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もっと心配になってきた人の手紙
感動した。もちろん感動はしましたよ。あれだけ忙しいのに、しかも別になんのアスリートでもない普通の若い女の子(運動おばけなんて本当はいない)が短期間であれだけのことをやってのけたことに感動はしましたが、同時に、ふと「これは一体何を見せられているのだろう」とも思いました。特に終わった後に顔面蒼白で震えているかとしを見た時にそう感じました。なぜこうも痛々しいのか。
紅白の不協和音でバタバタと気を失う欅坂のメンバーを見て「おいおいこれは一体何を見せられているのか」と感じたときと少しだけ似ているというか、大人が「企画」という体でアイドルを精神的にも肉体的にも追い込んで消費していて、その結果、感動的なパフォーマンスになるという図式は、炎天下の甲子園で連投している高校球児に感動している人たちとそれほど変わらない。
僕はもともとヒット祈願で無茶をさせるのには否定的です。特にバンジージャンプで高所恐怖症の子を追い込んでいくのは本当に見てて辛かった。それに比べると今回のチアリーディングはなんとなく健全だし、チアアップするというコンセプトがコロナで苦しんでいる世の中に対しても、それでも頑張っている人たちに対してもいいメッセージになるからいいなと思ってました。そういう意味では「ひなあい」や今日の本番直前で流されたメイキング映像を見てて「うん、やっぱりこれはいい試みだなぁ」と心から安心してました。しかし。本番はちょっと違ってた。
僕も生放送の中継など数年間やってたのでわかりますけどほんと「生」ってこわいです。いかに日頃、ケイマックスの素晴らしい演出や編集に助けられているのか、オードリーのそつない受け答えに助けられているのか、あらためて思い知らされました。ふらふらになりながら最後までつとめあげた彼女たちを温かく予定調和という名のオブラートで包んであげられる「編集」という魔法が今日はなく、ひたすらやりきる若い女性たちのパフォーマンスを手に汗握りながらつきあうことになりました。
ただ、頑張った彼女たちには賞賛しかないし、本当にもらい泣きしそうになったし、けなげな姿に感動もしました。前回書いたようにここまで売れっ子になってなければこのヒット祈願はもう少し余裕のあるチャレンジにはなったのかもしれませんが、それは売れているアイドルの宿命のようなものだと思うし、この道を彼女たち自身が選んだのであればそれはそれでおひさまとしては応援するしかないし。
みーぱんの離脱は本当に心配だし、今日のパフォーマンスをみてるとかとしも心配だし、実際に体調崩した経験のある宮田、松田、濱岸、冨田、など無理がきかなそうなメンバーは他にもいっぱいいます。
ほどほどに売れてほしい。ひなあい以外の外番組もほどほどにしてほしい。特にその場力のあるキャプテンなど一部のメンバーを除けばストレス耐性がそう強い人ばかりではないはず。どうかのんびりやってほしい。ま、そう思うのは僕だけかもしれませんが。