なんやったらできんねん
施設看護師は介護士さんに指示を出すという場面がよくあるけれど、指示を出すという言い方は僕はあんまり好きではない。
だって指示を出すということは指示を出した責任というものがあるわけで、ちゃんとチェックみたいなことをしなければならない。しかしそれはやりたくない。なぜなら非常に嫌な役回りだから。
しかも、彼らは主として「忙しい」という理由から「やらない」ことが多い。それも納得はできる話で、彼らのメインの仕事は軟膏を塗るなどの医療処置ではなく介護なのである。
そうなるとそれぞれの思惑が違うわけで、「この軟膏をどうして塗っていないのか?」「そんな余裕ないっすよ」てなことが起こるわけである。しんどい。
なにがしんどいって余裕がないと宣言している人に、「余裕が無いことはないだろう。やりなさい」という方の僕はと言えば彼らの給料を上げてやることができないからである。それじゃあ、ただの嫌味なやつじゃないか。
なので最近、「指示」ではなく「お願い」という形にするのはどうか?と考えている。お願いならお願いを聞き入れるも無視するも相手の自由なわけで、変な責任が生じることもない。
診察の依頼などがあった場合は「指示」ではなく「診察結果」という形にする。「診察の結果、この軟膏を塗るのがいいと思う」という形であれば、それを塗る塗らないは入所者(患者)さんと介護士さんの二人の話になるのであり、看護師には関係がなくなる。ような気がする。
そんなことを考えていたところ、先日「毎日の血圧測定なんやけど、これなんになんの?忙しいからやりたくないんやけど」ということは言われた。主な理由は人手不足である。
看護師達の間では「ほんだら何やったらできんねん!」という声が挙がったのは言うまでもない。
しんどい。