1つの母平均に関する検定・推定(母分散未知)【超詳細解説】
実際の問題を解きながら解説します。
母分散既知の問題との大きな違いは、その名の通り母分散が分かっているか、分かってないか、です。
この問題は、母平均は問題で与えられて言いますが、母分散は与えられていませんから、「母分散未知」の問題です。
母平均が変化したかどうかを知りたいので、先ずは10個のデータの平均値を求めましょう。
$$
\begin{array}{rcl}
平均値\ \={x}&=&\cfrac{20.1+21.3+19.7+20.0+20.4+20.0+19.2+21.0+22.4+19.4}{10}\\\\
&=&20.35
\end{array}
$$
ここで一旦仮説の設定をします。
主軸変更前の母平均を$${\mu_0\ (=21.1)}$$、主軸変更後の母平均を$${\mu}$$とします。
帰無仮説 $${H_0:\mu=\mu_0}$$
対立仮説 $${H_1:\mu\ne\mu_0}$$
さて、問題は母分散です。母分散が分からなければ問題は解きようがありません。
しかし、今回は貴重な$${n=10}$$のデータがあります。
ばらつき(分散)は主軸の変更前後で変化しませんから、得られた$${n=10}$$のデータから分散を計算して、母分散の代わりに使っちゃおうぜ!ってことです。
では分散を計算しましょう。
まず、偏差平方和を求めます。各々のデータと平均値19.35との差を求めて、差の2乗の合計を求めてもいいんですが、計算が多くてスーパーメンドクサイ。
こんなときは公式を使うと便利です。
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