#3 曲の歌詞を読む-adieu(泡吹)
泡吹-adieu(上白石萌歌)-
つまらない風に当たった 待ちぼうけが得意だった
泡吹の放つ勇気 羨ましく思った
思いがけない思考を 他人は持ってるものだから
今のままも悪くないけど ほんのちょっとでいいんだ
ポツリポツリ 踊り出したいけど
雨に馴染むまでもう少し
ポツリポツリ 小刻みに愛して
私の狡さも濡れて変わって
あなたのステップの音は 日曜日みたいだった
優しさの半音上で厳しさが鳴りそうな
私も知ってみたいんだ 幼くなってみたいんだ
お別れのない世界で 踏み出してみたいんだ
ポツリポツリ 踊り出したいよな
雨に届かせて やわな心
ポツリポツリ 喋り出したいから
花言葉を盾に目を合わせた
ラララ
ポツリポツリ 踊り出したいけど
雨に馴染むまでもう少し
ポツリポツリ 小刻みに愛して
私の狡さも濡れて変わって
リズムがハマったら 柔らかなダンスモード
聴き慣れた低音に あなたを重ねたりして 呼吸がハマったら ビートに任せて 押し寄せる感情に あなたを巻き込んでみようかな
ポツリポツリ
人に勧められて、いつかやってみたかった好きな人の好きな曲で自分の捉え方だったり解釈を書いてみること。それを2025年1月8日ザファーストテイクにてadieu様が歌ったことをきっかけに始めてみようと思う。
自分には音楽的、技術的なすごさはわからない。歌うことが得意でもなければ楽譜も読めない。弾ける楽器は小学校から高校レベルのもの。そんな自分でも曲を歌詞という言葉にのせられた感情や心情の束を目いっぱいに受け止めることはできる。それを自分の好きな曲と向き合ってできるなんて素敵なことだ。
自分はこの”泡吹”という曲の中に1人の人間を見た。その人間の心情の変化としてこの歌を読んだ。
どんな人間でどう変化した・していこうとしていると感じたのか
・どこか1人寂しさを持っている
”待ちぼうけが得意だった”
→待つという動作には寂しさが隠れている。
得意ということは何度も待ちぼうけをしていたことがある。
”他人は持っているものだから”
→他人と自分を比較している
”お別れのない世界で”
→寂しい思いをしたくない
・今に納得していないわけではないけど何かを変えてみたい。さらに言えば、その変わっていく過程を誰かに気づいてほしいし見てほしい。
”泡吹の放つ勇気 羨ましく思った”
→泡吹の花言葉はちいさな勇気。勇気が羨ましいってことは自分は消極的な側面がある
”今のままも悪くないけど ほんのちょっとでいいんだ”
→ほんのちょっと自分の中の何かを変えたい
”ポツリポツリ 踊り出したいけど 雨に馴染むまでもう少し”
→踊りだすという表現で変化を楽しみたい意思が見える。
馴染むまでもう少し 変わり切れない躊躇いみたいなものもある。
”小刻みに愛して”
→自分を見てほしいという気持ちの表れ でもちょっとまだ怖さはある
”私の狡さも濡れて変わって”
→狡さ(自分の今変えたい部分)
”踏み出してみたいんだ”
→かわってみたい!
・自分に影響を与える人がいて、その人にあこがれの目を向けている。
”あなたのステップの音は 日曜日みたいだった
優しさの半音上で 厳しさが鳴りそうな
私も知ってみたいんだ 幼くなってみたいんだ”
→自分の道しるべになってる存在がいる
晴れやかで自由な日曜日みたいなその人はまぶしくて憧れの存在
今まではただのあこがれの存在だったけれど、いざ自分が変わってその人の近づいていこうとするとその人がどれだけ大きな存在なのかに気づかされる
・挑戦したい気持ちはありつつも自分の安心できる場所は確保したままでいたい振り切れない弱さみたいなものもある
”お別れのない世界で 踏み出してみたいんだ”
”花言葉を盾に目を合わせた”
→何か守ってくれるものが欲しい
ちいさな勇気っていう花言葉にすがりながらも泥臭く頑張っていくんだ
変化を経て
”リズムがハマったら 柔らかなダンスモード
聴き慣れた低音に あなたを重ねたりして
呼吸がハマったら ビートに任せて
押し寄せる感情に あなたを巻き込んでみようかな”
→挑戦した先が軌道に乗ったらいい感じ♪
憧れたあなたの姿に自分は近づけているのかな。
挑戦する小さい勇気を持ったこと・憧れの感情を持っていたこと・寂しいこと・弱さがあること・挑戦できたこと
挙げればきりがない様々な感情をあなたにも伝えてみよう
ポツリポツリの持つ意味
ここまで歌詞のフレーズが持つ心情について自分の解釈を書いてみたわけだがとりわけ注目するべきなのはオノマトペである”ポツリポツリ”だろう。
さびの中で用いられるこのキーワードの持つ意味についても考えてみたい。
役割の1つに間違いなく雨音を連想させるというものはある。そのほかに自分はこのキーワードについて、跳ねるようなイメージもあれば、トボトボなどと似たような静かなどこか後ろ向きイメージもある。そんなこのキーワードから
恐る恐るでも進んでみたい 一歩一歩踏みしめて前を向いていくんだ
といった超絶好調!!何でもやれる気がする!!とまではいかなくても確実に前を向いている様子を感じとった。
自分の主な解釈としてはやや後ろ向きなネガティブな気持ちが多かったがこの曲の本質的なメッセージは前向きさポジティブさへ向かう姿勢にあると思う。なによりもadieu本人がポツリポツリと歌う表情・目にすべてが詰まっている。あの目がたまらなく良い。
おきにいり
もちろんこの曲のすべてが好きなのだが、最も好きな場所を選べと言われると”ポツリポツリ 喋り出したいから 花言葉を盾に目を合わせた”である。言葉を盾にするという表現がものすごく気に入っている。
自分と
この曲は今の自分の境遇にものすごく重なる部分がある。これもこの曲が気に入っている理由の1つなのかもしれない。今の自分に納得していなくて、片足でも前に踏み出したい気持ちがある、強く影響を与えてくれる憧れの人が存在する。まるで自分のための曲のようにも思えてきた。自分の身の回りをシャボン玉のようにふわふわと囲ってくれているたくさんのこと、ちょっとずつ、1つずつ触れていきたい
ポツリポツリ