【日記】トルコ
浅薄な感じもするが、今、まさにトルコの大統領の選挙をしているからというので、トルコの政治史について、少し勉強しておこうと思って勉強している。
他の諸外国に比べ、トルコの関連書籍は少なく感じる。また、ネットでも、なんだか情報収集に限界を感じる。アメリカと、ヨーロッパ、中国、これはもう本当に偏重している。トルコの分が悪いのは、どういった区分けであるというのが言いにくい国であることなのではないか。一度、ヨーロッパという区切りに入ろうとしている。EUに加盟しようとして、はねのけられた。しかし、EUの財政が破綻して、やっぱり入らないでよかったと。ところが、中東であるかというと、まあそういう見方もある、みたいに、ぴったりはまる感じがない。アジアであるのか? どうも違う。アラビア語圏であるのか? アラビア語は確か使っていない。昔はオスマン・トルコとして風靡していたが、領土を削りに削られて、一国の大国という印象もない。なんだか、どこにも属さないのである。日本で印象深いのは、トルコアイスではないか。
ここまでは、ざっくりネットで調べたことだ。その後で、「トルコを知るための53章」という、入門書のようなものを手に取った。あまりこういうタイプの本は手に取らないのだが、図書館に行ったら、少なくとも開架の本は、これしか見つからなかった。
僕はひねくれているので、最後の章から読み進めた。日本とトルコとの関係、東日本大震災の際にどれだけ支援をしたか、という話が書いてあり、国柄と結びつけるような筆致なんだけれども、どうも牽強付会の気が強い。イスラム教の神の考えで、隣人を救え、というものがあるので、日本にも支援を……しかし、その章を通読したところでも、トルコ独特の何かがあったという感じは受けない。おそらく、諸外国の行っていた支援と、質的に変わる所はないのではないかと思う。
イスラム教が比較的ポピュラーなのではあるが、その思想、制度の自国化が激しいので、イスラム教が国の中枢となっている諸国より、だいぶゆるくやっている。しかし、トルコ人は、あまりそのことに自覚的ではない。と、この段落は「章」ではなく、その合間に挟まっているコラムで、トルコ人が、作文として、日本とトルコの違いについて書いている文章の中で出てきたことだ。なので、その宗教観はリアルである。トルコ人は、イスラム教徒であっても、酒を飲む。ラマダンの時だけ酒を飲まない。少し都合よくコーランを解釈している所がある。そこに自覚的になれば、今ある混乱から抜け出すことが出来るのではないか。
今日知ったのはこんなところだった。