ウグイスの午後
ウグイスです。声はどの鳥よりも分かりやすいのにあまり姿を見ることができません（私だけでしょうか…）。が、今日も見ることできないだろうなと思いながら山登っていたら、とおーくの枝にとまっている小さなこいつを見つけました。今日ほどカメラをゆっくり構えた日はないかもしれません。一度だけホケキョと鳴いてみせたあとウグイスは森の中へと飛んでいきました。胸がいっぱいな気持ちになり、もう当分出会うことはないだろうなと思いながら歩き始めると、そびえ立つ木々の上からウグイスたちの声が聞こえてきました。
午後の傾き始めた光は早朝のそれとはまた違った色を見せてくれます。なんというか、歩む足をふと止めさせるというか、そんな感じです。そんな光のなか、ウグイスたちの鳴き声は決してお互いの声が重なり合うことなく心地よいテンポで響き渡り、午後の山に暖かな時間をもたらしていました。この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？