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【エネチェンジ】EV充電事業シェア8割は達成できるか

こんにちは。MAKOです。
先日以下のようなツイートをしました。

「オリックスがソフトバンク系EV充電ベンチャーのユビ電(Wecharge)と組んで、2025年までに5万基を設置する」というニュースです。

これを見て「エネチェンジはオリックス連合に負けるんじゃないか」と思った人もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。
今回はそこら辺について書いていきたいと思います。

オリックスの記事の要約

日経記事の要約は以下の通りです。

①オリックスはユビ電に数%の資本出資を行う
②オリックス取引先にEV充電器を売り込む
③法人向け自動車リース事業とのシナジーを狙う
④ユビ電は1年以内に数十億の資金調達を行う
⑤マンションへEV充電器を設置する

一つずつ見ていきましょう。

①オリックスはユビ電に数%の資本出資を行う
ユビ電はベンチャーなので数%ならおそらく1億円にも満たない金額でしょう。
この金額を見て「オリックスはEV充電事業に対して本気じゃない」と感じました。本気であれば資本出資割合はもっと高い、もしくは買収という手段を取るはず。
「儲かりそうだからEV充電事業やってみよう」そんな程度なのではないでしょうか。

②オリックス取引先にEV充電器を売り込む
①に書いた通り、オリックスは本気ではありません。エネチェンジのような100人規模の営業体制を構築するつもりはないでしょうから、トップダウンの営業のみになるのでしょうが、これもオリックスのやる気次第でしょう。

③法人向け自動車リース事業とのシナジーも狙う
EV自動車をリースするのとセットでEV充電器を設置してもらう計画のようです。
「法人が給油代のまとめ払いにEVの充電料金も合算できるようにする」とのことなので、リース車以外は使えないのでしょう。
つまりこれは目的地充電ではなく基礎充電です。

基礎充電はEV充電器の稼働率が低く、収益化が難しいと言われています。エネチェンジも基礎充電には参入していません。

④ユビ電は1年以内に数十億の資金調達を行う
出資はソフトバンクとオリックスの共同で行うのだと思いますが、ここで重要なのはまだ資金調達が完了しておらず、資金調達が完了するまで(恐らく1年間は)動けないということです。
エネチェンジは1年前に40億円の資金調達を完了しているので丸2年遅れてのスタートになります。

⑤マンションへEV充電器を設置する
マンションは基礎充電です。基礎充電での収益化は厳しいです。

所感

結局のところユビ電(Wecharge)は今後も基礎充電がベースになると思います。目的地充電のエネチェンジとは直接的なライバルではないようです。
エネチェンジ城口CEOも言ってますが、基礎充電と比べて目的地充電は収益性が高い反面、新規開拓のハードルが高く参入障壁が高いです。

気になった点

あと、個人的に気になったことを以下に補足します。

補助金対象EV充電器の手配
ユビ電は補助金対象EV充電器をまだ確保していません。それがいつ頃になるか注目です。
※エネチェンジは確保済み(以下記事参照)

EV充電器供給体制
ユビ電(Wecharge)は2019年に設立され、これまでにEV充電器を千基設置しています。つまり現状のEV充電器設置能力は年間数百基と思われます。
2025年までに5万基設置するなら、年間1万基以上設置する必要がありますが、本当にそんなこと可能なんでしょうか。

エネチェンジは城口CEOが1年間トップダウンでEV事業を統括して、最近ようやく年間数千基が見えてきたという状況です。

ユビ電の運転資金は確保されていたのか
ご存知の通り、現在の市況状況では資金調達はかなり難しい状況です。
城口CEOも「運転資金が確保できず身売りするベンチャーが増えている」と言っていました。
今回のオリックスとの協業は実質的なユビ電への資金救済処置じゃないかと読んでいます。
ソフトバンクビジョンファンドの状況を見て分かる通り、ソフトバンクにも数十億円ポンと出せるような余裕は無いと思います。
予定通りの金額を資金調達出来るかどうかはまだ分からないですね。

まとめ

基礎充電とは違い、目的地充電は完全な新規事業です。いくら大企業の資金力があったとしても参入障壁をたやすく超えられるほど甘くはないと思います。
目的地充電におけるエネチェンジシェア8割という目標は達成できると思います。

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MAKO
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