰かといないと寂しくて死んでしまうような人間だった。
郵便屋さんはこんなに楽しみにされていたことをきっと知らない
ひとりが苦手な私が、急に大学3年生で就職試験勉強のため、一人家に居た時は寂しくて、毎日郵便屋さんが来るのを楽しみにしていた。たとえ自分宛の書類が無くても。
誰かが家に来るという、外界の人が何か届けてくれるというプレゼント的なものを楽しみにしていたのかもしれない。
毎日午後3時頃に聞こえてくる郵便屋さんのブルブルブルというバイクの音、封書がポストに投函された時の「コトリ」という音だけが、その日の唯一の楽しみだったという、超暗い過去を持っている(笑)。「コトリ」の音の違いで、その日の郵便物が多いのか少ないのかも判断できていた。
郵便屋さんが来たらポストに駆け寄り、中身を出すという……。ただそれだけの楽しみ。カーテンをこっそり開けて外を見ていた孤独な自分。当時も自分怖いなと思っていたけど、思い返してる今も、当時の自分は怖いと思う(笑)
でも、そんな日々を送っていた時、大好きな憧れの友人から「遊ぼうよ」とお誘いがあった時は本当に泣けた。嬉しくて嬉しくて。寂しくて死にそうだったから。
今は郵便屋さんを楽しみにはしていないよ
そして、思い返せば今、その時以来の孤独を味わっている。休職だから仕方ないけれど。お昼から午後2時頃までが寂しさのピーク。対面で誰かと話したい。本当に死にそう。でも同僚と話すのは今は無理。
孤独で一人で過ごしている時間が多ければ多いほど、小さな不安でもとてつもなく大きくなって、私の一日を奪う。何もできずに時間がただ流れていく悪循環がさらに不安を増強させる。前よりも不安や孤独感が大きいため、郵便屋さんを楽しむどころではない。(ごめんなさい、郵便屋さん)
不安と付き合うバイブル
そんな折、次男がバイトしている本屋では社員割引5%が利くとのことで、平積みされて目立っていた「不安に負けない気持ちの整理術」を買ってみた。著者は精神科医の和田秀樹さん。
和田さんのことはよく、Yahoo!ニュースの記事で見かける程度で、彼の本を読んだのはこれが初めて。大きな文字、ふんだんに散りばめられているイラスト、漫画、図解のおかげで、構えることなくサラっと読めるタイプの本。
不安が無くなることは決して無い
上手に不安と付き合っていく方法
不安に引きずられない方法
平常心で生きる方法
不安を力に変えるちょっとした習慣
などなど。この中でも私にとって有意義だったのは、「自由な生き方に不安はつきもの」、「小さな不安を放っておかない」、「他人のことばを深読みしない」、「リスクを分散してチャレンジする」の項目。
行き当たりばったりで買った割には、ふわりとサラっと読めるのが良い点かなと思う。何回も不安になる度に手にとって、眺めるだけでも良さそう。とにかく手に取れる身近なところに置いておかないと……。
私はすぐに忘れちゃうので、ここに読書記録もつけていこうと思う。
今日のまとめ
郷に入れば郷に従うで、否応なく孤独には慣れてきたけど、孤独を楽しむためには不安を消し去らないといけない。不安を軽減できたら、きっと「ぼっち」も「おひとり様」も楽しめる余裕が出てくるんだろうと思う。
よく定年退職後が「もぬけの殻」になると言うが、その「もぬけの殻」の練習を今している気分だ。だから、10年先取りしていると考えて、もう少し気楽に生きてみようと思う。
でも10年後のプランはちゃんと立てていたのになぁ。人生分からないものだ。分からないから、面白いのかな??まだ面白がる余裕はないなぁ。