全ての軽自動車はEVに置き換えられる
こんにちは。MAKOです。
最近のEVはバッテリーの進化により航続距離がどんどん伸びていますね。中国製のEVでは100kWh近くのバッテリーを積んで1000kmに達する車種も登場しているとのこと。
でも1000kmを充電無しで走る必要がある人って一体どれくらいいるのでしょうか。今回は「EVのバッテリー容量はもっと少なくていい」をテーマに記事を書きたいと思います。
100km乗れれば十分
国土交通省総合政策局のデータによると、マイカー通勤者の全国平均通勤距離は片道で約10.5kmとのことです。つまり、マイカー通勤をしている人は往復21kmしか乗っていないことになります。しかもこれは通勤用であって、セカンドカーとして街乗り程度しか使用しない人はもっと短い可能性があります。
確かに上限が100kmだと休日に遠出することは出来ないでしょうが、レジャー用ではなく純粋な移動手段として捉えればEVのバッテリー容量はもっと少なくて済むのではないかと私は思います。
スマホのバッテリーは1日しか持たない
スマホのバッテリーは基本的に1日しか持たないため、寝る前に充電を必ず行う必要があります。しかし、それ自体を不便に感じる人はあまりいないのではないでしょうか。
私の場合、バッテリーが劣化してくると半日程度しか持たないこともありますが、会社や出先で充電することも可能なため、特に不便は感じません。
EVも自宅充電が出来るのであれば「自宅に駐車している間に充電」という運用になるため「1日持ってくれれば十分」ということになります。
しかも常に肌身離さず利用しているスマホと比べて、EVは乗っていない時間の方が圧倒的に長いので、充電による不便は感じないはずです。
そもそもバッテリーはとても重いため、バッテリーを積めば積むほど電費は低下します。大型車などではバッテリーを運んでいるに等しい状態であり、大きなバッテリーを搭載することが合理的な設計だと私は思えないのです。
日産サクラのバッテリーを半減させる
そういった意味ではわずかなバッテリーしか積まない軽自動車EVは合理的な設計だと言えます。
軽自動車EVの日産サクラのバッテリー容量は20kWhであり、航続距離は180kmとあります。
これが仮にバッテリー10kWh、航続距離90kmだとどうなるかみてみたいと思います。
32万万円のコストダウン
バッテリー容量とコストの関係はBYDドルフィンのスタンダードモデル(44.9kWh、363万円)とロングレンジモデル(58.56kWh、407万円)から導き出すこととします。バッテリー容量差13.66kWhに対してコスト差は44万円となるため、日産サクラのバッテリー容量を10kWh減らすと最低でも32万円以上※のコストダウンになります。
※世界一コスト競争力のあるBYDでこの価格のため、日産サクラであれば更なるコストダウンに繋がる可能性はある。
日産サクラの販売価格は260万円からとのことなので、228万円まで価格が下がることになります。ここからさらにEV補助金55万円を引くと173万円まで下がります。
日産の軽自動車価格帯は150〜190万円のため、補助金込みではありますが、10kWhのバッテリーであれば、ガソリン軽自動車と同じ価格帯で日産サクラを購入することが出来ます。
バッテリーを減らせば電費は向上する
日産サクラの車体重量は1080kgあり、そのうち20kWhバッテリー重量は2割(200kg)を占めるそうです。
つまり、バッテリー容量が10kWhで良いなら車体重量が1割(100kg)下がることになるため、電費向上にも貢献します。
正確な数値は分かりませんが、バッテリー容量が50%減っても走行距離は40%減程度(走行距離108km程度)に留まるのではないでしょうか。
より小さく、より近く
現在のバッテリーは高価格&高重量のため、車両価格と車両重量に占めるバッテリーの割合を減らすことが効率的な設計となります。そうなると、小型モビリティである自転車、キックボード、スクーター、軽自動車が電動化との相性が良いのは明白です。
数年前までEVは高級車というイメージがありましたが、各社とも大型車から電動化していましたが、そもそもEVと相性が良いのは近距離利用の小型車なのです。
そういった意味では新車販売台数の40%が軽自動車の日本はEVが普及しやすい環境にあると言えるでしょう。
EVは使い物にならないという批判
EVはガソリンと比べても走行距離は短いですし、夏場や寒冷地でも電費だとガクンと電費は落ちます。ですが軽自動車を買う人はそんな使い方は想定していないでしょうし、デメリットにはならないはずです。
私からすると「軽自動車は普通乗用車と比べて使い物にならない」と言ってるのと同じで的外れだと思いますね。
まとめ
モビリティの電動化は近距離利用から徐々に浸透していくはずです。すでに自転車、キックボードは電動化が当たり前となっているので、次はスクーター、軽自動車の順番に電動化されるはずです。おそらく2030年あたりまでには軽自動車は全て電動化、つまりEVに置き換わると思います。この段階で新車販売台数の約40%はEVとなり、世界的にもEV先進国の仲間入りを果たすでしょう。
そういえば2024年10月にホンダから新たな軽自動車EVが発売されます。
2021年に発売された日産サクラ、eKクロスevに次ぐ、3年ぶりの軽自動車EVの発売となります。「EVはオワコン」などと言われていますが「気づいたら軽自動車は全てEVになっていた」という日はそう遠くないと私は思います。
本日は以上です。
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