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#17 X1 SUPER 2020第2節第2日
今日は13時と14時にキックオフ。一方はライブで、もう一方はアーカイブの動画で両試合を観戦した。今日で今シーズンの日程が終わるチームが現れた。
1 Aブロック ノジマ相模原 17-14 エレコム神戸
ノジマ相模原は前節黒星で後がないなか、新QBのパランデックがお目見えした。昨年このカードは第6節で対戦し、それまで5敗していたノジマ相模原がシーズン初勝利を挙げた(14-12)。この試合の終盤、エレコム神戸が4Qに2TDで猛追したが、TFPキック失敗と2点コンバージョンの失敗で力尽きている。エレコム神戸は前節QBソコールとWRオヌワーのホットラインが見事にフィットしていたので、勢いをつけたい一戦だった。
エレコム神戸はレシーバーを分散させていたように見える。もちろんエースはオヌワーだが、要所で他のレシーバーがしっかりとパスキャッチを決め、しかもロングゲインにつなげていた。
一方のノジマ相模原は一つのプレーのヤードこそそんなに伸びないものの、着実に10ydsの前進を繰り返していた。QBパランデックはパスを投げるプレーと自ら走るプレーを適度に織り交ぜるプレースタイルのようだ。10回のランで63ydsを稼ぎ、投げては195yds(1TD、3被INT)。チームにアジャストしていくとなかなか手強いQBになりそうだ。ランオフェンスではボールを持ったラッシャー4人全員が10yds以上をマーク、特に富士通から移籍したRBウィリアムスがショートヤーデージを確実に進めていくプレーは今後ランオフェンスの核になるだろう。
この試合のポイントは、徹底したノジマ相模原のディフェンス前線のラッシュだろう。ソコールにある程度のパスを放られるのは仕方ないと割り切って、それ以外のプレーをひたすら封じた。その結果、エレコム神戸のチームランはマイナス23ydsで全く走れなかった。ノジマ相模原は攻守のバランスが取れたチームだったが、今日の試合を見てもその流れは踏襲しているようだ。
両チームとも2TDをマークし、結果の差は1本のFGだった。エレコム神戸は40ydsのFGチャレンジを失敗しており、その差が勝敗を分けた。ここ数年Xリーグのキッキングゲームの精度は上がっていて、去年もキックで勝敗が分かれた試合があった。エレコム神戸は日本代表のP/K山﨑がオービックに移籍し、反対にオービックから多田羅が移籍してきたが、その辺りで連携がうまくいっていないとすれば、非常に痛い1敗といえる。
反対に前節富士通にコテンパンにされたノジマ相模原。昨日富士通が勝ったため今シーズンのジャパンエックスボウル出場は最終節の他会場次第となったが、昨年のような何をしても裏目に出る悪夢のような試合展開からは脱却した。最終節に会心の試合運びで締めくくりたい。
2 Bブロック オービック 60-0 東京ガス
前節パナソニックに完封負けを喫した東京ガスに対し、前節バイウィークで今日が今シーズン初戦のオービック。オービックはここ4年で3人のアメリカ人QBがやってきたが今ひとつアジャストしきれず、それまでチームを支えていたQB菅原も昨シーズンで引退。今シーズンはノジマ相模原からロックレイが移籍し、Xリーグになじみのある体制を整えた。
試合展開はある程度予想していたが、やはり一方的になった。昨年は2017年にオービックに在籍していたQBイカイカが2018年に東京ガスへ移籍して注目された試合だったが結果は62-7でオービック。今年はイカイカが退団してオフェンスの核がなくなった状態。果たしてどうなるかと思われたものの、攻撃陣は大きな見せ所を作れないまま試合が終わってしまった。QBは中本、若林に加えてベテランの徳島を出場させたが、それぞれ2,3プレーをこなすと交代しており、相手を混乱させる意図なのだろうが、味方にあまりアジャストしているようには見えず、ある程度ひとりのQBを柱に据えた方が良いのではないかと感じた。また、途中でパントのためのロングスナップがパンターの頭上を大きく越えるプレーがあり、陣地回復どころか大きくロスした。その後オービックがすぐにTDにつなげて得点し、その後の東京ガスのロングスナップが2回続けてワンバウンドでパンターに届く場面があった。何気ないプレーだが、今後東京ガスがX1 SUPERに定着するにはプレーの精度を上げることが不可欠だろう。
一方オービックは危なげない初戦だった。リーグ屈指のディフェンス、特にDLは相変わらずの安定感。派手なプレーこそ少なかったが、相手にゲインさせないためのプレーが随所に見られた。
対するオフェンスは、QBロックレイがまずまずの出来。それよりも新人QB小林がデビュー戦にしては十分合格点の成績。1つINTを許したが2つのTDパスを決めた。非常に小柄だが(163cm)、地肩が強いようなのでパス中心のプレーが見られそうだ。菅原の後継者となれるかもしれない。
また、RB望月が持ち味のパワフルなラッシュをしっかりと発揮した。ここ2シーズン、QBがチームのリーディングラッシャーになるほどよく走ったので本職のRBはフラストレーションが溜まっていたのだろうが、今日はエースラッシャーの李ともどもよく走っていた。以前はショートの場面でワイルドキャットフォーメーションを使いQBの位置に望月を配置するプレーをよく使っていたが、今年は久々にこのプレーが見られるかもしれない。
X1 SUPER(第2節終了)
<Aブロック>
1 富士通フロンティアーズ 2勝0敗 次節:エレコム神戸戦(11/22・川崎)
2 ノジマ相模原ライズ 1勝1敗 次節:IBM戦(11/23・川崎)
3 エレコム神戸ファイニーズ 1勝1敗 次節:富士通戦(11/22・川崎)
4 IBMビッグブルー 0勝2敗 次節:ノジマ相模原戦(11/23・川崎)
<Bブロック>
1 パナソニックインパルス 1勝0敗 次節:オービック戦(11/21・川崎)
1 オービックシーガルズ 1勝0敗 次節:パナソニック戦(11/21・川崎)
3 東京ガスクリエイターズ 0勝2敗 全日程終了
Aブロックは、22日の試合で富士通が勝てば3戦全勝でトップ通過となる。この試合でエレコム神戸が勝ち、23日にIBMが勝った場合は富士通とエレコム神戸が2勝だが直接対戦で勝ったエレコム神戸が勝ち抜ける。エレコム神戸とノジマ相模原が勝つと、3チームが2勝で並ぶ。この場合のレギュレーションは公になっていないが、これまでの例に倣えば近く発表されるだろう。
Bブロックは21日の試合が頂上決戦。昨年はレギュラーシーズンでオービックが、JXBトーナメントでパナソニックがそれぞれアウェイで勝っており、今年も雌雄を決する一戦となる。