【日記】映画を見る
沁みるほど寒い日が続いている。
これで平年並みだという。
妻が、サブスクでもどこでも見つからない映画があって、宅配レンタルDVDか何かで借りたいと言ってきて、前にもゲオのレンタルで借りたことがあるので、それで
だが、見たい映画が二作で、それだけだと何となくもったいないので、自分もいくつか借りることにした。
デビッド・リンチの『インランド・エンパイア』と、ホドロフスキーの『エル・トポ』。
どちらも、自分には因縁が深い。そして、もし見た人がいたらわかると思うけれども、どちらも、そう気軽に見られるものではない。
『インランド・エンパイア』は、けっしてつまらないという理由ではなく、内容、というか、映像がこちらに要求する、理解の、何というか、飛躍と言えばいいのか、そういうものが、強かったので、途中から見ずに、前にもレンタルをしていたのだが、見切れず返してしまったことがあった。
今回借りて、『インランド・エンパイア』の冒頭を見ている所なのだが、以前感じていたような、とっつきづらさ、というか、まるきり取り付く島がないと感じていた、その取り付く島のなさみたいなものが、少し軽減しているような気がした。前に見たのは、もう五年以上前だったと思う。年を取って、物事の捉え方が、かなり変わったのだろう。雑にはなった。が、裏を返せば、大枠で物事を捉える能力が上がったのではないかとも思う。
前は、情報の取り逃しが恐ろしくて、少し前に戻して、もう一度再生して、意味が取れなかったら、絶望する、というような見方をしていた。
今の見方が正しいかどうかはわからないけれども、今の見方であれば、何とか見通すことは出来るだろう、とりあえず、全て見てみなければ、何も始まらない。