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お酒の力は前借り出来ない

ここ数年、あまりお酒が飲めなくなって、QOLが下降気味だ。
調子に乗って缶ビールグビグビやっちゃうと、その後の体調がよろしくない。
健康情報に敏感なお年頃なのであるが、周りから聞こえてくる「お酒はほどほどに」という長寿国日本の合い言葉、わかる、わかるんだけど、飲みたい。

飲みながら料理、いい気分。
飲みながら庭いじり、ぜいたくな休日。
飲みながらライブ映像鑑賞、アドレナリン3倍増。
飲みながら縫い物、なんかめちゃくちゃ面白くなる。??

大量でもなく毎日でもないので、身体はアルコールに毒されてはいないが、メンタルがやや依存症ぽいな、と思うことはある。

若い頃、「飲めないのにお酒の席に参加し、周囲の酔っ払いと同じテンションで盛り上がれる人」の存在が、本当に不思議だった。ありえない生き物を観察するように、いろいろ尋ねたことがある。
「飲み会の費用は当然ワリカンじゃないですよね」
「いや、ワリカンで同額払う」
「え、なんで」
「飲み会だもん。飲んでる人より楽しんだかも」
すごいな。神か仏の境地だな。としか思えなかった。
飲まないのは損、という発想のわたしは愚かな人間なのだろうか。

そのまったく逆もある。
「わたしはクルマだから飲めないけど、飲める人はご遠慮なくどうぞー」
と年長者が気を利かせて言ってくれるけど、誰も飲まない食事会で、
「あっ、じゃあ酎ハイお願いしまーす」
って元気よく言える人。いるんだこれが。
一人だとなかなか難易度高いが、同じような仲間がいたら、わたしもやりがちだったと思う。若い頃は。
素面の皆さんに囲まれて少数派として飲むお酒は、微妙な味わい。

だからね、正々堂々と、平等に、仲良く飲みたいものだ。
ひとり飲みは別ジャンルなので、しんみりしたりぼーっとひとりで強めのお酒をちびちび嗜むのはアリだけど、ふだん誰かと飲むときは、誰でもそうだと思うけど、単純明快な明るいお酒、一択。

「お酒の力を借りないと楽しめないなんて」という言い分もあるけど、
しょうがないです。それは、性格だから。
飲まなければ始まらないこともある。
体調を整え、お酒の力を借り、QOLをキープしたい。

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