分詞構文での分詞の選択
まずは例題です。
例題:空欄に入る適切な単語はどれか。
( ) from the top of this tower, the landscape must look beautiful.
1.See 2.Seeing 3.Seen 4.You see
こちらも大学生を中心としたTwitterのフォロワーにアンケートをとってみたところこんな結果になりました。
ー答えー
3.Seen
こちらも3人に1人程度間違えているようです。
それではどこに注目すればよいのか説明していきましょう。
ー解説ー
1.と4.が違うのは英文の原則「1文中に動詞は1つ」からわかります。
「1文中に動詞は1つ」の原則|はち #note https://note.com/qring9223/n/naaec9a1d362d
そこからこの文は分詞構文であることがわかります。問題は2.の現在分詞か3.の過去分詞かということになります。
ここで現在分詞と過去分詞の違いを抑えましょう。
ここでは「ある対象」と「動作」の関係に注目します。もし「ある対象が動作をする」つまり能動関係にある場合は現在分詞を使い、「ある対象が動作をされる(受ける)」つまり受動関係にある場合は過去分詞を使います。
具体的なケースで考えてみましょう。
「向こうで泣いている少年は私の弟です。」
The boy crying over there is my brother.
この場合はboyとcryの関係を考えて「少年が泣いている」と判断できます。(※訳は「泣いている少年」になる。)つまり能動関係なので現在分詞を選びます。
「私は彼の書いた小説が好きです。」
I like the novel written by him.
novelとwriteの関係は「小説が(誰かによって)書かれる」、つまり受動関係です。よって過去分詞を選びます。
これらは名詞を修飾する、つまり形容詞的な用法でした。では分詞構文ではどの関係に注目するのでしょうか?それは「主節の主語との関係」です。
例題の場合主節の主語はlandscape「景色」です。これとseeの関係は「景色は(人によって)見られる」、つまり受動関係です。したがって過去分詞である3.Seenが正解となるのです。
では次の改題はどうでしょう?
改題:空欄に入る適切な単語はどれか。
( ) from the top of this tower, you must be surprised at the landscape.
1.Seeing 2.Seen
前半は先程と同じですが主節の主語がyouに変わりましたね。ですから今度はyouとseeの関係を考えます。すると「あなたが見る」という能動関係になり、答えは1.Seeingとわかります。
いかがだったでしょうか?今後分詞を選ぶときは主節の主語との関係を考えることを意識してみてください。