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そんなに怖くない呪いの木の話

 これは、私は何も怖い思いはしていないが被害者はいる。そういう話。  我が実家のご近所には呪いの木がある。何か曰くが解るかと住所や地名と『木』『呪いの木』などで検索してみたが、別の県の話ばかりが引っ掛かったので、呪いの木というのは案外その辺にいっぱいあるものなのかも知れない。  なので私に解るのは、今はとっくに鬼籍に入った祖母がまだ小さな私をお膝に乗せて話してくれた「道路を作るときに、道の真ん中にある木を切ろうとしたんやけど、何度やり直しても工事の人が怪我をするのであきらめて

    • そんなに怖くはないコワイ話3

      夏が終わる前にもうひとつ怖いような怖くないような話をしようと思う。 これは、体験した私は確かに怖かった。怖かったんだけど……人にその話をしても、結局は何も見ていないし起こっていないので多分この文章を読んでも怖くない。 そういう話。 今までの話からぐんと年代が近くなって、数年前の話になる。 当時の私は前回の話で就職した会社でまだ働いていた。ただ、別の支店に移動していた。 ちょっとフェイクいれるけどデザイン会社みたいなところだと思って欲しい。別の会社にちょこんと引っ付くみたいに

      • そんなに怖くはないコワイ話2

        もうひとつ怖い……いや、怖くはないな。私が悔しいだけの話をしようと思う。 前回の小学生の思い出からずっと年月が過ぎて働き始めたころの話だ。 古い人間なのがバレてしまうが、当時はガラケーというものを皆が持っていた。私はうすらぼんやりと生きていたので「今まで使っていなかったものを使い始めるきっかけ」がないとなかなか「欲しい」という気にならず、入手したのは出始めてから随分経過したころだった。 それも家族に「私も携帯電話が欲しいが契約とはどうすればいいのか」と聞くと父が「一緒に契約す

        • そんなに怖くはないコワイ話

          少し怖いかもしれない話をしようと思う。 実際のところは、そんなに怖くない。当事者たちも少し首を傾げて「なんだったんだろうね」程度の反応だった話だ。 もうずっと昔々の小学生だった頃、確か6年生の夏だったと思う。小学校でのお泊まり会が開催された。1学年全員が『校舎』にお泊まりするのだ。 どういう経緯でそんなイベントが開催されたのかは知しらない。小学生だったし。 お昼頃に集合して皆でプールで遊び、夕食は家庭科室でカレーを作って食べて、校庭でなんらかのレクリエーション(良く覚えて

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