【外部推薦入試】東北大学大学院工学研究科【合格体験記】
私は2024年の東北大学 大学院工学研究科電気系3専攻の推薦入学特別選抜を受験し、合格をいただきました。私は地方の高専に在籍しており、電気系3専攻の推薦入学に関する記事が少なかったので、今後受けようと考えている人の参考になればいいなと思い、勉強法や体験談などを書かせていただきます。
1. 自己紹介・スペック
私は現在、関西の高専の専攻科に在籍していて、電気系の研究室に所属しています。
高専について簡単に説明すると、高専は中学卒業後、5年間在籍し卒業を目指す専門学校です。高専を卒業すると、準学士という学位を得ることができますが、この学位はあまり意味がないと思っています。高専を卒業後は3つの選択肢があり、その選択肢が
・他大学に3年次編入学をする
・高専の専攻科に進学する
・企業に就職する
です。私はその中でも「高専の専攻科に進学する」を選択しました。なぜ高専の専攻科に進学することにしたかというと、他大学への3年次編入学に失敗したからです。他大学への編入学体験記はまた次回以降執筆したいと思います。本命の大学はすべて不合格で、滑り止めで受けた専攻科は合格したため、専攻科に進学したという流れになっています。そして、東北大学大学院に進学することになりました。
私の高専時代の成績などを下記に列挙します。
・高専での学科順位:1年次:9位/40
2年次:9位/41
3年次:8位/41
4年次:7位/40
5年次:7位/40
専攻科:1年次:1位/6
・資格:TOEIC:695点(MAX:715点)、第2種電気工事士
・併願先の大学院:長岡技術科学大学
2. なぜ東北大学大学院なのか?
私が現在行っている研究はワイヤレス給電の高効率化に向けた研究を行っています。この研究分野を大学院でも引き続き行いたいと思い、就職ではなく大学院進学を決めました。大学院進学を決めた理由はそれ以外にも生涯年収の違いや今後のキャリア等のメリットが多くあったのもあります。
私は高効率化の技術にはある程度の限界があると考えています。そこで、さらに高効率化に向けたことを行うには、その材質や物質について研究を行う必要があると考えました。そこで、ワイヤレス給電の高効率化とワイヤレス給電に用いる材質や物質に関する研究も行っている研究室が東北大学にあったこと、そして、世界最高峰の研究環境で研究を行ってみたいと思い、東北大学大学院の受験を決めました。
3. 研究室訪問
研究室訪問は院試受験において必要不可欠です。大学院は研究室をやりに行く場所であり、最低2年間その場所で研究を行います。その場所で2年間頑張って研究できるか、教授とは馬が合うかどうか等を研究室訪問で確認する必要があります。なので研究室訪問は早めに行っておくことをお勧めします。
私は研究室訪問を11月頃に行いました。自分が行きたい研究室の教授に訪問日時をメールで相談しました。教授のメールアドレスは研究室のサイト等に載っているのでそちらを確認してください。教授へのメールは訪問したい日の2~3週間前に行うといいと思います。
研究室訪問を行うにあたって重要なことを以下に示します。
・教授が書かれた興味のある論文を2,3本読む
・その研究室の志望する理由
・研究室の人とコネクションを作る
・研究室のメンバーから過去問をもらう
・質問・疑問、聞きたいこと
教授の論文を読むことでその研究室はどのようなことをやっているのかが分かります。そして、その論文を見て疑問に思ったことを質問してみるといいと思います。研究に関する質問をすることで、やる気があること、本当に入りたいんですよという思いが先生に伝わると思います。
研究室の人とコネクションを作ることで何か聞きたいときにいつでも聞くことができます。私は元高専出身院生の人と仲良くなり、多くの情報を頂きました。なので、コネクションを作ることは大事です。
研究室訪問時に聞いた情報を以下に記載します
・一般入試の英語の満点はTOEICが760点
・推薦入試で合格すれば第一志望の研究室に配属
・一般入試は入試での成績が絶対で、成績の高い順に死亡研究室に配属され
る。そのため、内部生も現在所属している研究室に入れない可能性がある。
→内部生は院試の勉強を本気で頑張っている
4. 勉強方法
東北大学大学院工学研究科の受験内容を下記のURLよりご覧ください。
