大幅GUは買いか(株デイトレ)
株価の翌日の始値が、前日終値より高くなることをギャップアップ(GU)と言いますが、果たして大幅にGUした場合には買うべきなのでしょうかというのを過去の株価データから検証してみます。
1.はじめに
大幅GUするのはたいてい、サプライズな材料、IRなどが出た場合でありそれに期待してみんな買うわけなので、将来的にも騰がりそうな気がします。
また、GUした後、ストップ高張り付きでその後、ストップ高連続なんてのもたまーにみる気がします。なのでGUしたらとりあえず買っとけば良いんじゃないか、と思い、検証してみたいと思います。
2.前提条件
・前日に急騰急落・乱高下している株は買わない
(前日の騰落率が4%以内、高値と安値の差が6%以内を対象とする)
・10%を超えるGUならば、寄り付き(始値)で買う
・ただしストップ高スタートの場合は買わない
・当日の引け(終値)で売る。
ただし終値がストップ高の場合、翌日に持ち越し、寄りで売る。
また、ザラバでストップ安になった場合はそこで損切りする。
・さらに翌日ストップ高(安)張り付きなら翌々日に持ち越す
3.検証方法
・株価4本値の過去データを使用し集計する。
・2015年1月5日~2020年5月29日までの期間で実施。
・東証1部、東証2部、JASDAQ、マザーズに上場する内国株すべて。
・ストップ高(安)の判定は「前日終値±値幅制限」以上かどうか。値幅制限拡大や基準値調整等は考慮せず。ただし株式分割(併合)は考慮。
・安値がストップ高以上の場合は、ストップ高張り付きで買えないと判断する。実際にはストップ高で寄っている可能性もありますが無視。
・同様に高値がストップ安以下の場合は、ストップ安張り付きで売れないと判断する。
・手数料・諸経費は考慮せず。
・Pythonでプログラミング
・損益率をグラフにしたものと、平均損益率を算出。
4.検証結果
いやー現実は厳しい。GUは買いではなかったです。
まずは損益率ごとのヒストグラムを見ていきましょう
マイナス-3%ぐらい平気でしちゃう感じですね。
寄りだけ高くても、ホルダーがこんなに上がるならチャンスと売られちゃうかんじですかね。
+20%以上は夢があります。
次に数字のデータです。
平均損益も結構なマイナスなので空売りも有効な戦略かもしれません。ただし最大利益が220%(3.2倍)なので損切りはしないと大変なことになりますが
5.GDの場合はどうなのか
GD(ギャップダウン)の場合も同様に集計してみました。
条件は10%を超えるGDなら買い、それ以外は同じです。
まずはヒストグラムを見ていきましょう
なんと、プラスが多そうですね。
寄りでみんな売っちゃって、反発するって感じですかね
数値データです。
勝率50%超え!平均損益率の1%超えており、これは明確に買いと言えそうです。
なかなか悪材料で大幅GDで買い向かうのは勇気が要りますが、そこは思い切って買うべきなのでしょう。
6.まとめ
GUは売り、GDは買いのようです。
実際にやる場合は騰がってる(下がってる)理由を精査した上で勝負したいですね。理由なくGDしてる場合なんかはねらい目かもしれません。
材料別に買いか売りかなんかも今後検証できればと思います。
(例:好決算、上方修正、自社株買い、増配、一部昇格など)
ここまでお読み頂きありがとうございました。
7.おまけ
前回の記事でAIにチャレンジと申しましたが、その進捗状況を少し。
とりあえずまだ勉強中ですが、お試しで一つ予測はしてみました。
ところが、まったく当たらない予想になってしまったので、ここには書けるレベルではないかなと思い、封印してます。
一応、6月のロードマップ
「とりあえず、テキトーなモデルで株価予測してみる」
はクリアかなと思います。
7月に実施予定だった、
「ディープラーニング(Python)を勉強」
を前倒しで勧めている感じです。