はじめまして。森田樹優(もりたきゆ)と申します。
改めまして!森田樹優(もりたきゆ)と申します。
あだ名はQちゃんです。
声優になって33年目になりました。
1989年、アニメ「レスラー軍団〈銀河編〉 聖戦士ロビンJr.」の桃若神子(ももわかみこ)役でデビューしました。
同年の4月に、東京俳優生活協同組合(通称・俳協)に所属したばかりの20代のド新人。
初めてのオーディション、初めてのアニメ…
事務所のマネージャーに「明日アニメのオーディション行ってきて!絶対取ってきて!」と、言われ「はい。取ってきます!」元気に即答した私。
世間知らずで、怖いものしらずだっただけです笑
今考えると恐ろしいですが、受かってからが大変でした。アニメのこと、右も左もわからなかったのですから。事務所に所属する前は、2年間、この事務所の俳優養成所に通っていました。
声優の勉強ではなく、俳優としての訓練でしたので、月曜日から金曜日まで、声楽、日舞、バレエ、殺陣や演技のレッスンがあり、半年に一回、舞台発表があるので、それに向けての稽古をしたりといった内容で2年間通っていました。
なので、マイクワークの訓練やマイクの使い方などの勉強は一切していないので、現場で学んでいくしかない状態でした。
マイクワークとは...
アフレコやアテレコ現場で、限られたマイクをどの台詞の時にどのマイクを使うのかなどを声優同士で連携してマイクの前に立ち、収録するのをスムーズにすることです。
見よう見まねの世界ですから、かなりの度胸が鍛えられました。
それからというもの、主に少年役を多数演じました。
男の子の声が向いていると気づいたのは、次の勇者シリーズのアニメからでした。
勇者シリーズの「勇者エクスカイザー」(金有タクミ役)
「黄金勇者ゴルドラン」(時村カズキ役)
(サンライズ公式チャンネルより)
勇者シリーズとは
サンライズ、名古屋テレビ、東急エージェンシーにより、1990年から1998年まで制作・放送された一連のロボットアニメの総称。〜Wikipediaより
全8作品あり、一年間放送されました。私は、そのうちの2作品出演させて頂きました。これはあまりないことだと、音響監督に言われたのを覚えています。
乗り物がロボットに変形していき、戦っていくフォルムの美しさは、今見返しても素晴らしいです。
一年間のうちに風邪をひいて声が変わってしまいご迷惑をおかけしたこともあったり演技のことやマイクに関わること、音響監督や先輩方に育てて頂いた思い出の作品です。
そして、次に思い出深い作品は、20年の時がたっても、未だに根強いファンのいる
「爆転シュートベイブレード」(ユーリ・イヴァーノフ役)
コロコロコミックに連載されていた青木たかお先生の原作漫画のアニメ化。
ベイブレードとは、現代版ベーゴマで、コマとコマの熱いバトルです。私は、ロシアチームのリーダー的存在の赤髪の冷酷な美男子キャラ。
原作者の青木たかお先生から頂いた貴重な一枚。
そして、このキャラは長く愛されていて、ファンの皆さんから、未だにイラストなどを頂くこともあり、とても嬉しいです。
しかも、メキシコやチリで放送されていて、私の声を聞いてくださっていて、好きでいてくださることは、本当に幸せな驚きです。
そして...
「あたしンち」(新田役)
(あたしンち 公式チャンネルより)
「あたしンち」の新田役は、珍しい女の子の役でした。
けらえいこ先生原作の漫画作品をテレビアニメ化したものです。
ぽっちゃりしていて、眼鏡をかけていて、私の声も太く低めなので、男の子によく間違えられるのですが、彼氏とラブラブな個性的な高校生の女の子。
また、アニメや全国のゆるキャラや博物館、資料館などの男の子役以外に、番組ナレーションのお仕事もしました。
TBS「爆笑問題のバク転」、フジテレビ「笑う犬の冒険」など
また、つい最近まで、運転免許の更新ビデオのナレーションを担当したこともあり、どこかで聞いて頂いているかもしれませんね。
いろんな声の仕事をさせて頂いたことによって、役の演じ分けや、ぶっ飛んだ世界ならではの擬音の表現など、後の絵本読み聞かせ講座の仕事に活かされました。
そして、30代は、仕事の他にシングルマザーとなり、一人娘に絵本を読んであげる毎日でした。
「Qちゃん!声優なら絵本の読み方教えて!」
娘が幼稚園の時に、ママ友から「Qちゃん!声優なら絵本の読み方教えて!」と、言われたのがきっかけで、幼稚園の2階の教室で、10人くらいのママ仲間に教えたのがはじまりでした。その後、地区センターでやるようになり、地域の役所の方からもお声掛け頂いたり、地域のカルチャーセンターで絵本読み聞かせ講座をするようになりました。
桜美林大学のオープンカレッジ絵本読み聞かせ講座
他にも、神奈川県相模原市にある桜美林大学のオープンカレッジでも、講座を持たせて頂きました。
絵本読み聞かせ講座を始めてから、かれこれ、19年くらいになるでしょうか。
ママ仲間とは、ボランティア団体「お話大好きの会」を作り、地域の幼稚園、小学校でたくさんのお話会を行いました。
多い時では、年間50公演
多い時では、年間50公演ありましたので、人気スターみたいですね笑
幼稚園を訪ねると「Qちゃん!Qちゃーーん!」と、園服姿のたくさんの子ども達に囲まれ、キラキラした瞳にもみくしゃにされて、とても嬉しかったです。
娘との読み聞かせの時間は、宝物のような時間でしたが、さらに発展して、仲間ができ、お話会を通してたくさんの子ども達と会えたこと、そこにはいつも笑顔と笑い声があったこと、、
孤軍奮闘的に声の仕事をしていた20代では経験できなかった、あたたかい交流とピュアな絵本の世界にはまっていきました。
そうこうしているうちに、絵本読み聞かせ講座のホームページを見てくださった、「認定NPO法人 トリトン・アーツ・ネットワーク」から、読み聞かせの依頼を受けました。
そして、2011年第一生命ホールで、「育児支援コンサート 〜子どもを連れて、クラシックコンサート」が行われました。
林明子さんの絵本「こんとあき」を朗読
2017年9月24日 ピアニストの小川典子さんと
気さくなお人柄が大好きです。本番前のゲネプロ。第一生命ホールにて。
私はこの時、林明子さんの絵本「こんとあき」を朗読しました。そして、初めてピアニストの小川典子さんとお会いし、そのあとの私の活動が変わってきました。
小川典子さんとのミューザ川崎での「ピーターと狼」の朗読や、東京交響楽団のコンサートでも朗読を担当させて頂きました。
また、「こんとあき」のコンサートは6年後の2017年に同じ場所で再演されました。
私の活動は、その他に、コント演劇ユニット「Q商会」の座長をしていた期間が2年半あります。この2年半のうち、6公演、小劇場でコント演劇をしていましたので、とても濃厚な思い出となっております。この思い出はまた別の機会にゆっくりお話したいと思います。
長い自己紹介となってしまいましたが、
読んでくださりありがとうございました。