天体のうた あとがき
どうも、学生の時に一番苦手だった理科の科目は天文学、空条浩です。
さて、『天体のうた』という連載を終えました。ひとまずは完結ということです。今回このあとがきでは執筆する際に漠然と思ったこと、挑戦したかったこと、実験したかったことなどを振り返って、書き記していきたいと思います。
1.最初は連載を考えていなかった
執筆のきっかけは今はもう開催されていない匿名短編コンテストでした。2500字以内という制限のなかで書きたいものを書こうとして出来上がったのが『水星RADIO』。『機動戦士ガンダム サンダーボルト』というマンガを一時期読んでいて(ただし最初の方しか読んでない)、ダリル曹長がもしジュリマリを聞いていたら、という話を書きたい! と思い、形にしました。最初はそんな気はなかったものの、書いてみてその世界観が気に入ったのもあり、連載を始めました。各話の内容について、どんな内容化をサラッと考えていたものの、基本的には行き当たりばったり。一話一話、書ききるときはすごく労力を使いました。ラスト3話すら、ほぼ成り行きみたいになってます。
2.コンセプトは”WEBだからできる小説のかたち”
WEBで連載をするのだから、せっかくだからWEBの強みを活かそうと思ったんです。それはショートショートに挿絵を複数使うというもの。WEBで媒体によっては気軽に画像を挿入できるので、面白いかなと思って始めました。
ただし、一点重大な課題があったんです。それは、僕が絵が描けないということ。美術で限りなく1に近い2を出し続けた自分が挿絵をどうするか? それを克服するためには無料提供されている写真素材+加工アプリというものが必要不可欠でした。幸いにもアプリは使いやすく、また複数組み合わせることでより自分好みにすることが出来ました。イメージは小学生の頃に読んだ(内容は覚えていません)黒ねこサンゴロウシリーズの絵。セピアっぽい挿絵と学生の時に流行った曲。20~30代の人が読んだときに、懐かしいと思ってもらえたらいいなと思って作りました。
3.挿絵には制限がある
挿絵を作っているときによくあったのが「絵にしたいけど画像がないからできない」という問題でした。対処法としてはプロットを修正する、諦める、そして切り貼りするというものでした。切り貼りして作った挿絵については、けっこう違和感があったと思います。
まあ個人的には写真加工の新しいやり方を模索できたということについては良かったんですけどね。トライ&エラー! こういう小さな挑戦が出来たのもこの連載のおかげかなあと。
切り貼りも写真ありきなので、どうしてもできない場合はあきらめました。プロットはいじってしまうと全体が変わってしまうのであまりさわりたくないんですよねえ。ラストの回はほぼ書き上げたのですが、一からまた書き直しました……。
4.不完全である『天体のうた』の今後は?
天体のうたについて、矛盾点や「この設定いる?」などといった改善すべき場所がたくさんあると思います。なのでいつかこの世界観をベースに書き直せたらなあと思っています。芸術や感情を規制された世界観で、規約を破る人々は何を思って暮らすのか、という設定については気に入っているので、もうちょっと深堀り出来るようになったら挑戦していきたいと思っています。
他にも、この挿絵や表紙絵について、もともと無料で公開している物を加工している物なので、黒枠の写真説明を抜いたバージョンをフリー素材として流しても面白いかなあなんて思ったりしています。
『天体のうた』は僕に書き上げた、という達成感を与えてくれた作品です。どういう形であれ、無事完結させてあげられてよかった。またこんな作品を書いていきたいと思います。
上の画像は友人の徳井優(そうま)さんが作ってくれたもの。めっちゃ嬉しかったので貼ります。ありがとうございます! この画像記事に使いたかったんや……!
お金が入っていないうちに前言撤回!! ごめん!! 考え中!!