【No.29】がん防災セミナーを実施しました
こんにちは。人事部のSです。
最近は夏のような気温の日もあれば、まだ羽織物がないと肌寒い日もありますね。
私はまだ衣替えができておらず、毎朝着る物に困っています。年々、春が短くなっているような気がするのは気のせいでしょうか。寒さも暑さも苦手なので、もう少し春の陽気を楽しみたいものです…。
さて、今回は私が昨年入社した頃に取り組みが始まった「がん防災」において、3月に特別講師を招いて教育・啓発を目的として開催した、がん防災セミナーについてご紹介させていただければと思います!
がん防災って、なに?
がん防災とは、地震や台風の被害を最小限にするために防災訓練に参加したり防災リュックを準備したりするように、がんも自然災害と同じように突然襲ってくるものなので、事前に準備しておきましょうというものです。
(「がん防災マニュアル」 監修:押上勝太郎氏 編集・発行:一般社団法人がんと働く応援団)
上記は以前も人事ブログで紹介させていただいた一文を引用しました。
医療メディアを複数取り扱っているQLifeでは一部の社員はがんに対する知識も豊富で新しい情報への習得意欲も高いですが、全員がそうではありません。(私は後者です)
定期健康診断の受診項目や福利厚生を充実させるため制度の見直しを行ってきましたが、やはり使ってもらえなければ意味がありません。押し付けではなく社員が自発的に使ってくれるようになったらいいな、社員全員に防災意識を持ってもらえたらいいな、と思いつつ、自力で作成した資料で教育・啓発をするにはハードルが高ければ説得力もない。どうすれば…。
そんな思いで、定期健康診断の項目見直しでもお世話になったエムスリーPatient Support グループに相談をしてみました。
第1回セミナーの講師はなんと…
期末も近づいてきた3月中旬、がん防災セミナーは在宅勤務の社員も気軽に参加できるよう、リアルタイム配信のウェビナー形式で開催が実現しました。
ご講話をいただいたのは押川勝太郎先生と吉田ゆり様のお二方です!
押川先生は消化器内科、腫瘍内科を専門とされている現役医師であり、ご自身のYouTubeチャンネルにてがんについてたくさんの動画をアップして情報発信されていらっしゃる、がん防災提唱の第一人者です。前述にもある「がん防災マニュアル」の監修をされていらっしゃいます。
吉田様は「がん防災マニュアル」編集・発行のほか、数々の企業で大規模ながん防災セミナーを実施・成功されている一般社団法人がんと働く応援団の代表理事を務めていらっしゃいます。
教育・啓発活動においてこんなに説得力のある講話をしていただける方々にご協力いただけるとは思っておらず、打合せ時は大変緊張していましたが、とても気さくでお優しい方々でした!
セミナーで伝えてもらったこと
・ がん=死ではもうない(マイナスイメージの払しょく)
・ 「防災の意識」を持って、自分や家族、同僚が罹患したときの向き合い方
・ 治療と就業の両立方法(+QLifeのがん防災制度について)
押川先生と吉田様にはこの3点を中心にご講話をいただけないかご相談させていただきました。
押川先生はがんについての知識が浅い人でもわかりやすいように簡単な言葉を選びながら、がんの発生要因やリスク、抗がん剤治療について、罹患した時の気持ちの向き合い方などをご講話いただきました。
私自身、「がん=死」「ステージ4になったら手遅れ」というイメージを強く持っており、もし自分ががんだと診断されたら気落ちしてしまって治療と就業の両立どころではないと思っていたのですが、今は医学も進歩していてがんになったからといって「すぐに死に繋がるものではない」し、がんになる前にやれること、やった方がいいことがたくさんあるので、がん防災について考えてみて欲しいというメッセージはずしんと胸に響きました。「がんは飛び火するイボ」というワードはかなり印象的で、早いうちに切除してしまえば大丈夫というお言葉にはとても安心しましたね。巷のデータをかき集めて作る資料だけではこういった説得力や安心感を与えるのはとても難しかったと思うので、押川先生の口からご講話いただけたのはとても貴重だったと改めて感じます。
ウェビナー中は視聴していた社員から予想以上の数の質問がチャットで寄せられたのですが、限られた短い時間の中ですべての質問に対して追加資料を投影していただきながら詳しく回答していただきました!
吉田様には実際に罹患した時に治療と就業を両立するにはどうしたらいいのか、どんな行動を取ったら良いのか、といった視点からご講話をいただきました。いざ自分が、または家族が、同僚が罹患した時、みなさんはあらゆる場面で様々な選択をしなくてはならないと思いますが、事前に適切な対応方法を知っていればお互いにパニックに陥ることを防げるかもしれないですよね。「慌てず」「焦らず」「諦めず」「感謝の気持ちを持って」いることが両立支援で必要な視点である、という重要で素敵なメッセージをいただきました。
いざという時の備えが必要であることは理解していましたが実際にどう行動すればいいのか、また社員に相談された時、人事部としてどんな準備をしておくことが望ましいのか実務レベルで考える機会になったと思います。
セミナー実施後社員にアンケート調査を行ったのですが、自分ごととして捉えられるようになったという声やがん防災を意識してみようと思ったという声が多く寄せられ、教育・啓発目的を達成できたのではないかと思っています。とは言えまだまだQLifeの中でやらなければならないこと、できることはたくさんあると思いますので、引き続きがん防災について取り組んでいきたいと思います!
最後になりましたが、お忙しいところ講師をご快諾いただきました押川先生、吉田様。
急な相談にも関わらず企画・運営を行っていただいたエムスリーPatient Support グループのSさんとIさん、この度は誠にありがとうございました。
以上、人事部のSでした。
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