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あなたはいったい何が違うのか?ブランドの立ち位置

Voicy「コテツのブランディングと商売の話」 コラム
 読めばブランディングができて、商売が上手くなる。


このコラムは、コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で
語った内容を文章化したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
Voicyもお聞きください。

【お知らせ】
2022年4月より、小哲津のブランディングと商売の勉強会のコテツゼミの
六期生がスタートします。コテツが直接講師となり、半年間でご自身やビジネスのリブランディングを学ぶ講座です。10人限定となる予定です。
3月から募集開始。
こちらのnoteかVoicyで告知します。

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Voicy No.0018 2021年8月19日収録
あなたはいったい何が違うのか? ブランドの立ち位置


最初からあなたの立ち位置を伝える

ジュンさんからコメントを頂きました。非常に得るものが大きいコメントだったので、これにお答えしつつ話します。

「自分にとってのお客さまは誰なのか。そのお客さまは何を求めているのか。そのお客さまに自分が提供できるものは何なのか。これを決めてからでないと、ブランドどころではないのですね。以前の放送にあった『自分探しではなく自分づくりから』というのも新たな発見でした。自分の行動の幅を広げて視野を広く取ってみます。

ところで、コテツさんは毎回自己紹介をオープニングで入れていますが、これもコテツさんの在り方を伝えるブランディングの一種なのでしょうか。ほかの方のVoicyで毎回自分の説明をしている方はいないので気になりました」というご質問です。

ジュンさん、何度かコメント頂いて非常にうれしくて、しっかり聞いていただいているのがわかる質問内容ですね。質問の中に3つ話題がありましたが、まず「いつも自己紹介していますよね。なぜ?」についてです。

これは今日の実の部分です。まず俺は立ち位置として、ただ多くの人に知ってもらう、マス向きのオピニオンリーダーという位置を狙っていません。インフルエンサーとかオピニオンリーダーポジションを取りにいっていないのです。

多くの人に知ってもらうことを狙った場合、話す内容のレベルを大幅に下げるなり、大衆受けするようなテーマ設定、話し方とレベル感でやる方向付けをしていかないと、そのポジションは取れないからです。

俺はブランディングと商売に関してのプロフェッショナルなので、その位置取りをぶらしたくないので、自己紹介のことをコテツのブランド論で、ナチュラルプレゼンと言っています。

出会って最初の1~2分は、お話を絶対に聞いてもらえるじゃないですか。そこで、この人はどういうものを大事にしていて何をやろうとしているかを、リアルな場で会ったときも、最初の1~2分でナチュラルプレゼンとして伝えられるのがベストと考えています。

ブランドコンセプトとかブランドのプレゼンの中身がまとまっていても、いきなりパソコンを開いてスライド資料を見せるわけにいきません。ですから「初めまして」のあとに、1~2分で自分のことを軽く説明できるようにトレーニングしているんです。

「トレーニングしてください」とクライアントさんにも言うし、ジュンさん含め、お聞きいただいている皆さまも、ぜひ活用してもらいたいです。

日本人は最初の1~2分を無駄にしてしまいます。よく言えば、謙虚とか控えめです。自分のことを自信持って説明することが照れくさいし、押しが強い人と思われそうで、出会った最初の自由にできる1~2分を「自分なんかは~」のように、何をやっているか何を大事にしているかを結構アバウトにする。

これがブランドになりにくい1つめの理由だと思っているので、自分はナチュラルプレゼンで、さっき話したような自己紹介をします。もちろん名刺交換で何人も並んでいる状態で、1人ずつすると時間を取ってしまうからというケースでは調整しますが。

自分は自己紹介(ナチュラルプレゼン)で、会った方にブランドの立ち位置を明確にしようと思っているのです。

この放送をお聞きいただいている方にも、コテツのブランドのポジショニング、在り方を最初の30秒に納めてしゃべるように気を付けています。長めのときは1分ですが、30秒でこういう自己紹介を聞いている方からすると、この人はこの辺のことを言いたいんだな、こういうふうに違うんだな、いったい何が違うのかな、というのが伝わればと思っています。

