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VIVA!養老孟司の番組

ふだんテレビはあまり観ない。極力観ない。

でも、たまたま見つけた養老孟司とその飼い猫「まる」を特集した番組にハマった。そしたら3回だけで終わってしまった。残念。

養老孟司は、言わずと知れた(!?)元解剖学者。80歳を超えている。飼い猫まるも良い勝負。養老孟司というと、『バカの壁』。バカの壁というと、最近とみに、「バカのABE」という言葉ばかりが連想されて仕方がないのだけれど、それはひとまず忘れてください。完全にですよ!

ベン図でいえば、氏の暮らす鎌倉が氏を含み、氏が、飼っているまるを含むという図が出来上がりそうなものだけど、そう単純にもいかないところが、本番組の魅力。

むしろ、まるが養老氏を含み、おかげで養老氏が鎌倉を含んでいるようにも見えてくるのだ。

そうなんだよな、これこそが、世界観というもの。微細なノイズこそが世界を作る。

そもそも、レギュラー番組をめざすという趣旨で、しかもNHKでこの放送が始まったのが本番組。きっと、おそるおそるだったろうから、3回で終わったのもある意味当たり前であったのかもしれない。だって、『バカの壁』って、いまのN国総理大臣のことを解説してるような本だから。きっと養老氏はいろいろ鮮やかな暴言を吐いて、きっとたくさんカットされているにちがいない。

ちょっとしたいたずらのような、カゲロウのような短命番組。こういうのが自分はけっこう好きだ。

変わり続けることを恐れるな。なぜなら、否が応にも私たちは変わらざるを得ないんだから。そのプロセスのうちに死もある。そんなメッセージを受け取った。

健康診断で引っかかった人。恐れるな。なぜなら私たちは否が応にも変わらざるを得ないんだから。単なる偶然によって、事態は改善されもすれば改悪もされる。だから、真正面から(科学的に認定された)病とは戦うな。むしろ寄り添え。なぜなら科学的に認定された病には、なんの権威もないから。

けっきょく、医学において人間のことはほとんどわかっていない。それは今回の新型コロナの蔓延という状況下でさんざん実感されてきたことだろう。

一説によると、MNOな首相が君臨する国であるにもかかわらず、日本が死亡者数を抑制しえた背景には、過剰な消毒を行わなかったからだという一因があるからだともいう。アルコール消毒剤は、猫にとっては致死的な猛毒であるという話もある。

あまりに死の影を排除しすぎると、かえって死を早めることになる。これって、けっこう真理だと思う。抗がん剤しかり。

科学うんぬんの話ではなく、ここには無視し難い真理があるように思う。対抗するのではなく、同じ方向をむくこと。

少しずつ、あらがいがたい死の偶然性を受け入れるためのプロセス。それこそを、「成熟」や「哲学」と呼びたい。いい加減の哲学=成熟。

あえていうまでもなく、多くの人はそれを知っている。

が、「死は最大の資本」なので、広告会社や保険会社や製薬会社や葬儀会社や病院やは、死に抵抗することを喧伝する。そこに金が生まれる。最低なビジネスが生まれる。それって、ヒトとして最低のことではないの!? もういちどカタカナで書き直すけど、サイテーのことではないの!?


もう一度書く。その不自然さは、市井に生きる賢明な人たちの多くは、直感的に察知している。

不安にさらされて苦しみながら寿命を先延ばしするよりかは、機嫌よく生きたい。

それこそ人生をまっとうする、ということではないの?

人間が単なる肉の塊でしかないことを、身をもって体験した解剖学者であるからこそ得た実感が、編集によってひかえめに表現されているのが本番組。

昆虫の標本って、人間の標本となんら変わらないんだ。そういってるのが本番組。

人類がいなくなったって、世界は続いていくんだ。そういってるのが、本番組。

!*投稿したら、新型コロナウィルスに関係する記事である可能性がある、と、さも政府や厚労省の発表した情報がもっとも正しいかのような注意書きがポッと出たので、注意書きを追記。賢明なみなさん、信じてます。!このサイトもいささか汚染されている可能性があるかも。まさかだけどねッ。

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