推薦入試では小論文と面接が、一般入試ではTOEIC or TOEFLと基礎専門科目(電気系3専攻の場合)です。今回は私が行った推薦入試と一般入試の勉強法について書きます。
推薦入試の勉強
推薦入試は小論文と面接の2つです(学校の成績も)。
推薦入試で見られていることは以下にことだと私は考えています。
・論文を書く能力が備わっているか
・教授との意思疎通がしっかりとできるか
・自身の研究内容についてしっかりと理解できているか
・人間性がやばくないか
まず、小論文では上記の1点目が見られていると思います。大学院生は担当教授のアシスタントのようなものだと考えています。そして、学会発表やジャーナルに投稿する際に論文の執筆をアシスタントである大学院生が行うことになると思います。そのアシスタントが論文を書けないといけないのは容易に想像できると思います。なので、小論文で必要最低限の論文が書けるかどうかが見られていると思います。
次に、面接では2~4点目までが見られていると思います。研究を最低2年間一緒に行う上で、しっかりとコミュニケーションができ、研究を進める能力が必要になると思います。なので、それらの能力が備わっている学生が担当教授は欲しいので、その部分を面接で見られていると思います。
なので、小論文と面接は本当に大事です。特に、面接が大事だと思っています。
一般入試の勉強
一般入試の勉強は11月頃から始め、6月まで勉強を行っていたので、約7ヶ月間勉強を行いました。
一般入試の勉強で使用した参考書は以下のサイトに載っているものです。東北大学電気・情報系の公式ホームページで、どの分野を問うか、そしてどの教科書のどの範囲から出題するか、過去の過去問等が書かれています。なので、対策はしやすいと思います。また、参考書と過去問の問題を比べて頂いたらわかるように問題の内容がとても酷似しています。なので、参考書の問題をすべて解答できるようにすれば、合格できると思います。
5. 試験本番
・小論文
小論文のテーマ:内容は控えます
試験時間:90分
試験の詳細:答案用紙はA4用紙1枚
小論文のテーマはインターネット上に掲載されておらず、公開しない方が良いと考えたため、内容は控えさせて頂きます。
まず、小論文の対策では、小論文の書き方についての本を一読することをお勧めします。小論文を書く際の手順や大事なこと学んだあとに練習をした方が楽に解けると思います。また、小論文で大事なことは社会課題等の過去の事例収集です。過去の事例がなければ、内容の薄い小論文になります。なので、暇な時や寝る1時間前は社会課題等の過去の事例収集を行うといいと思います。
・面接
面接官:3人(第1,3志望の教授、第2志望の助教授)
時間:15分(15分になれば即時終了)
面接の内容
・東北大学を志望する理由と入学後の抱負
・なぜ他ではなく東北大学なのか
・あなたの研究内容について(7個ぐらい)
・これからの研究内容について
面接対策は、学校の先生や友達と面接練習を多く行っておいた方がいいと思います。面接で上手く話すには練習あるのみだと思います。なので、週に1回、計5回ぐらい面接練習を行えば、上手く話せるようになると思います。面接練習では、分野(自分の研究内容について、大学院での研究についてとか)を限定して質問してもらうことで、自分の弱点が分かると思うのでその弱点を解決するように対策していきましょう。また、面接で聞かれることのほとんどは自分の研究内容の理解度と進捗具合、そしてこれからの研究についての理解度だと思います。なので、自分の研究を振り返り、何を聞かれても答えられるようにしましょう。そして、その研究室の先行研究・論文を5本ほど読んでおくといいと思います。
6. おわりに
私が受験した年の推薦入試は10人受験して、8人合格しました。そして、研究室訪問時に合格率を聞くと、9人中7人、11人中9人という感じでした。なので、比較的に合格しやすいと思います。しかし、面接では結構質問攻め(面接官が納得するまで)されるので、質問に正確に答えられるかどうかが合否の決め手になるのだと感じました。
ここまで読んで頂き、ありがとうございます。東北大学の推薦入試に関する体験記が少なかったので書いてみました。少しでも読者の方の助け、参考になればと思います。後悔のないように、頑張って下さい。
フォローやいいねをしていただけたらとまた他のことも投稿しようと思うので、良ければお願いします。