”ことわり”を知る
臨床に出て、もう10年以上になる。
しかし、ろくに自己研鑽もせず、だらだら仕事をしてしまっている自分である(情けない)。
そんな情けない自分ではあるが、最近仕事をしている中で深堀したいことがある。それが「薬」である。
薬って、今までは大まかな作用とか禁忌とかくらいしか調べることをしなかったのだが、ふと、「この薬は体のどのときにどのように作用するのだろう?」と疑問に思った。
例えば、降圧剤一つとっても、Ca拮抗薬やループ利尿薬、β遮断薬など実にさまざまである。そんなこと薬飲んじゃえば…くらいにしかとらえてなかったが、最近そこに対して深堀をする作業をしている。
「今頃かい!」と真剣に理学療法を実施しているPTさんから、そんなことを言われるかもだが、しょうがない今気づいたんだから!
人間には恒常性というものがある。
その恒常性が、何かしらの原因によって保ちづらくなってしまうことがあるが、それを改善する一つが薬なのかなと思う。
薬の作用を調べていくと、人間の正常の機能について触れざるを得なくなる。
自分は生理学が大嫌いで、今の学生さんよりも知識がないんじゃないかと思うくらい分からないことが多い。でも薬を調べていくと、同時に生理学を再学習する。ほんとに今更ながら、最近はそういった目に見えない、いわゆる
”理”の部分を知ることがちょっと楽しい。
解剖学とか運動学とか、割と目に見えやすい部分は分かるのだが(それでも知識は乏しいですが…)、生理学って目に見えないことが当然ながら多い。でも、薬の作用を調べていくうえで、”理”を調べていくと、ちょっぴり”人間の体ってすげえなぁ”と思う。
最近は、脳がときめく(ハッとするみたいなこと)ことが多いので、この理由を探りつつ、自分の知らない・当たり前のように存在する”理”を探求していきたい。