【日記】江川隆男『残酷と無能力』を読み始める

 残酷と無能力について論じている本である。これらの概念の出所は、スピノザと、アルトーと、ドゥルーズである。ドゥルーズは、スピノザとアルトーについて論じている。江川隆男は、今のところ読みが間違っていなければ、ドゥルーズをさらに超え出ようとしている。ドゥルーズも、結局は土地、大地に縛られていたではないか。なんてことを。しかし、そんなむごい扱いをしなければ、新しい概念というのは得られないのかもしれない。
 雨が降ると言っていたが、本当に降ったのかどうかはっきりしない。まるで意識なく寝ていた。ゾンビに追いかけられる夢を見た。
 厳密には、ゾンビに追いかけられることはなかった。自分の仲間、たぶん職場のメンバーであるという漠然としたイメージがある、そいつらが、縦横三つ、全部で九つの部屋で構成されている体育館に閉じ込められた。その中でゾンビ菌が発生してしまい、感染していないメンバーを集めなければいけなかった。既に感染しているメンバーがいたら、泣く泣く見捨てなければならない。もちろん、自分も感染している可能性がある。右足に噛まれた跡があるような気がした。まずは右端の縦三列にいる人に避難を呼びかけた。皆無事だった。下の部屋に集まるよう声を掛けた。次に、真ん中の三列を、またしても猛ダッシュしながら、同じように避難を呼びかけた。そんな風にして、全員の避難が終わったわけだが、何とか全員無事で済んでいて、結局、ゾンビ菌なんてあったのかどうかがわからない。

いいなと思ったら応援しよう!