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作曲Tips:素敵なメロディの作り方(続)

T-RackSをいじりまくった結果、完全にT-RackSの虜になりました。
完全感覚女子高生、ふぇいりあちゃんです。

前回は拙作『スピカ』のみを例に挙げて基本的なメロディ作りの自分なりの理論を紹介しておりました。

今回は私の他の作品も例に上げつつ、説明しきれなかった部分をより細かく説明していきます。

ただでさえ長い前回よりももっと長い動画になってしまいましたが、お時間ある方は是非…

https://youtu.be/fsypD80HvDM


<ポイント>
・メロディの中に「魅せどころ」を設けよう
・ペダルポイントで王道な進行をオシャレに
・「跳躍」と「順次」進行
・ペンタトニックスケール
・1が1#になることもある
・拍子に捉われないメロディ

今回はもっと音楽理論で説明します。

・メロディの中に「魅せどころ」を設けよう
メロディには、特にボーカル曲の場合、必ずそのボーカリストに合った「レンジ=音域」があります。
テーマを繰り返したりすることが重要だということを前回説明しましたが、繰り返しの中に発展を取り入れることも重要だと説明しました。
レンジの中でも高い音域にメロディを「跳躍」(後述)することによって、この曲のこのサビのココが一番いいな~と味わわせることができます。

・ペダルポイントで王道な進行をオシャレに
動画内では、4-3-6-1の進行に対してずっと3,5の音を高いオクターブで鳴らし続けています。
これは「ペダルポイント」と呼ばれるテクニックで、進行に安定感と偶成のテンション感を付加することができてオススメのテクニックです。
詳しく説明すると、IVの時に3,5の音を鳴らすとIVM9という和音になり、VImの時にはVIm7という和音に響きを付加していることになります。

・「跳躍」と「順次」進行
「2度で進行すること」を「順次進行」と言います。2度というのは、全音や半音のことですね。普通のメジャーやマイナーのスケールであれば、スケール内で隣り合う音に進めば「順次進行」ということになります。
それに対して、「3度以上で進行すること」を「跳躍進行」と言います。音が飛ぶことによってエネルギー感がありますが、歌では音程を取ることが難しくなります。
この跳躍と順次進行をうまく使うことが素敵なメロディを作るコツです。

簡単なルールがあります。
上に「跳躍」したら、下に「順次」進行する
下に「跳躍」したら、上に「順次」進行する

飛びすぎたら、その反動で逆向きに戻るというイメージですね。
これに「1,3,5の音に帰結する」というセオリーを組み合わせると、凄く自然跳躍と順次をメロディーの中に取り込むことができます。
跳躍した先を2,4,6,7などの「不安定な音」にして、戻った先を「1,3,5」などの安定した音に帰結させる、といったことをよくやりますね。

・ペンタトニックスケール
ペンタトニックスケールは、「4,7の音を抜いたメジャースケール」もしくは「2,6の音を抜いたマイナ―スケール」のことです。半音で隣り合う音が無くなって、オリエンタルな響きになりますね。

上で説明した「順次進行」は2度関係の音に進むことだと説明しておりますが、「スケール内で隣り合う音」という意味でペンタトニックスケール内で3度で跳躍するところも「順次進行」だとみなしてよいと思います。
(ex: Cメジャースケールで、ミからソ、ラからドなど)

また、ペンタトニックスケールを使ってメロディを作る際、必要があれば本来抜いていた「4,7の音」を入れ戻してしまいましょう。基本的に全音以上で動くとダイナミックな印象になりますが、半音でメロディが動くとより叙情的な印象になります。ペンタトニックスケールのメロディの中で前述した「魅せどころ」を設けたい場合、普通のスケールに戻して7→1や4→3といった動きを取り入れるとペンタトニック一辺倒にならずメリハリのあるメロディになります。非常にオススメ。

・1が1#になることもある
私の曲ではよく「VI7」というコードが使われています。これはCメジャースケールでいうと「ラ・ド#・ミ・ソ」という構成音になり、安定した音であるはずの1の音(=ド)がシャープしていますね。

こんなコードが鳴っているときに1に帰結させたかったら、当然、1#に変える必要があります。それって大丈夫なんか?って思うと思うんですが、やってみてください、意外と気持ちがいいです。

「ピカルディの3度」といった言葉を聞いたことがある方もいるんじゃないでしょうか。それに関係しています。本来暗く鳴るべきところが、スケール外の音が鳴って明るくなるので、独特の浮遊感や煌めきといった印象が生まれます。

「VI7」、使いたくなったら、メロディで1#鳴らしちゃいましょう。ふわふわ!

・拍子に捉われないメロディ
拙作『breathe』では、全編にわたって変拍子が繰り広げられております。
実はこの曲、変拍子を先に作ってからメロディを作ったわけではなくて、自分の中でのびのびと鼻歌を歌った結果が変拍子になってた、ってだけなんですね。

理論だけで曲を作ると、時としてつまらないものになってしまいがちです。そんな時こそ、あなたの感性を信じて、4拍子という概念すら捨て去って、自由に歌ってみましょう。そのメロディーにこそ、本当の音楽の力が宿るものだと思います。(上手くまとめようとしてる)

もちろんそんな自由なメロディにも、親しみやすくするためには上記のセオリーが役に立つことがあります。あくまで持ち味は殺さず、理論で修正するイメージで、生命力のあるメロディーを作ってみてください。理論ばかりで音楽を作ると、頭でっかちになりますよ。かつての自分がそう。今もかな。

1000人いたら1000通りの感性があるのは当然ですね。私の言っているメロディーづくりをみんなが真似したら、だいたい2,3通りくらいの感性になってしまいます。そんなにもったいないことはないでしょう。もっとオルタナティブに、それぞれが歩んできた人生や体験してきた出来事があるはずなので、それをメロディーにも出してみましょう。やたら偉そうだな?でも大事だと思うんですマジで。


勿論もっといろいろメロディーづくりに関して説明できることはあるんですが、これくらいにしておこうかなと思います。動画作るのめっちゃ大変だった。

動画も長いしなんか具体的すぎるようで本格的に説明しきっていないし音楽理論分からないと全然理解できないしで微妙な解説だと感じるかもしれないんですが、少しでもお役に立てれば幸いです。

素敵なメロディーでみんなを幸せにしましょう。
あ!また女子高生らしいセリフだ!

https://twitter.com/qfeileadh
https://soundcloud.com/user-684510694

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