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THE 2、The SALOVERSへの愛
バンドTHE 2(2)、The SALOVERSについて、わたしの主観も込めて、好きな曲の歌詞の引用と共に書く。高校生の時、同級生に勧められ、THE 2というバンドを知った。ケプラーという曲にまずハマり、それから何度もリピートした。
まったく地球と同じの惑星がそう遠くない
宇宙の彼方には7個も見つかったらしいと聞きました
幼い頃に田舎町で父親におんぶされて
見上げた夜空が凄すぎて怖くなったの覚えています
自分も過去にこんな経験をしたような、していないような不思議な気持ちになる。小さなころ、まだお金とか恋愛とか、責任とか大人とか、そういうものを何も抱えていなかったとき、ただ漠然と星がたくさん広がる夜空が怖くなった。そんな、大半の大人が忘れてしまった記憶を蘇らせてくれる。この曲が大好きで、新宿で気持ち悪くなるほど飲んだ日の帰りによく聴いた。
僕が地上で大好きな君へ
渡したちっぽけなダイヤの指輪は
なんて価値のない石ころでしょう
あんなに苦労してお金を貯めたのに
ケプラーという惑星の規模に比べれば、とても苦労して手に入れたダイヤモンドの指輪なんて、とっても小さなもの。ささいなこと。ケプラー、グリーゼ、ほかにも星はあって、そこに生命体がいるかもしれなくて、その中のだれかが運命の人かもしれないけれど、今は目の前の君に恋をしている、というなんともかわいらしい歌、メロメロです
つぎ、『床には君のカーディガン』という曲。これはThe SALOVERS時代の曲。私の本当に大好きな曲だ。
今夜は何故か 一人が嫌でさ
終わっちゃった後に
帰る君追いかけて駅前で聞くんだ
「明日何時起き?」ってね
セフレなのか、元カノなのか、シンプルに僕が好きな人なのかはわからないが、帰ってしまった後に、わざわざ駅前まで追いかけていく。(君はどこが好きだった?とか聞いているから、セフレかもしれない)「まだ帰らないでよ」「もう帰るの?」とかじゃなく、明日何時起き?なのがいじらしい。
部屋に戻ってすぐに眠ってしまった君の
電話が震えてる 誰かが呼んでるよ
ここにいてもいいの?
なんと、自分が呼び戻したくせに、彼女が本当にここにいてもいいのか不安がっている。超女々しいがそこがいとおしい僕。そのあとの歌詞も読んでみると、寝顔がなぜか知らない人に見えてしまったり、(不安の効果なのだと考える)「寒くないの?」って聞いてみたり、ナヨナヨしている。私は個人的に女々しい男性が好みなので、最近クズ男をテーマにした邦楽が流行っているのがよくわからない。
目覚めは何故か 悲しいほど爽やかで
着替え始めた
君は忙しそうでベッドの中から
「好きだよ」って囁く
本当に古舘佑太郎は歌詞を書くのが、特に最後の歌詞がうまいと思う。悲しいほどさわやかな目覚め、忙しそうに着替える君。その君にはっきりとは言えず、しかたなしにベッドの中から最悪の告白をする僕。「君」は、「僕」のこういうところが好きではない(ではなくなった)に違いない。(でも私は好きです。)そして、前半の歌詞で、僕は君のことを壊したくなってしまうときがある、と言っていて、ヘタレなのに心の中ではそんな風に思っているという、新たな一面がさらに良い。ただのヘタレではありませんよ、っていうこの感じ。しかも、よく歌詞みたら、君には毛布をすでにかけていて、そのあとに君の脱いだカーディガンを発見している。そのあとに、謎の息遣い。怪しい。こういうふうに、一ひねりあるのが好きなところだ。
次、THE 2時代の「スプートニク」という曲。この曲は、サカナクションの山田一郎がプロデュースしている。JPOPが好きな人にも聞きやすい楽曲だと思う。YouTubeのMVの、なんかちょっと短い古館の髪型も良いので一度見てみてほしい。
僕ら月に行けないのにすぐ近くと教えられた
なんか切ないね
ケプラーでも宇宙とか月とかの話をしていた。月がすぐ近くだと、だれが教えたのだろうか?理科の先生?君?
相変わらず恋は一文字違いで
愛にもなれず恋は遥かスプートニク
記憶の中だけでフォーエバーそばにいる
恋、愛は一文字しか違わない。愛になれない恋は、スプートニクだと言っている。
スプートニクといえば、村上春樹の『スプートニクの恋人』を思い出す。一般人にそれほどなじみのない単語なのに、色々な創作物に使われている気がする。ボニーとクライドみたいな、知っていると面白いみたいな知識のひとつかも。彼が、この言葉をどういう意図で用いているのかは分からないが、事実だけを見てみれば、スプートニクという人工衛星は何度か打ち上げられ、そのほとんど(すべて?)が破壊されたらしい。ライカという犬も乗せて飛ばしていたらしい。高く飛び、爆散するもの。それがスプートニクというものだ。恋は、はじけてしまったということだろう。
愛を知らないと君は言うけど
それじゃその気持ちの名前は何
優しいねって君は言うけど
優しい君の真似してるだけなんだ
おそらく、誰かに振られてしまった?君。真実の愛を探し求めたけれど、持っている愛を信じることができない。そんな君に優しく愛の存在を示し、自分が優しくなれたことの理由すら「君」にしている。曖昧な歌詞ではあるが、解釈は人それぞれでいいのだと思う。私なりの解釈はこのへんにとどめておく。
最後に、ここで紹介した三曲を載せておく。どれも本当に素敵な曲なのでぜひ聞いてみてほしい。ここでは紹介しきれなかったが、ほかにも「SAD GIRL」「アンデスの街」「さらさら」などの名曲があるので、いいなと思ったら再生してみてほしいです。