我が性春は悔いだらけ!~タントラマンへの道(第78話)
--「美しさ」と「神秘性」を兼ね備えていて、あなたが「好き」なもの?
あぁ~、わかりますよ! 「女性」でしょう?
TM:はははっ! もちろん、大正解です! 良く出来ました!
何しろ物心ついた時には既に女性に対しては興味津々でしたからね。
しかも、その興味の正体は性的好奇心だったのですから、それはもう大変でしたよ。
--大変って、具体的には?
TM:一日中、寝ても覚めても好きな女の子のことしか考えてない、みたいな感じです。 しかも、既に秘儀の開発は終わっていて、実用化されていましのでなおさらです。
--そういえば、小学生の頃のお話は聞いていますが、それ以降のことはまだだったと思います。で、中学生以降はどんな感じだったんですか?
TM:身体が大人向かって急成長する時期だったということもあったのでしょうけど、秘儀を執り行う頻度は高くなりましたね。何しろ、僕は、現在に至るまで夢精というものを経験したことが無いんですよ(笑)。弾薬の生産が追い付かない!
--へぇ~、そうなんですね。ところで秘儀にはやっぱり三種の神器みたいな道具は使うんですか?
TM:僕は何も使いませんよ。両腕のみです。時々、自分の口でムスコを咥えて気持ち良くなる夢をみたりしてましたけどね!
当時の愛犬”ムク”が自分でペロペロしているのが羨ましかったからそんな故を見たんだと思います。
エロ本等に視覚的な援助を求める人も多いみたいですが、僕は妄想一本勝負でした。
--妄想ってどんな?
TM:それはもう、筆舌に尽くしがたい凌辱の限りを好きな女の子に尽くすんですよ、・・・なぁんてことは全然ないんですよ。好きな女の子がターゲットなのは一緒なんですけど、あくまでも最初はプラトニックラブで始まって、やがて手をつないで、キスをして、みたいな極めてオーソドックスなありふれたラブストーリーなんですよ。
で、神秘のベールに包まれた領域をくまなく探検する場面でクライマックスを迎え、儀式は終了します。
--なんとなく、女性的な感じですね。
TM:どうなんでしょう? 女性の中には、レイプされるのを想像しながら秘儀を行う人もいるみたいなので、やはり個人差があるんじゃあないかな?
もし、僕が暴力的で破壊的な妄想をするタイプだったとしたら、遅かれ早かれ性犯罪者になっていたかもしれませんね。
--ホントですね。 あ、そういえば、タントラマンさんの中身は88%女性だって、チャネラーさんに言われたことがあるって言ってましたよね?
もしかしたら、妄想の内容が暴力的でないのは、その女性性の現われなのかもしれませんよ?
TM:あ~、なるほど。そうかもしれませんね。やっぱりチャネリングって口から出まかせ言ってるんじゃなく、もしかして当たってるのかな?
--ところで、その妄想の餌食になった女の子と交際するとかはなかったんですか?
TM:はい。完全に片思いでしたね。彼女とは中学、高校と一緒だったのだけど、結局、一言も交わすことができずに終わってしまいました。
僕は中学に入った頃から、なぜだか「好きな女の子とだけ」は、まともに会話することができなくなってしまったんですよ。
特に好きでもないような女の子とは自然に話も出来るし、笑わせたりすることも出来ていたのにね。
街で偶然、その子を見かけたときなどは、瞬間的に心臓がバクバクしてしまうんです。
幸いなことに、僕は女の子から嫌われるタイプでは無かったようで、その子以外の子からは好意を寄せられたりすることもあったのだけど、僕はその大好きな女の子のことしか眼中になかったので、他の女の子から交際を申し込まれてもお断りしてたんです。
いやぁ~、今から思うと本当にもったいないことをしたな~とつくづく後悔しますわ~。
--不思議ですねぇ。それって思春期の男の子にはよくあることなんでしょうか?
TM:いやぁ、わかりませんねぇ。でも、同学年にも付き合ってる男女が何組かは存在していましたから、そうでもなさそうですよ。あくまでも僕が情けなかっただけなんだと思います。
--なんでそうなってしまったんでしょう?
TM:う~ん、多分、自信が無かったんですよ。
好きな彼女は外見もかなり大人っぽくて、スタイルも良くて、ロックが好きだということは分かっていたので、彼女はきっとカッコイイ男にしか好きにならないだろうって決めつけていたんです。
で、僕自身は、もう身体的にはコンプレックスの塊だったので、もし告白する勇気が持てたとしても、玉砕して終わるだろうなと信じていたんです。
なので、玉砕するくらいなら片思いしている方が良いと判断したんでしょうね。
まぁ、こんな感じだったので、中学、高校時代は、僕にとっては異性関係に関しては暗黒の時代でした。
まさに、「我が人生に悔い無し」とは真逆で、「我が青春、いや、性春は悔いだらけ!」だったんです。