【日記】映画を見る
前に押井守の攻殻機動隊が最高だという話をここで書いた気がする。モニターと、4kの動画を流せるパソコンを購入してから、ネットフリックスでその攻殻機動隊のシリーズ、「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」、「イノセンス」を見た。やっぱり、代替するもののない映画だと思う。というのは、物理的な画質という意味では、あれらの時代から、また数段技術が上がっている。にもかかわらず、現代作られている映像を見るに、どうにもその画質を感じられる素材がない。面白かったのが、手あたり次第開ける映画を開いてみたけれども、その物理的という意味での画質が、本当に良かったのは、映画ではなく、ネットフリックスオリジナルで製作された、とあるスタンダップコメディアンのドキュメンタリーだった。画質はおそろしく良くて、感心したけれども、それは黒い舞台に観客が詰めかけており、ステージにいるコメディアンがひたすらしゃべっているだけの映像だった。正直、それが見たかったわけではない。いや、例えばスタンダップコメディーという素材を取り上げてみたとき、それが、まるで攻殻機動隊のように画質が上がるという事態を、想像することはできない。第一、動きがないのだから、たとえば腕がちぎれて、半機械半生物のような紐や血管のようなものが飛び散るという場面を流すということはできない。わかってはいる。なので、それ相応の素材があるであろう、映画というジャンルに、それなりのものがあってほしいと期待するのである。実際あるけれども探せていないだけなのかもしれない。