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NMN点滴とその後の痛み

NMN点滴を受けてきた。体内にNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)が注入され、エネルギーが再生されるという話だ。そのメカニズムに科学的な裏付けがあることも知っている。ただ、受けた直後、私は身体中の痛みに悩まされることになる。

関節という関節が痛い。肩、膝、指の先まで。普段はなんともない動きが、まるで重い鎖を引きずるように感じられる。この痛みは、初めて経験したときから毎度のことながら、なかなか耐え難い。しかし、不思議と私はその痛みを「悪いもの」とは思わない。この点滴で全ての人がこうなるわけでもなく、人によるらしい。

NMNの作用メカニズムを調べてみると、この現象に納得がいく。NMNは体内でNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という分子に変換される。このNAD+がエネルギー代謝を促進し、細胞の修復をサポートする。つまり、体が新しいエネルギーと活力を取り入れる準備をしているのだ。しかし、そのプロセスが、まるで「再構築」をしているかのように体に負担を与える。それがこの痛みの正体なのかもしれない。

例えるなら、これはドラゴンボールでスーパーサイヤ人に初めて変身するような感覚だろう。体内のエネルギーが急激に上がりすぎて、肉体がついていかない。細胞一つひとつが再び目覚めるような、そんな劇的な変化だ。

数日経つと、この痛みは嘘のように消える。それどころか、むしろ不思議と体調が良くなっているのを感じる。集中力が増し、疲れにくくなり、肌の調子まで良くなる。それはまるで、古い自分を脱ぎ捨て、新しい自分に生まれ変わったような感覚だ。

それでも、この痛みはなかなか辛い。経験していない人には「健康のための治療でそんなに苦しむのか」と言われるかもしれない。しかし、私はこのプロセスを受け入れている。なぜならこの点滴をしなければ、もっと調子の悪い状態が続くからだ。NMN点滴の後に感じるこの痛みも、私にとっては回復ルーティンの一部だ。

今日はとにかく眠ろう。体は今、大きな変化の中にある。休息は、それを受け入れ、乗り越えるための最善の方法だ。目覚めたとき、また一歩新しい自分になっているはずだと信じて。

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