【塊】変革する意識 3

明るみが静まるように次第に薄暗くなる灰色、そうなるまでも灰色で変化の区別がつかない、まるで網膜の模様をそのまま見ているようで、あるいは世界の様相がそんな風なのかもしれない、光はどこにあるのか、光をわずかに感じているのが灰色で、全くの暗闇でもない、そこに何か触知するものがあるのかもしれないがそれもぼやけたようでヒントにならない。また少し輝いているようで、中心の方がわずかに明るくなったような気もするが、それも目の錯覚かもしれない、霧の中、それでももっとましなものだろう、霧の中だとしたら冷たい雨粒が触れるはずだ、そんな感覚もない、地面がわずかにせり上がってくるような感じがする、それもやはり錯覚に、過ぎないのかもしれない、何か感覚するものがあるのかどうか、口だけは回るというのもおかしな話だ、口が回るなら足も回るだろう、手もいくらかはましかもしれない。

いいなと思ったら応援しよう!