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【好きな10曲】さみしくなるアニメEDテーマ編

■ラヴ・イズ・エヴリシング / 木村昇

「ルパン三世(第2シリーズ)」より。1979年リリース。
【感想】ルパン三世のTVアニメ(とおっさんが言う時はたいてい「part3」のことまで)のエンディングテーマはどれもメロウでムードがあるのですが、この曲は特別厭世感を強く感じます(数年前に発表されたリミックス版もそのへん把握している感じ)。全身に浴びている夕日の中に消え入りたい時には、コレ。

■夢で逢いましょう / ピクルス

「パラソルヘンべえ」より。1989年リリース。
【感想】TVアニメ放映時に聴けたのは30秒ほどの超ショートバージョンでした。ほぼ全部サビでしたがその切ない感じに惹かれ、地元の音楽屋さんに8cmCDを買いに行きました。当時はガールズバンドがちょっとブームになっていた頃(プリンセスプリンセスとか)で、ピクルスもその中のひとつ。いかにも平成元年前後のハキハキしたボーカルで、やせ我慢……というかエモさに流されない意志の強さゆえの孤独が表現されていたように思います。

■家路 / 伊藤真澄

「宇宙海賊ミトの大冒険」より。1999年リリース。
【感想】たまにしか会えないバリキャリなお母さんの正体がロリ容姿の宇宙人で海賊だった…という盛り過ぎな設定のドタバタ町内劇なのに、エンディングの曲&映像のおかげで、毎回しっとりした余韻が残りました。「さんざんエモい気分にさせられてからひとり取り残される」という一人暮らしの深夜アニメリアルタイム視聴の醍醐味を味わえた最初の作品ということで、思い出深いです(ネット掲示板で実況板を見ながら視聴するようになるのはもう少し後)。あと歌っている伊藤真澄は、光栄のファンタジーSLG『ロイヤルブラッド』のアレンジ音楽CDで知っていたので、そういうノスタルジーも混じっていたかもしれません。

■きれいな感情 / 新居昭乃

「NOIR」より。2001年リリース。
【感想】殺し屋少女二人が何たらという話で、同時期に出た似たような雰囲気のエロゲー『Phantom PHANTOM OF INFERNO』を履修済みだったにもかかわらず、アニメ本編の魅力はよくわかりませんでした。たまたまリアルタイム視聴したエンディングで、なんと寂寞に満ちた曲なのかと引っかかりを覚え、調べたら、昔日本ファルコムのボーカルアレンジCDでやはり寂しげな曲を担当していた新居昭乃が歌っていると知り、好みは簡単に広がらないものだなと思いました。「感情を発露したことがない少女の透明な世界」とでもいうべきムードで、フルverだとちゃんとカタルシスもあります。

■「Snow flowered」/ 山本麻里安

「ちっちゃな雪使いシュガー」より。2001年リリース。
【感想】子供向けアニメな雰囲気と物語なのに放映は深夜、という攻めた構成?が気になって結構観ていました。そしてこのエンディングテーマの、始まってすぐ雪国の夜の屋外が浮かぶ寒々しさ……かなりの力押しで、一人過ごす夜の孤独感を盛り上げてくれました。音のない世界で聴こえる、だいぶあの世に近いムードの音楽、という感じ。

■Moonlight / 勝木ゆかり(S.E.N.S)

「KURAU Phantom Memory」より。2004年リリース。
【感想】このアニメの個人的なピークは第1話のAパート。「いままでに観たことがない、とんでもない名作の始まりに立ち会ってしまった!!」と興奮したものです。曲は、昂ぶる内なる感情がいままさに溢れ出す寸前という、緊張感に満ちた静けさ。月夜に一人で散歩している時にループ再生していたらそのまま蒸発してしまうんじゃないかというほどタナトスに満ちています。

■少年ハミング / 伊藤真澄

「絶対少年」より。2005年リリース。
【感想】PPVで放映されていた作品ですがレンタルDVDで観ました。前半の田舎(静岡?)編の、ふわふわしたエロゲーのようなムードが好きだったので、後半のギスギスした都会(神奈川)編に馴染むのが大変でした。曲は前述の「家路」のようなエモ一辺倒ではなく、作中の不思議要素を超次元方向(?)にさかのぼった先に広がる領域の──とてつもない孤独由来の──しゃんとした空気を感じられます。

■リトルグッバイ / ROCKY CHACK

「ゼーガペイン」より。2006年リリース。
【感想】当時はリアルタイムではなく、愛機Xbox360でタイアップゲームが出ているからとの理由で、レンタルDVDで視聴しました。ゲームは……シリーズ2作を買い揃えたにもかかわらずよく覚えていませんが、アニメの方は、人類の置かれた状況のあまりの絶望ぶりに衝撃を受け(案の定第6話で)、ソワソワしながら一気観したものです。エンディングテーマは、そんな物語世界にピッタリ寄り添った、儚げでありながらも希望はギリ失っていない感じが伝わる曲調。編曲は、前述の「きれいな感情」でも務めている保刈久明氏。ゼロ年代中盤までのアニメの、私が好きなメロウな感じはこの方が作っていたんだなと思い知りました。

■Waiting for the Rain / 坂本真綾

「学園都市アスタリスク」より。2015年リリース。
【感想】深夜、本編が終わりかけの放送をたまたま見かけた時にこの曲が流れてきて、一瞬で惹かれました。「深夜アニメのエンディングはこうでないとなぁ!!」と夜中にひとり叫びたくなるほど、救いようのないさびしさを堪能できます。サビのバックで鳴っているピロリロピロリロ…という音が、ちょっとルパン三世(大野雄二の曲)っぽいところもポイント。

■放課後ディストラクション / やくしまるえつこ

「ハイスコアガール」より。2018年リリース。
【感想】少年時代のテレビゲーム体験を題材にしたアニメの時点でノスタルジーを刺激されまくっているというのに、それを(少なくとも私の現実にはいなかった)ヒロイン目線で歌い上げられることで、すぐそばにいそうな気がするだけで絶対手が届かない場所にいる存在との圧倒的な溝を意識させられます。サビの後ろで鳴っている、ギターっぽい音のフレーズのもの悲しさは今でもふとした瞬間に刺さります。


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