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文型を意識しよう

英文法の参考書の最初によく紹介される5つの文型。みなさん普段から意識しているでしょうか?これをおろそかにすると大きな誤訳をしてしまうおそれがあります。次の例題を見てみましょう。

例題:日本語に訳しなさい。
(1) I found cute cats.
(2) I found cats cute.

※答えは最後に載せます。

少し語順を変えただけでも文型が変わってしまうため意味が大きく変わってしまいます。つまり文型を意識せずに長くて複雑な英文を正しく解釈することは難しいのです。

ということで今回は5つの文型がそれぞれどのように使われているのかざっくりと説明します。

その前にまずは文の要素の確認から行きましょう。

・文の要素


S 主語
動作を行う人やモノのこと。日本語の場合、「~は」や「~が」となっていれば主語であることが多い。
V 動詞
状態や動作を表す。日本語の場合終止形の最後の音がウ段で終わることが多い。
O 目的語
動作を受ける人やモノのこと。日本語の場合、「~を」となることが多いが「~に」や「~と」などとなることもある。
C 補語
人やモノの情報を補う。
M 副詞
副詞のように上の四つに比べて文を構成するうえで比較的重要ではないもの。

文章で説明されてもわかりにくいかもしれないので早速各文型がどのようなはたらきを持っているのか見ていきましょう。

・第1文型 [ S V ]

例文:He(S) runs(V). 「彼は走る。」
例文:She(S) goes(V) to school. 「彼女は学校へ行く。」
一番シンプルな形ですね。主語がどんな動作をしたのかがわかります。ここでは主語以外にほかに「登場人物」がいないことがポイントです。ここで使われる動詞は自動詞と呼ばれます。また“to school”は前置詞句なので文の要素としては考えません。


・第2文型 [ S V C ]

例文:She(S) looks(V) beautiful(C). 「彼女は美しく見える。」
例文:I(S) am(V) sleepy(C). 「私は眠たい。」
主語がどんな様子・様態なのかがわかります。したがってS = Cのような関係で結べることが多いです。ここでもほかの登場人物はいないため自動詞が用いられます。


・第3文型 [ S V O ]

例文:I(S) help(V) you(O). 「私はあなたを助ける。」
主語に加えて目的語という別の登場人物が出てきました。ここでは主語が目的語に対してなにか動作をすることがわかります。注意する点はSとOは別物であるためイコールでは結べないということです。
用いられる動詞は他動詞になります。他動詞は必ず直後に目的語をとります。第3文型、第4文型、第5文型では必ず目的語が登場するので使われる動詞は他動詞です。

・第4文型 [ S V O O ]

例文:My father(S) gave(V) me(O) this watch(O). 「私の父は私にこの時計を与えた。」
主語が目的語[ヒト]にたいして目的語[モノ]を移動させたことがわかります。三者関係になっているため二つの目的語はもちろん別物であることに注意しておいてください。

・第5文型 [ S V O C ]

例文:Ken(S) heard(V) his name(O) called(C). 「ケンは自分の名前が呼ばれるのを聞いた。」
例文:The news(S) made(V) me(O) happy(C). 「その知らせは私を幸せにさせた。」
主語が目的語に対して補語の状態 だと認識する or にさせる ことがわかります。つまりO = Cという関係で結ばれることが多いです。
ここでは他動詞の中でも特に知覚動詞・使役動詞と呼ばれる動詞が用いられることが多いです。

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ぜひお手元の問題集の英文一文一文の文型を調べて、おおよそこのようなはたらきになっていることを実感してみてください。

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※例題の答え
(1) I found cute cats.
「私はかわいい(何匹かの)ネコを見つけた」
Iが主語、foundが動詞、cute catsが目的語の第3文型。このときのfindは「~を見つける」と訳します。

(2) I found cats cute.
「私はネコがかわいいと分かった。」
Iが主語、foundが動詞、catsが目的語、cuteが補語の第5文型。この時のfindは「~とわかる」と訳します。

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