自分はまず、ブランド関連、マーケティング関連の仕事をやっている人で、どういう位置取りかというのを最初にきちっと伝えたい。

誤解のないようにお伝えしますが、マーケティングやブランド関連の仕事をやっている人よりも、自分のほうが優れている劣っていると説明したいのではありません。立ち位置の違いを最初にお話しているのです。

「ブランディングの仕事をやっています」と言うと、「広告づくりのお仕事ですか」とか、「SNSのインスタとかの使い方ですよね」と言われることが、まだあります。これは、普通に自分のブランドプロデューサーとしての仕事を聞いたときのパブリックイメージ(一般の印象)がそうだということです。

でも、「それは違う」と伝えないと、コテツの話を聞く意味やコテツに仕事を依頼する価値が伝わりにくい。

ですから、ブランドプロデューサーとして自分に会ったとしても、この放送で言うように「私は事業家で経営者でして、20年以上にわたり……」という話をするんです。

電通とか博報堂から出て独立して、ブランディング関連の仕事をやっている人もいるし、自分のビジネスでマーケティング施策がうまくいって、それを仕事にしている人もいます。アドバイザーの仕事をやっている方では、アドバイザー専業の方はまあまあいらっしゃる。

俺の立ち位置は、今もって現役の経営者で、しかも経営を二十数年やっているというのが、自分の「違い」の説明です。

と言いますのは、経営をやっている方はわかると思うんだけど、経営者とか会社って、なかなか続きません。自分の場合は26歳で起業して、最初の3年だけちょっと調子悪い時期があって、そのあと十数年めちゃくちゃ会社が伸びました。

ただ、自分に足りないところがあって、その会社から出ることになります。再スタートして、またいくつか事業をやって全般的にはうまくいった。うまくいってない事業も当然あっても経営を二十数年いろいろな形でやり続けるというのは、結構経験としての蓄積があるとわかる内容です。

どれがいいとか悪いとかではなくて、クライアントさんとか、こういうのをお聞きいただいている皆さまの好みの問題です。自分は本で読んだことを話し、論文を見て「こうやれば人は動く」みたいなことは言わないでしょう?

なので、身銭を切って経営者としてお客さまの評価をいただき、社員が期待してくれたり辞めていったりする中で、今もってまだ実践中の経営に基づいたブランディングの話をします。そこが結構差別化のポイントになっているので、自己紹介に含めています。ブランディングの話ははやりだから、一緒にされない位置はどこかと考えている、ということです。

だから、自分はバリバリの経営者で、プラス、ブランドのアドバイスの仕事もやっているというところかな。これは多分、仕事とか経営を熱心にやっている方からすると、響きやすいポイントの1つだと思います。事業だけでいうと会社でいうと7つぐらいだけど、かなりやってきていますので。

自己紹介の中で、ポジショニングとして専門家的な話をするタイプで行くか、マス向きの話をするか。とにかく簡単にして「素晴らしいブランドになれる3つのポイント」とか、「10分でわかるブランディングの何とか」みたいに単純化する方向で行くか。それとも、きちっと聞く方が熱心に勉強をされていて、ビジネスや生き方を考えている方が聞いてためになる専門家ポジションで行くかというと、自分はマス向けではなくて、専門家で行こうと思っています。


違いはこれだ!を整理しておく

自分のポジショニングで言うと、マス向きで、ライトめで、一般受けしそうなことを言うよりは、プロフェッショナルとして話を深めにしてポジションを取ろうと思っているのと、Voicyの放送以外に、自分はほかの音声コンテンツでもちょっと前までやっていたので、聞いていると、全般的に自己啓発寄りの、勇気づけ放送が結構多いという捉え方です。

今の音声コンテンツのはやりとして、自己啓発寄りというか「勇気づけコンテンツ」という言い方をしますが、聞いたら気持ちが軽くなる的なものが、すごく多い。それでタイトル付けしている方もいっぱいいらっしゃる。

