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箱根旅行①(岡田美術館、成川美術館)
有休をとって3連休にできたので、久々に一泊二日の一人旅へ。
一人旅の行き先は美術館の企画展を目的に考えるので今回は神戸か東京か…と悩んでいましたが、仕事の忙しさから「温泉に行きたい」「緑の中に行きたい」と現実逃避を望む体の声を無視できず、箱根に行くことにしました。
行き先を決めて宿を予約したのが出発2日前の夜。
職場の方が、無計画な私に驚きつつくれたアドバイスは「寒いからダウン着て行きなさい」出発前日の夜、慌ててユニクロに走りました。
昼前に箱根湯本に着いて、まず向かったのは岡田美術館。口コミではすごく広くてボリュームがある、素晴らしい、とのことですが、カメラ持ち込み不可なのでそれ以上の情報が分からず。
スマホやタブレットなどカメラ機能のあるものは持ち込み不可と言われ、荷物は全てロッカーへ。財布だけを手にして空港にあるようなセキュリティゲートを通過。
展示室の扉は黒くて重厚な木の扉で、向こう側から偉い人が登場するのではないかと思うほど(笑)
黒い壁に黒い台の上に置かれた展示ケース、部屋全体は暗めで作品にスポットをあてる照明で、監視員の方もおらず、静かーにじっくりと作品と向き合える心地よい空間が広がっていました。
一階展示室は東洋のやきものがテーマで、お皿から陶器でできたラクダの置物まで様々。
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トルコ藍を使ったやきものがとても素敵で、花柄が好きな私としては牡丹や葡萄の描かれた絵皿がお気に入りで、あぁーこれ写真撮りたい!!誰かと分かち合いたい!!と何度も思いました。
二階は日本のやきものとびぃどろ。
尾形乾山や野々村仁清など有名な方の作品もありつつ、写真のようなちょっと変わった面白い絵皿や季節の花々や魚を描いたお皿もあり、面白かったです。尾形乾山の色絵竜田川文透彫反鉢は、ちょうど紅葉の季節だったこともあり、とても風情を感じました。
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そして、びぃどろ。これが可愛くて可愛くて。
ガラス細工が好きで、その中でも切子が大好きな私は、薩摩切子のグラスの繊細なカットにうっとりしていました。もうほんとずーっと見ていられるくらい幸せな時間でした。
三階は特別展の東海道五三次。
有名なものはテレビや教科書で見たことがありましたが53枚すべてを見たのは初めて。奇数のものはコピーだったようですが、いやーまずこんなにあるんだなぁというのにびっくり。そして旅する様子を順に見ながら、あぁきっとテレビで旅行番組を見るような娯楽だったんだなぁーと思いました。
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本音を言うと、一階と二階で興奮しすぎて頭の中はやきものなど立体物で占められており、浮世絵を見ても平面か……というなんとも残念な感想を抱いてしまう事態。
美術館が広すぎて作品数も多すぎて脳がバグってました💦きっと他の美術館で開催されてたら、この浮世絵の展示だけに集中できてもっと楽しめたのに…と残念な気持ちになりました。
四階の源氏物語も同様で絵には集中できず、初めて見る「貝合わせ」にだけピコン!とセンサーが発動しました。これが噂の貝合わせ……思ったより貝自体は大きいですが絵は細かかったです。
そしてまた青銅器や陶器などの立体物の展示がはじまり、現れたのは「はにわ」
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トーハクのはにわ展に行きたい!と思っていたので、思わぬところで出会えて嬉しかったです。
食事の時間も含めて4時間くらい滞在していました!
巨大な風神雷神図を見れる外の足湯も気持ちよく、食事をした開化亭から見えるお庭は緑が美しく、赤や黄色に色づいた木に小さな滝もあって、目と心に優しい空間でした。
めちゃくちゃ広くて作品数も多く、すべてに解説がついていたのでじっくり鑑賞できました。近くに住んでいたら何日かに分けて行くという楽しみ方をしてもいいかもしれません。
海賊船の最終便に乗りたい!と思い、元箱根港行きのバスを待つもののなかなか来ず。
海賊船には間に合わなかったけど(泣)、成川美術館は閉館まであと15分。諦めようとしましたが同じバスに乗っていた外国の方がダッシュで向かうのを見て私もダッシュしました!
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明るい時間ならもっときれいだっただろうなぁ。
芦ノ湖に面した大きな窓から見える景色が人気みたいで、みなさん写真を撮っていました。
作品としては、吉田多最さんの全長22メートルの「松龍図」の襖絵が部屋の3面を使って展示されていて圧巻でした。あとは堀文子さんの落ち葉を描いた作品が色合いが素敵で、好きな作品でした。他にも翡翠や象牙の超絶技巧の細かな彫刻や万華鏡が展示されており、短い時間ではあったものの十分楽しめました。
充実した時間を過ごした後、元箱根港のバス乗り場に行って大行列にびっくり。外国人観光客がこんなにいるとは……!!
行列とは別の行き先のバスに乗ればホテルに行けることが分かり、無事バスに乗れてほっと一息。
しかし、気を抜きすぎて気づけば降りるところを通り過ぎて御殿場駅に😰結局タクシーでホテルに向かいました。
無計画に出発し、行き当たりばったりで動いた1日目。とりあえずなんとかホテルに到着できたところで終了です。
長くなりましたが読んでくださってありがとうございました😊