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【デュエプレ】アクア・ハンマープライスのGJ勝率を計算しよう

(記事中の”GJ”は”ガチンコ・ジャッジ”の略称です)

 こんガチ~!(気さくな挨拶)

 19弾実装後、『相手の先1メイ様で即サレンダーにならない』という建設的極まりない理由で【青単リキッドピープル】を使い続けている。現在の構築はこんな感じである。

ザ・無難

 この中の≪アクア・ハンマープライス≫氏が今日の主題である。

殴れるパワー2000が偉すぎてエラ呼吸になったわね

 このデッキは基本的に、場に打点を用意してから一気に盾を割り切りダイレクトアタックを狙う、いわゆる『溜めプラン』を取ることが多い。環境に《スパーク》系統の全タップS・トリガーが少ないことと、場にクリーチャーを横並べすることで《ジャバジャック》にアンタッチャブルを付与できるというのが主な理由である。

 しかし、主にシールドブレイクを任せる進化クリーチャーは軒並みWブレイカーを持っている一方で割るべき盾の総数は奇数な関係上、従来のビートダウンデッキのセオリーである「早めに1点刻む」プレイングが有効である場面ももちろんある。このプランを取る時に《ハンマープライス》と《アクア・アナライザー》はほんのり強力なコンボになる。

聖拳編おじさん大興奮

・2T目《ハンマープライス》召喚

・3T目《アナライザー》召喚、効果で高コスト(できれば《サーファー》)をデッキトップへ

→《ハンマープライス》攻撃、分のいいガチンコジャッジを仕掛けることができる

ご唱和ください、「当然正位置ィィィ!!!」

 しかし、当然2枚のコンボパーツを揃って引ける試合のほうが確率的には稀であり、「先攻で手札が少ない上に低コストドロー能力持ちが《ハンマープライス》しか引けていない」のような状況の場合、《アナライザー》のデッキトップ固定なしで一か八かガチンコジャッジを仕掛けるべきか?という風に頭を悩ませることになる。

 このような理由から、以下2種類の確率を計算しておくと今後の実戦でプレイ指針を立てる時に役に立つかもしれないので計算してみた、というのが本記事の内容である。

・対面ごとの、デッキトップ操作なしでGJに勝つ確率

・同デッキトップに《サーファー》を固定したうえでGJに勝つ確率


計算方法

http://hanninyasu.blog103.fc2.com/blog-entry-431.html

↑これを丸パクリさせていただいた。要は、

「こちらがコスト1を捲って勝つ確率」

+「こちらがコスト2を捲って勝つ確率」

+「こちらがコスト3を捲って勝つ確率」


をすべての正の整数について計算すればよい。意外と簡単だネ。

 ちなみに現代デュエマにはコスト∞のカードがあるため、この定義の一般性が崩れているらしい。

 脱線は程々にして早速計算結果へGO。

計算結果

 対面として想定する各デッキ内のコスト分布は、統計調査グループBEANS公式サイトの以下ページ記載のものを使用した(毎日のデッキ分布グラフいつもお世話になっております)。計算に必要なデータとしてはデッキ内のコスト分布のみであり、記事の冗長化を防ぐためにもデッキリストの画像は載せない。気になる方は元ページを参照のこと。

【ND】環境デッキテンプレリスト集(4/2更新)【第19弾環境】

https://beans-duelplays.com/2023/04/02/%e3%80%90nd%e3%80%91%e7%92%b0%e5%a2%83%e3%83%87%e3%83%83%e3%82%ad%e3%83%86%e3%83%b3%e3%83%97%e3%83%ac%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%88%e9%9b%86%ef%bc%884-2%e6%9b%b4%e6%96%b0%ef%bc%89%e3%80%90%e7%ac%ac19/

対【シータ刃鬼】

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〈画像の見方〉

・黄色セル(H14)が「デッキトップ操作なしの場合の勝率」

・緑色セル(I8)が「デッキトップ《サーファー》の場合の勝率」

である。

以下補足として、

・”確率A”(H列)は「自分がコストNのカードをめくる確率×相手がコストN以下のカードをめくる確率」

・”確率B”(I列)は「相手がコストN以下のカードをめくる確率」

である。

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 ということでこの対【シータ刃鬼】では、

・デッキトップ操作なし:33%

・トップ《サーファー》:70%

との計算結果が得られた。デッキトップ操作なしのほうの勝率はまあこんなもんかという感じであるが、「トップ《サーファー》固定しても負けるのが30%」というのはなかなか肝が冷える数字である。んんwww論者ならかみなり外しはありえないwww

 ちなみに白抜き4C型の通称【黒刃鬼】対面を計算した結果は以下の通り。当然だがデッキの基盤が同じであるため確率はあまり変わらない。

対【青黒祝門】

・デッキトップ操作なし:34%

・トップ《サーファー》:80%

 筆者は主にビートデッキを好んで使用しているため、【天門】およびそのオマージュ(?)の【祝門】は「S・トリガーを踏んだ瞬間に2兆コストくらい踏み倒してくる、左上に書いてある数字が読めない無法者」というイメージを抱いていたが、計算結果を見る限りGJ勝率はトップ操作なしの場合【刃鬼】とだいたい同じとなり、トップ《サーファー》固定の場合はむしろ向上した。

