航空大学校受験記(+身体検査の特徴)
はじめに
私は現在、とある航空会社でパイロット訓練生をしているものです。
本日は私の航空大学校の受験記を共有したいと考えています。
対策法などではなく、私個人の受験体験談になります。
第一回受験
第一回は記念受験でした。パイロットになろうと決意した4月、受験は4ヶ月後の7月。私立文系、英語苦手、偏差値50弱の私からするととても無理な内容でした。航空大学校の受験勉強をサポートしてくれる、登校型の予備校に通い、0から英語、数学、物理に向き合いましたが不合格でした。結果を開示すると、意外とひどすぎることはなく足切りには引っかかっていませんでした。足切りとは、各教科で一定基準以下になるとその時点でほかの科目でどんなに優秀な成績を収めても不合格になるという制度です。もともと厳しい戦いになるだろうと覚悟はしていましたし、本番は来年だと思い、翌年も挑戦しました。
第二回受験
昨年お世話になった予備校の物理の先生の面倒見がよく、高校時代に挫折した物理が好きになるほどだったので、2年目も同じ予備校に通いました。1年間の十分な準備期間。満を持して挑んだ2年目、まさかの不合格でした。自己採点の結果からみても昨年の合格最低点を大きく上回っていたので合格できると思っていただけに非常にショックでした。原因は1次試験の合格者数が350名から250名に減少したことによる、合格最低点の上昇でした。コロナを憎みましたが、他人のせいにしても仕方がないのでもう一年頑張ろうと決意。年齢制限のラストイヤーが始まります。
第三回受験
ラストイヤー、絶対に負けられない戦いが始まりました。確実に合格圏内に入るために徹底的に基礎から学びなおしました。お世話になった予備校にも3年連続通いました。1次試験、ドキドキしながら結果を見ると無事に合格でした。次は身体検査。模擬検査を受けていて、各数値も余裕だったため問題ないはずです。しかし、試験当日、少し気になることがありました。検査の圧倒的な流れ作業。特に眼科は項目が多いのかあれよあれよと検査が進んでいきます。それでも、問題ないと思って迎えた合格発表。まさかの不合格でした。あの日は一生忘れることがないと思います。何も食べてないのに胃もたれを起こしました。成績開示をしてみると視野でA判定。判定は上からS,A,BでSは航大基準合格、Aは第1種合格、Bは第1種不適合です。視野は緑内障や眼圧が高くない限り、通常は異常が出ない検査です。(眼科医の方から聞きました。)後日、より精密に視野検査を個人でしましたが全く問題がなかったため、航大の身体検査の精度に疑問は残っています。このような経験をしたのが私だけではないようなので(ソースはTwitterで僕と同じ経験をつぶやいている人がいた。)もう少し受験生が余裕をもって受験できるように変わってくれるとありがたいなと思っています。
逆に言うと航空大学校の身体検査で不合格になったからと言ってパイロットになれないというわけではありません。私は自社養成パイロットコースの受験もしましたが、受験した大手2社両方とも身体検査を通過しています。また、逆もしかりです。その日の体調や、検査場の雰囲気でも結果が変わることもありますので、不合格をもらった場合でも一度自分で検査をして本当に身体検査不適合なのかを見極めてください。
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