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時計への目覚め

昨年の末に街をブラついているときに、何気なく視界に入った『ドイツ時計』の文字。

僕は『イタリア』とか『スイス』とか『ドイツ』の製品が好きだ。
中国とか韓国の製品は論外だが、アメリカの製品もイマイチ精度に信頼が持てない。
車とかバイクが好きなのだが、アメ車はカッコイイが燃費が悪くてすぐ壊れるイメージがある。

腕時計というものには、あまり興味がなかった。
時間ならスマホを見れば確認できるし、腕に巻き付けるのは煩わしい。

しかしこの日は、時間を持て余していたので、興味本位で『ドイツ時計』という看板の店を覗いてみた。
さほど広くないその店には、店員が一人だけいたが、客は誰もいない。
いくつか展示されている腕時計を見た。
そこには、煌びやか、とか華やか、というようなものはなく、シンプルなものがほとんどだった。

ある時計を見たとき。

「カッコイイ」

率直に思った。

そのときの僕の感性にシンクロしたのかもしれない。
店員は『sinn』というドイツのメーカーの時計だと説明してくれた。

僕が気に入った時計は、1000m防水のプロフェッショナルダイバーモデルで、硬度、腐食に強く潜水艦に用いられる特殊金属「Uボートスチール」という素材のケース。高硬度テギメント加工ベゼル(1500ヴィッカーズ)で傷にも強い。


『sinn』というメーカーの時計は、一言で言えば、質実剛健がモットーなのだそうだ。

腕にはめさせてもらった。

ケース径は44mmと、まあまあ大きいし、それに少し重い。

なにより、けっこうなお値段。

購入する決意が固まらなかったので、その日はとりあえずパンフレットだけもらって店を出た。

帰宅してからも、あの時計のことが頭から離れない。
ネットでいろいろと検索してみると『sinn』というメーカーのことが出てきた。
自分なりにメーカーのバックボーンや時計のスペック、販売価格などを調べてみる。
調べれば調べるほど、僕の琴線にビンビン触れてくる。
人間の興味、趣味趣向というのは不思議なもので、ついこのあいだまで興味のなかった腕時計が欲しくてたまらなくなる。

もうこうなってしまうと衝動はとめられない。
翌日、僕はこの時計を購入した。

一目惚れとはこのことか。
それ以来、気になっていろいろな腕時計を見るが、あまりピンと来るものはない。
メンテナンスさえしっかりしていれば、50年ぐらい使えるらしいので、ジジイになっても使えるかもしれない。

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チャーリー
最後まで読んでいただきありがとうございます。 いろいろと実験的に書いていこうと思います。 つたない文章ですが、よろしくお願いします。