脱毛文化があるのは日本だけ?【カナダ生活での気づき】
乙女たるもの脱毛をするべきだ。
と無意識のうちに日本人に刷り込まれている、脱毛文化。
日本人の暮らしには、電車の広告にTVのCMに、何社あるのか把握できないほど脱毛の広告で溢れている。
日本にいる時から「こんなに脱毛、脱毛と言われているのは日本くらいらしい」とは聞いていたもけど、実際にカナダで生活していると、海外諸国の女子たちは一切脱毛をしていないことに気づく。
物心がついた小学生の頃から、T字のカミソリで体毛を剃り始めた記憶がある。
でも、毛は剃れば剃るほど濃くなるもので、チクチク生えてくるのが心底嫌だった。
友達とうっかり腕が触れるときに「チクチクするって思われるのかな」なんて不安も抱いたりしていて、比較的に髪の毛や眉毛をはじめとする体毛が濃かった私は、幼少期はとにかく毛に悩まされていた。
高校生になって脱毛サロンが世の中に登場し始めた頃、母親からの勧めでついに脱毛サロンに通えることになった。
知人でも通っている子はいたような気がするし、その頃から”脱毛サロンに通う”と公言することが恥ずかしくなくなっていた。というか、女子は行っていて当たり前のような風潮になっていた気がする。
そのうち、全然体毛の濃くない子も行っているのを聞いたりして、「通う必要ないのに・・・」ちモヤモヤしてもいた。笑
体毛が濃かろうが薄かろうが、女子の身だしなみとして脱毛サロンに通うことが定番になっていた現れだと思う。
ちなみに私もまんまと脱毛常識文化に流されたうちの一人で、大学生になって就職先が決まってから数十万円する全身脱毛コースを分割で支払い、数年経った今ではチクチクに悩まされることのない平和な日々を手に入れた。
カナダには移民やワーホリなどでいろいろな国からの人が集まっていて、職場のカフェも多国籍。そして女の子が多い。
各国から集まった彼女たちの腕には、フツーに毛が生えている。
最初に見た時には「まじか!!!」と驚いたけど、同僚たちだけではなく、街中で見かける人もほとんど同じ。
日本で腕毛がびっしり生えている人を見ると「なんか嫌だ・・・」と同性ながらに思っていたけど、カナダに来てみたら若い子たちも毛の処理をしてないものだから、自分の意識がおかしかったのかも?とすら感じるようになった。
今暮らしている街には電車がないから、電車広告を見ることはないけれど、都市部の電車でも脱毛の広告を見たことは一度もない。
もちろん脱毛サロンのチェーン店の看板を見ることもないし、脱毛という概念は存在しないも同然。
もし脱毛の概念がない日本以外で生まれていたら、毛に悩むことなく、脱毛サロンに多額のお金を次ぎこむことなくありのままに生きていられたのかもしれない。
カナダでは脱毛以外にも、ファッションも自分の好きなものを着るというか超ラフな人が多くて、無理しなくていいからとっても楽。
(私が住んでいるのがアウトドアの街だからかな?きっと大都市はお洒落してる人が多いと思う。笑)
日本の当たり前ってすごくレベルが高い一方で、時にはその常識が人を苦しめることもあるのかなと思った。
脱毛しないと、でもお金がない・・・毛が多いなんて恥ずかしい。
なんて悩んでいる人がいたら、「世界では脱毛してる人なんて稀だよ!!!みんなボーボーだよ!!」と言ってあげたい。
脱毛文化の違いのおかげで、日本以外のことを知るのは大切だなと学びました。