災い転じて
どんなに苦手な人でも
その人が困っていると
ついお節介をしてしまう。
過去に、本当にこの人
「どうしたらこんな風に振る舞えるのか?」
という人がいて、
あの手この手で
嫌がらせされて、
でも物理的には離れられなくて。
十数年の後、
彼女は他に頼る人がいなくて
助けを求めてきた。
私よりずっと年上で
人生の辛酸を舐めてきたその人は
「そこまでする?」というくらい
関わってきた。
そのくらい切羽詰まって
嫌っていた私にすら助けを求めるその姿に
つい手を差し伸べてしまった。
彼女が亡くなったであろう時刻、
私は働いていた。
あるきっかけから急に涙が止まらなくなって、
本当に訳がわからなかった。
仕事を早退し、
家で休んでいると
訃報。
きっと
「さようなら。」と、
挨拶してくれたに違いない。
⭐️ 「罪を憎んで人を憎まず。」⭐️
彼女が教えてくれたこと。
人は意図してか?
意図せずしてか?
色々なことをしてしまう。
素早く毅然とした対応をしなければいけない
場合もある。
もちろん。
今の私にとっての最善策は
冷静に状況を見極めること。
伝わる相手かどうか?
今、伝えるタイミングか?
かつてはすぐに反応することもあったけれど、
その後、後悔することが多かった。
大抵は事態が悪化したからだ。
トラブルに遭っても、
同じ土俵に乗らない。
相手の動向を見ながら
働きかけたり、
働きかけなかったり。
その際に言葉はあまり使わない。
発した言葉が相手によって
意図しない方に受け止められることを
学んだから。
近づいたり、
遠のいたり。
ところで、
私は近隣住民との葛藤を先日、
「そんなこと知ったこっちゃねー。」と
言い放った後、
その住民のピンチに遭遇した。
別に助けは求められなかったけれど、
相手のあることだったから
声を掛けさせてもらった。
「お節介かな?」と思いつつ。
すると、
ピンチに遭ったその人に心境の変化が
訪れたらしい。
次の日からの対応が変わった。
私はその人ではなく、
その人の対応が嫌だっただけだ。
⭐️ 罪を憎んで人を憎まず ⭐️