【麦酒芸術研究所7】 ビール片手に、商標出願方法を悩み、そして決める。
1. 御挨拶
こんにちは。
日系企業(化学メーカー)で研究開発を8年、いまは上海で技術営業をしている36歳の会社員です。『 ビールで実験を、ビールに貢献を 』を合言葉に、ビールへの貢献活動をしております。
今回でvol.7、飲みすぎで増殖した肥満分子達をやっつけるべく、今朝は32℃の中、走りまくって、汗かきまくって、そんでもって記事を書いている今日この頃です。
2. 前半:扉(商標)作りの進捗
さて、自由研究の前に、前半は商標作りに関する挑戦のお話。前回、商標となるロゴのうち、『 図形 』の調査を開始し、その調査を終えた話を御報告いたしました。今回はいよいよ出願のお話です。
まず結論から申し上げますと、今回、商標出願はこれまでの結果を持って、外部特許事務所から行うことに決めました。もちろん自身で直接提出またはオンライン出願でも良かったのですが、種々のメリット・デメリットを考慮した際、特許事務所からの出願が最も確実かつコスパが優れると判断しました。
ということで、この記事の後半では、商標出願の『 方法選定 』に関する進捗状況を記載したいと思います。またこの報告を持って、実際の商標出願に入って参りますので、これまでのような連続的ではなく、不定期での報告にはなりますが、このnoteで随時、御報告したいと思います。
それまでは自由研究です。ご覧ください。
3. 自由研究
1. Background
大変雑で申し訳ございませんが、やはりネットの情報力には敵いません。そのため、以下の通り、外部情報を参照させていただきます。
基本情報は、以下HPを参照。
Volfas Engelmanの歴史は以下HPを参照。
2. Sample
【試料】 Volfas Engelman PREMIUM LAGER
【購入場所】 CITY SHOP
中国上海市长宁区天山路341号
【原材料】 ①水 ②大麦 ③ホップ
3. Results and discussion
【試験環境】 温度:22℃ 湿度:60%RH
【麦酒環境】 温度:8.9℃(MITIR製 水温計)
以下レーダーチャートに、試飲の官能試験結果を示す(n=1)。なおBlankは、2019年日本国内で最も購入されたビール銘柄である、Asahi superdryを用いた。
ドライでキレがありながらも、コク・香りともにあり、文字通りプレミアムなラガーと考える。
【ペアリング】
本命:スパイシーチキンレッグ
対抗:ガーリックトースト
大穴:じゃがりこ ジャーマンポテト味
4. Conclusion
『 スッキリフェイスに秘めたるコクがある一品 』
Reference
・Wikipedia
・Around the world HP
Data
4. 後半:商標出願の『 方法選定 』に関する進捗
さて、商標出願に関する進捗です。前回ようやく『 ロゴ(文字+図形) 』の先行商標を調査し終え、類似商標がないことを確認できました。よって、いよいよ商標出願の準備をする、となった訳です。今回は商標出願に向けた『 方法選定 』の進捗に関し、御報告いたします。
まず、先行商標を調査し終えてから、商標を実際に出願するまでの手順は以下の流れになります。以下サイトが分かりやすかったので、引用させていただきます。
つまり、先行調査以降の流れは、
①出願書類を作成する
②出願料と共に出願する
③審査待ち
④拒絶が来る(無効理由と共に出願商標が拒絶されるケースが多い)
⑤拒絶に対する意見書を出す
⑥意見書OKであれば登録料を払い登録完了
⑦以後は更新料を払いながら権利を継続させていく
ここで、『 商標利用の権利を得る / 他者利用を制限する 』という意味で重要となるポイントは、①・⑤です。つまり、しっかりと出願書類を作成し、その商標をしっかりと成立させる、ということです。もちろんその他ポイントも重要ですが、取り分けこの2つが重要であり、中でも⑤は最も重要と考えます。
それはなぜか。商標において、これまで何千、何万と無数の出願がなされている故、自身のロゴに対し、多くは過去の出願商標の組み合わせで表現できてしまう、つまりは『 識別力 』がない、とみなされる確率高いです。これに対して、法的根拠と過去の出願商標に基づきながら、自身のロゴは『 識別力 』があることを意見書で証明していく必要があります。ここが出来ないと、商標登録にはならない故、非常に重要なポイントだと想定されます。
以上を踏まえ、今回、『 方法選定 』を行っております。つまり、以下ポイントを抑えられるか、という観点で選定しております。
(A)出願書類を簡便かつ正確に作成できるか
(B)意見書でのやり取りを円滑に進められるか
(C)(A)・(B)含めた間接作業をリーズナブルに行えるか
まず大枠として考えられるものは、①自身で行うか、②外部に委託するか、の2択です。(A)~(C)を考えると、①自身で行う場合、直接的な費用を抑えられるメリットはありますが、(A)・(B)の経験を要する作業はデメリットです。加えて(A)・(B)の経験をカバーしようと勉強や経験を積めば、その分の機会費用はデメリットとなります(もちろん経験値としてはプラスです)。一方、②外部に委託した場合、(C)の費用面でのデメリットはありますが、(A)・(B)は明かなメリットです(余談ですが、自身は中国在住なので、フライト代など移動費等を考えると(C)もむしろメリットです)。以上の観点を踏まえ、今回、外部委託にて出願を進めることと決定しました。
以上、長々と記載してきましたが、今回のポイントは、商標出願方法を考える際、最も重要となる部分は『 出願後の意見書での対応 』にある、という点でした。ここをもとに、自身で出来るのか、それとも外部委託がリーズナブルなのか、を判断すると良いかと考えております。余談ですが、この点は『 特許出願 』も同様です。
さあ、次回からは実際に外部委託業者を選定し、出願準備を進めていく作業です。ここからは、外部とのやり取りが増える関係上、定期的なレポートはなかなか難しくなりますが、進捗の都度、noteにて報告していこうと思います。なので、その傍らでは、また新しいことに挑戦し発信していこうと計画しているところでございます…。その様子はまた今度。