教科書はルールブックだ
高校の数学の先生の言葉。今でも正にそのとおりだと思う。
その高校の先生は、私が在学中の名物先生で、授業は面白かったと記憶している。
数学は、人間が考えたルールの中で、どんな事が表現できるか、を明らかにする学問。そもそも「数字」が人間の発明したもの。図形の合同も相似も、長さ、面積、体積も人間が定義した物だ。小学、中学、高校と、学年が上がると、新たな数学のルールが加えられて、表現できる世界が広がる。更に、大学に入ると、飛躍的にルールが増えて、世の中の様々な減少を数式で表現できるようになるのだ。
数学者や物理学者の中には、得られた数式の美しさを評価できる人もいる。残念ながら私はその「美しさ」はわからないが、現象の基礎を表現する数式は単純である。力学の運動方程式はf=ma、相対性理論はE = mc^2、ガウスの法則はdiv E = Q、磁力の世界ではdivB =0など。
それを高校の時に教えてくれたのがF先生。彼に教えてもらったこの言葉は、小中学生に算数や数学を伝える時に、使っている。