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【エネチェンジ】蓄電池事業について

こんにちは。MAKOです。
11/12の決算説明会にて城口CEOから蓄電池に関する話が出ました。
今回はエネチェンジが「蓄電池を使って何をしようとしているのか」について書きたいと思います。

11/12城口CEOの発言

「2024年から始まる容量市場に向けて蓄電池を制御するデマンドレスポンス市場が立ち上がる。既にこの分野で上場している海外の企業もいくつかあり、蓄電池を伴うデマンドレスポンス事業はプラットフォーム事業、EV充電事業に続くエネチェンジにとって第三のエンジンとなる可能性がある。今年〜来年はまだ早いが、24〜25年あたりからぐっと伸びてくると個人的には考えている」

「容量市場?デマンドレスポンス?蓄電池?どういうこと?」と思われた方のために詳しく説明します。

容量市場とは

猛暑や厳冬で電気が足りなくなった際、普段使われていない発電機を起動させることで需給ギャップを解消する試みです。工場の非常用ディーゼルエンジンや蓄電池など、日本には使われていない遊休電源が多数あるので容量市場で価値を与えて有効活用する仕組みです。

遊休電源の所有者は申請を行い、電力がピンチの時に発電して協力する代わりにkWあたり数千円の協力金を毎年政府から貰うことができます。
既に2025年度の容量市場入札は終了しており、結果は以下サイトで確認できます。


容量市場とは「将来の一時的な電力不足に備えたバックアップ電源の確保を目的とした市場」と考えてください。この容量市場が2024年から本格的に立ち上がるのです。

DR(デマンドレスポンス)とは

簡単に言うと電力の需要と供給のバランスを取る制御のことです。
【上げDR】
太陽光発電が順調で需要に対して電力供給量が過剰な場合、余剰電力を蓄電池に貯めたり揚水発電を行ったりします。
【下げDR】
厳冬時などに需要に対して電力供給量が不足する場合、エアコン温度を変えたり、冷蔵庫を停止したりする制御です。今政府が進めている節電ポイントも同じ仕組みです。

蓄電池について

電気を水に例えると蓄電池はダムのようなものです。降雨量(発電量)が多い日にダム(蓄電池)に水(電気)を貯めます。そして水不足(電力不足)の際に水(電気)を放出するのです。

電気にもダム(蓄電池)が必要
戦後の日本は火力発電、原子力発電をメインに電力供給を行ってきたため、電力の供給は比較的安定していましたが、近年、日本でも再生可能エネルギーが増えるにつれて供給電力の変動が大きくなってきました。例えば、
・日中にしか発電しない太陽光
・風頼みの風力発電
この供給電力の変動を吸収するために必要となるのが蓄電池なのです。

蓄電池の価格が下がってきている

蓄電池により電力の需要と供給のバランスを取るという考え方は昔からありましたが、蓄電池自体が高コストだったため、なかなか投資に踏み切れない状況でした。しかし、以下グラフを見てわかるとおり、蓄電池(リチウムイオン電池)の価格は徐々に下がってきており、このまま下がり続ければいずれ採算ラインに乗る可能性があります。

採算ラインに乗ると太陽光に蓄電池を併設する業者が増えることが予想されます。ここにエネチェンジは注目しているのです。

容量市場(DR)×  蓄電池

もし100kWhの蓄電池を1万基制御することができれば、それは1GWhの蓄電池を保有するのと同じ意味を持ちます。1GWhとは原発(1GW)1時間分の電力量に相当します。

「いくら原発とはいえ1時間程度の電力量なら意味ないのでは?」

このような疑問を持つ方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

下のグラフを見てください。「赤線」が電力需要で「着色エリア」が電力供給量です。ここでは昼間の太陽光の余った電気で揚水を汲み上げて朝と夕方に揚水発電しています。

蓄電池は揚水発電と全く同じ役割を担うことが出来るため、蓄電池容量はあればあるほど電力安定化に寄与するのです。
おそらくエネチェンジは今後日本中に普及するであろう蓄電池をまとめて制御するシステムを開発しようとしていると思われます。

EV充電事業も蓄電池事業の一部

エネチェンジが現在進めているEV充電事業ではEV搭載電池の充電、放電制御も可能となる予定のため、将来的にはEV搭載電池+蓄電池を合わせた揚水発電の代わりとなる巨大な電力需給システムになる可能性があります。

次世代蓄電池(アンブリ社)

エネチェンジは再エネファンドを通じて次世代蓄電池ベンチャーであるアンブリ社に投資しています。アンブリ社の蓄電池は液体金属ベースの安価で長寿命なのが特徴です。アンブリ社にはビルゲイツも投資しているということで、かなり有望な技術であることがわかります。
城口CEO曰く、日本でのアンブリ社製蓄電池の販売はエネチェンジ独占となる見込みであり、おそらくエネチェンジのデマンドレスポンス制御システムと紐づけられるのではないかと思われます。

容量市場アクセス(leap社)

分散型電源制御技術と容量市場(電力市場)へのアクセスするためのプラットフォームを提供するleap社にも投資しています。既にエネチェンジも同等の技術を有しているため、エネチェンジとleap社は相互補完する関係になるのではないかと思われます。

スマートメーター解析(センス社)

デマンドレスポンスを実施するためには電力需要ビッグデータを解析する必要があります。エネチェンジはその分野のリーディングカンパニーであるセンス社にも投資しています。
センス社には世界最大級のエネルギー技術企業であるランディス・ギア社やシュナイダーエレクトリック社2社から出資を受けており、こちらも有望な技術であることが分かります。

ちなみにエネチェンジは一般送配電事業者10社と民間事業者7社で設立された一般社団法人電力データ管理協会に理事として参画しているため、センス社にとってもエネチェンジとの提携は重要であると言えます。

既に蓄電池事業のピースは揃っている

・容量市場
・デマンドレスポンス
・蓄電池(EV充電器含む)
・スマートメーター
これら先進技術を既に抑えているエネチェンジは、その時が来るのを静かに待っている状況であり、その時(波)が来れば一瞬でトップシェアに躍り出るはずです。

城口CEOのトップダウンの凄さ

これら経営戦略は全てエネチェンジの頭脳である城口CEOがトップダウンで進めているようです。

【城口洋平経歴】
高IQ(県内1位)→灘高(生徒会長)→東大(法学部)→ケンブリッジ(修士&博士)→フォーブス(30歳未満)リスト入り→エネチェンジCEO

これまで城口さんは全ての分野においてずば抜けた結果を出してきました。ある意味今のエネチェンジ(特に株価)は初めての大きな壁にぶち当たっているのかもしれませんが、今回も必ず壁を突破して今まで以上にずば抜けた結果を出してくれるはずです。
エネチェンジ(城口CEO)の圧倒的な成長を株主として応援したいと思います。

ちなみに未来のエネチェンジを題材にした妄想記事も書いているので暇な人はご覧下さい。

今回は以上です。

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