 ちなみに【ドロマー祝門】の計算結果はこう。【シータ/黒刃鬼】と同じく、色の違いで計算結果に大した影響は無し。

対【白緑アガサ】

・デッキトップ操作なし:32%

・トップ《サーファー》:73%

 計算結果の数字に代わり映えが無さ過ぎて眠くなってきた諸君に向けて種明かしをしておこう。これまで計算した踏み倒しコンボデッキは、「2~3コストのカード(初動)を、初手+1~2ターンのドローで引く確率」が「デッキの安定性」に直結するため、2~3コストのカードの採用枚数は同じくらいに落ち着きがちである。したがって、デッキ間で踏み倒し手段や色の違いはあれどGJ勝率にあまりバラツキが生まれないのである。

対【MRC】

・デッキトップ操作なし:40%

・トップ《サーファー》:90%

コスト11はMRC

 これまでのクリーチャー踏み倒し連中に比べると《MRC》の「コスト6以下の呪文」という指定が効き、GJ勝率は若干向上した。しかしトップ操作なしでは分の悪い勝負になるのは変わらない。

対【アナカラーザビミラ】

・デッキトップ操作なし:38%

・トップ《サーファー》:73%

 メインデッキの高コストクリーチャーが比較的少ないため、まだマシな部類。

対【ターボゼニス】

・デッキトップ操作なし:39%

・トップ《サーファー》:60%

親に向かってなんだそのマナカーブは

 【ビッグマナ】の総本山たるデッキであるが、意外や意外GJ勝率は他のデッキに比べると高めの部類。とはいえ他のデッキ以上にトリガー【フェアリー・ライフ】【シャワー】が致命的になりがちな対面のため序盤の刻みは慢心せず慎重に。

対【青単リキッドピープル】(ミラー)

・デッキトップ操作なし:60%

・トップ《サーファー》:100%

 「え、ミラーなら勝率50%になるんじゃないの?」と思ったそこの貴方、ちゃんと1日5時間GJの練習してますか?GJは「自分と相手で同じコストが捲れた場合、仕掛けた方が勝ち」なので、ミラーの場合は仕掛けた側が有利になるのである。

対【赤白速攻】

・デッキトップ操作なし:88%

・トップ《サーファー》:100%

 数少ない(GJ上の)有利対面。《スパーク》ケアのためにも、セオリーをかなぐり捨ててどんどん殴っていいのかもしれない。

まとめ

・環境上位の【刃鬼】【祝門】等のクリーチャー踏み倒しデッキ連中相手の勝率は、トップ操作なしなら30~35%。《サーファー》トップ固定なら70~80%

・対【MRC】は上記から気持ち(1割程度)勝率up

・ミラーでトップ操作なしの勝率は60%(《サーファー》トップ固定での勝率が100%なのは当たり前)


というのを覚えておけば実用上は事足りそうである。

 これからランクマで【刃鬼】相手にトップ操作なしでGJ勝利したときは、「この1ドローはたかが1枚であるが、30%をくぐり抜けてきた1枚なんだ」と神に感謝を捧げようと思う所存である。

 皆さまも自分の使っているデッキのGJ勝率を正しく把握して、良きガチンコライフを!

 おつガチ~

補足というか注意

 これを読んでいる貴方が《ガチンコ・ジョーカー》入りの【黒刃鬼】を使っていたとする。

 本記事には『【青単リキッドピープル】側が【黒刃鬼】にトップ操作なしでGJをしかけた場合、勝率は34%』と書いてある。
「ということは、【黒刃鬼】を使っている自分が【青単リキピ】相手に《ガチンコ・ジョーカー》でGJをしかけた場合、勝率は100-34=66%なのだな」と考えたくなってしまうが、これは間違いである。正しくは以下の通り80%である。

 この乖離がなぜ生まれるのか説明できれば、貴方はガチンコジャッジ検定1級相当(ガチンコジャッジで生計を立てられる)のガチンコジャッジャーです。

追記

 記事公開後、さる高名な専門家から以下の意見を賜った。

『《サーファー》はS・トリガー枠であり他のカード(例えば《アクア・バースター》)と入れ替えることもあるから、その場合のデッキ内最高コスト=5の場合の結果にも触れたほうがいいのでは?』

 …確かに過ぎてタカアシガニになったわね。《サーファー》を採用している場合でも《アナライザー》効果で必ずヒットするわけではなく、その場合は次善の策として5コスト固定を行うこともあるので、その計算には大きな意味がある。

この専門家は時に厳しく時に厳格にGJ指導をしてくれます

 各計算結果のI7セル(緑色セルの1個上)が、『トップ5コスト固定の場合の勝率』である。『トップ《サーファー》=6コスト固定の場合の勝率』と比較することに意味があるので、抽出して一覧表にしよう。

 「対【ターボゼニス】【赤白速攻】相手には6or5コストの違いによるGJ勝率変動はなし」「対【白緑アガサ】は、5コスト固定にすると6コスト固定よりもGJ勝率が20%下がる」というのが例外であるが、ミラーを含む環境主要対面相手ではGJ勝率が10%下がると覚えておけばよさそうである。
 (ちなみにこの計算結果は、環境デッキは6コストカードの4枚積みが多いということを示唆するものである(4/40=0.1)。)
 この10%という数字は際どいラインであるが、個人的には「ガチンコジャッジ勝率を上げるためにトリガー枠は《サーファー》を採用した」という論拠とするには心もとない数字に思える。水文明の3~4コスト帯トリガークリーチャーは粒ぞろいであり、それらとトリガー枠入れ替えを検討する際の材料としてはGJ勝率は優先度を下げても良いかもしれない。

 それでは今度こそ、
 おつガチ~

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