自分がやっているのが、いいとか悪いとかではないです。自分は世の中のはやりとか、このメディアにおける特性を自分なりに捉えた上でポジショニングをしていますという話です。

ビジネス事例とか、世の中の事柄をブランド合わせてしゃべる人が、そんなにいるわけではありません。いろんなタイトルとかカテゴリーがありますが、ほとんどが考え方というか、自己啓発はやりというか。世の中的にはそう思っているので、自分はちょっとビジネス寄りで行こうとして、出だしの自己紹介から、そういう話をしています。

ファンの方に熱くなっていただいて「コテツじゃなきゃダメ」と思っていただければもちろんうれしい。ですが、それはポジショニングによるでしょう? どういう方に、どういうふうにファンになっていただくと、価値がきちっとこちらからお伝えできるか。最初の自己紹介において、自分が提供できるものと立ち位置をはっきりさせているというのが、自己紹介を最初に繰り返しやっている理由ではあります。

それ以外にも、ジュンさんの1つめのコメントもありました。「自分にとってのお客さまは誰なのか。そのお客さまは何を求めているのか。そのお客さまに自分が提供できるものは何なのか。これを決めてからじゃないとブランドどころではないですね」。

これは「個人の露出を増やせば、ブランドになれるのか?」という8月16日の自分の放送を聞いてですが、本当にその通りです。

ブランドづくりとかブランディングを考えるときに、完全にビジネススケールを見誤っている人が結構います。一般消費者として生活して、それで個人のブランディングとかビジネスのブランディングを考えると、世界的メーカーのコマーシャル戦略がどうしても目に付く。露出量が多いから。だからナイキとか、iPhoneとかVUITTONとか、スタバレベルのことをやりたがる。

個人で言うと「渡辺直美さんとかローラさんみたいに」と言うけれども、100万人という知名度が、あなたの今のビジネスからして要りますか。「自分は嵐になりたい」みたいになる。もちろん中二病みたいなことを思うのは全然いいし、今も夢を持ってやっていくことはすごく大事ですが。

ちょっと話が変わっちゃうな。

ビジネスにおいて、ビジネススケールとかブランドスケールによって戦略が違うので、どういう方にどれぐらいの規模感・ニーズ感で、どういうものを提供していくか。その中でブランドづくりをやるというのは、すごく大事なことです。

もう一つ、ジュンさんのコメントで触れていて補足したかったのが、「自分探しから自分づくりというのも大きな発見でした」。これもちょっと前に配信している内容です。

自分探しとか自己確認をしても「何もない」とまでは言いませんが、学生時代は共同生活という名の下に、人と同じ生活・体験をして育てられるシステムです。

なので、若いときを振り返っても、個性の元みたいな「火だね」はあっても、そんなによくわからなかったりします。だから、「まず自分づくりをしたほうがいい」という話をしたのです。

ビジネスの場合でも個人の場合でも、自分が今までやってきたことの幅を広げてみる行為をまずやって、ブランドとしての材料をちょっと広げてみる。

その中で、やっぱりこれが大事だとか、広げてみたらこれが大事とか、個人の場合は、今まで行ったことがなかったところに行ってみるとか、触れたことがなかった人と交流してみる。そうすると、自分探しの前に自分がつくられていく、という話をしました。これもすごく大事なことです。

自分としては今のようなブランドの立ち位置でやっていき、今のようなナチュラルプレゼン、自己紹介をしようと思っています。もちろんマーケットは消費者心理の変化、聞いてくださっている方の気持ちの変化を捉えつつ、要望に対してどこまで受け入れるかです。潜在ニーズを読みつつ、あとは競合ですよね。

Voicyで情報発信している方の内容とトレンドを見ながら自分の位置取りを変えて、それをできるだけ早い段階で伝えていくことができれば、ブランドとしていいポジションが取れます。コテツの話をヒントに、やってみていただければと思っています。

以上、久々野智小哲津でした。



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