権威との葛藤
私には乗り越えなければいけないものがある。
それは権威との葛藤だ。
お恥ずかしながら、
父親の誕生日を覚えたのはつい最近。
「覚えなきゃ」とも思わなかった。
大体の日はわかっていたのだが、
「26日?28日?」
って感じでスルーしていた。
母のはちゃんと覚えているのに。
父は自営業で塾をやっていたので
子どもが学校から帰宅する頃には
仕事で留守だった。
そして、寝静まった頃に帰ってきた。
朝ご飯を一緒に食べた記憶がない。
父の誕生日を祝った記憶もない。
毎日、働いていた。
かといってハードワーカー
というわけでもなく、
午前中や仕事の前に
ちゃっかり遊んでいた。
そのことでよく母が愚痴っていた。
母は父の仕事柄、
子どもたちの学力を非常に気にかけていて
「広告塔」さながら勉強させられた。
当然、勉強の苦手な私は
事あるごとに反発していた。
勉強のためだけに生活していた
といっても過言ではない。
お小遣いはない。
友達との電話は監視され、
切るように注意を受ける。
私は3人兄弟の末っ子で次女だったので、
洋服はお下がり。
母の奮闘の甲斐なく、
3流大学にかろうじて入学したものの
5年生の中途で退学してしまった。
いじられすぎて
何がしたいのかわからなくなってしまったし、
そもそも日常生活にも支障をきたしていた。
父は仕事ができたらしい。
よく教え子の自慢話しを聞かされた。
英語を教えていたから
その教授法が画期的だと
何度も何度も自画自賛😆
もう86歳だが、
2年前まで仕事していた。
先日の入院で
まるで別人のような振る舞いを
見てしまい驚いた。
もうそれは駄々っ子のようだった。
未だかつて見たことのない様に
動揺した。
そして、50代から耳が遠い
と言っていたのに術後には
しっかりと聞こえている様子に
本当にびっくりした🫢
長年、よく仕事が務まっていると不思議
だった。
まさかの「聞こえていないフリ?」だった?
と思うと不信感しか沸かなかった。
入院に付き添ってから1ヶ月半。
無事、自宅に戻っている。
私は実家から離れて住んでいるので
再び兄を罵倒する父を目の当たりにして
父もひとりの人間なんだと
受け入れられる自信はない。
ダジャレが大好きで
会話の合間に
すぐ思いついて笑わせてくる。
頭の回転が速い。
臨機応変。
父にも権威との葛藤があった!
「大学教授の講演会で質問して
偉い人がぐうの音も出なかった話し。」
褒め上手。
話しが深い。(アホの私にはわからないから
深いってわかる😆)
大好きだ😍
だから、本当に豹変ぶりに驚いた。
姉と私は実家から離れて生活している。
父の直腸には腫瘍があり、
それが大きくなって腸が詰まって
破裂すると悶絶するくらい痛いらしい。
お腹がカチカチに膨らんできて
もう便が溜まり始めていた。
2人の時に苦しむ姿を
精神疾患がある兄に見せないために
人工肛門をつける手術をしてくれた。
86歳にして人生最後の大仕事
幼くして父親を亡くし、
母親は今でいうネグレクト気味だった
と聞いたことがある。
土木の仕事で学費を稼いで
すぐ上の兄にも助けてもらって
2回大学を卒業した。
そして、起業。
「カウンセラーも権威です。」
講師の先生が言った。
なるほど。
いつになったら乗り越えられるか?
わからないけど、
そういうものを抱えていると意識しておこう。