【日記】今年の長さ

 長いようで短い、短いようで長いとはよく言うけれども、一年の長さというのはどうも計りづらい。何となく、薄いもののように考えていても、意外とやったことは多いものだ。
 通販のamazonで購入したもののリストを見てみた。最新では、パソコンのモニターとパソコン本体を買った。そのうち、パソコン本体は、知らなかったけれども中国が生産地だったようで、そろそろひと月くらい経ちそうなのにまだ配送されない。それによって、せっかく買ったUltra HDブルーレイのソフトを、まだ見ることができていない。こんな事だったら、その販売元からはパソコンを買わなかった。しかし、買う前はそんな知識はないから、単純にユーチューブで見たおすすめのパソコンというのをそのまま買ってしまった、どう頑張っても、当時の自分がそれを知ることはできない。なので、その結果に甘んじるしかない。
 そのパソコンの以前には、ステンレススチールで出来た、人工氷というものを買った。冷凍庫で冷やしておいて、ステンレスのキューブを、飲み物とかに入れるという使い方をする。これがかなり良い。今、製氷機はついておらず、製氷皿を置くスペースもない冷凍庫を使っているので、酒を冷やすのに十分いい選択肢になっている。しかし、強化ガラスでできたグラスに、少し勢いよく氷を入れたら割れてしまった。
 その前には、いくつか電子書籍のコミックを買った。「〇〇さんは○○」という類の似たような漫画が多いことに辟易してはいるが、その「〇〇さんは○○」というまさにそういう漫画を買って読んでしまった。
 その前は、ここでも紹介した「パッサカリア」を購入している。6月くらいのことだった。
 そのほか、植木のコバエホイホイのようなものを買い、ウクレレで弾けるビートルズの楽譜というものを買い、ボロボロになったスマートフォンのカバーを買った。
 この時点で、まだ6月までしか遡っていない。ウクレレで、ビートルズの「Michelle」の冒頭だけだが弾けるようになった。随分練習した気になっていたけど、二月ほどしかやっていないことになる。この辺りからもう、心理的尺度と実際の尺度が合わない。
 5月中には、本来屋内用ではなかった部屋のライトを、ちゃんとした、しかしシンプルな光量はあるシーリングライトに買い替えたり、何冊か本を購入したりした。このとき購入した4冊の中で、読み終えられたのは1冊しかない。
 このライトにしたところで、目と手が相当馴染んでいるし、今年買い替えたものとはどうも思えない。
 四月には、大した買い物はしていなかった。
 三月に、「ヒナまつり」という漫画に結構はまって全巻購入した。これも今年ではない、もっと前のことのように感じる……。
 これがショックだったのだが、今年の二月に、「バイヤー高橋」というユーチューバーにハマっていて、彼がダウンロード販売で曲を出していたりもしたから、それを買ったりしていた。この人なんか、いまや動画シリーズの全部を見ていて、新作が出たら必ず見ている。とても今年はじめて知ったとは思えない。しかし、そうらしい。
 以上、誰にも共感されない、ごく個人的な感覚について語らせてもらったけれども、たぶん、他の同年代の人も経験があるんじゃないかと思う。たまに自分の何かの履歴を探ってみると、自分がイメージしているものとはずいぶんかけ離れた、まるで他人のような感触が生じて来るに違いない。

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