【日記】かな入力の構え
慣れてきた人は、タイピングを行う時、ホームポジションなんかには置かない。ホームポジションのキーが、頻出するとは限らない。これはローマ字入力もかな入力も変わらない。で、実際頻出する文字を見てみると、おそらく、ローマ字入力においても、かな入力においても、ホームポジションと呼ばれている中段ではなく、上段に集中している。
それとは別に、手の自然な構えというのもある。手を広げて、若干指を曲げた状態、それがおそらく、指の筋肉が最もリラックスしている形だと思うのだが、そうすると指の先は一直線には並ばない。中指と薬指が、他の人差し指と小指より少し前に出ることになる。
おそらく、タイピングに慣れた人が自然と行っている「普段の構え」というのは、この二つの合力によるものだと思う。ローマ字入力においては、文字で言うと「awef jio;」の位置に、何も打っていなくて、これから打とうという時、構えるのが自然であると、僕には思える。
そして、かな入力のばあいだが、これも基本的には変わらない。今言ったローマ字の構えに限りなく似た位置になる。
しかし、微妙に違うのは、かな入力のばあいには、そこから打つであろうキーの範囲が、最上段一個分多いのである。上段と同じくらい、最上段も頻出するのである。
先ほど言った合力に、その力学が加わった結果、かな入力の基本的な構えは、ローマ字の時より、若干上気味になる。先ほどは「we」及び「io」と、上段ちょうどに置いていたのが、「we」と「234」の間、「io」と「890」の間くらいになるのだ。
今までこんな構えで打ったことはなかったので、いつの間にか醸成されていたこの構えを、自然と自分が行っていることに気が付いて、驚くと同時に、自分が何だか統計学を勝手に解く計算機にでもなったような気分になった。