6月の損益とOasisNetworkで死にかけた話/冬の相場をどう過ごすか/魔界DEXの危険性

6月は仮想通貨 +458万円 株-24万円でした。

BTCは崩壊しているし、冬の時代の訪れを感じます。
LUNA戦ほどの爆益は得られなかったですし、これからかなりきつくなるだろうなーと予想しています。

今月は本当に色々あったのでつらつらと書いていきますが、お前誰よ?という方は弊過去ブログ等を見てください。

QASH会

 育児有給休暇が取れたため、神奈川に向かう機会があり、ドースーさん主催のBotter飲み会に参加できました。QASH会という名前は草です。手土産に養命酒製造ののど飴を購入し、布教しておきました。
(養命酒1Lを手土産にするか迷いましたが、10kg以上持つのが嫌だったのと、皆があの液体を飲めるとは思えないので自重しました。)

 主催してくれたドースーさん、参加者の皆さんありがとうございました。
CEXBotterもDEXBotterも入り交じる感じでしたし、非常に有意義な話ができたと思います。
 色々折角の機会なのでポロっておきましたが、(情報の探し方とか、CEXであったヤバイ取引所とか色々)こちらもポロってもらったりして面白かったです。

 個人的には、UKIさんHohetoさんのNoteからBot界隈に入ったので、喜びも一入でした。
 つい最近までRosさんとSazanさんにハニーポットTXを投げつけて、BOTをバグらせ、自分のTXを成功させる、みたいなことをしていたので、お詫びにハニー味の飴を渡しました。完全にサイコパスです。満足しました。
 絆チェーンも死んだし、しばらくはハニーポットを投げる予定はないです。

 Botterでかなり勝っている人はリアルも勝っている感じがしていて、完璧超人な人が多いなーと思いました。全体的な能力であったり、技術力、コミュ力、全部に秀でていて、非常に話しやすかったです。

 Botter界隈、Numerai界隈は仮想通貨関連の中でも非常にまともなコミュニティを形成しており、5ドルレンチで殴られそうではないし、話も通じるので非常に信頼がおけます。

 CEXに流動性を供給し、スプレッドを狭くしたり、DEXとCEX、DEX内の乖離を小さくするのも社会貢献ですが、何らかのプロダクトを開発したり、新しい技術を開発したり、というのに注力しても社会貢献しそうな人たちだな、と思いました。

 ちなみに私は化学業界で研究をしているのですが、いつかはトイレットペーパーの原料(添加剤)でも作り、俺が開発した素材で橋本環奈がケツを拭いたんだぜ、とドヤりたいです。製紙業界の人とか絶対そういうモチベの人いると思うんだよなあ・・・。

Oasis networkで死にかけた話 

 QASH会に参加したあとTwitterを開くと、Rosさんがポロリしていました。

 嫁さんに1ETHくらいお小遣いあげたり、神(ごーるでんでんV2)に貴腐ワイン奢ったりと、神奈川に帰省してお金をいっぱい使っていたのもあって、手っ取り早く稼げないかな、と思っていました。

 ええ感じの鞘あるやん、と調べた結果、

1)ValleyswapというOasis networkでNo.1のTVLを持つDEXのUSDTが0.5USDにDepegしている。YuzuswapというDEXではUSDTの評価額は1.0USDであり、Depegしていない。
2)Oasis->ETHのBridgeはEvodefiとCeler Bridgeが存在している。ただし、ValleyswapではUSDC、USDT共にEvodefi由来であり、YuzuswapはCeler Bridge由来である。
3)EvodefiのETHでのUSDC裏付けはOasisなどに存在する発行済のUSDCよりも多い。しかし、USDTの裏付けはほぼない。

 ということがわかりました。

 この時点で、Rose-USDCのDEX-CEX乖離は10%程度でした。
 Twitterを調べると、BNBのツイッターがRug-pull中だからヤバイよ、と警告していました。

  しかし、USDC、USDTの担保を見ると、USDCに関してはOasis networkでの総発行よりもETHチェーンで持っているUSDC量が多く、USDTが足りない、という歪んだ状態でした。つまり、USDCに関してはアビトラをしても大丈夫だろう、という甘い判断をしました。

https://etherscan.io/address/0x9983d8cdeaf7872501628229d311e2f7df396add#tokentxns


 で、実際に少額(500USDC)でアビトラをしてみると、Bridgeもすんなり通り、Roseの鞘を10%以上取れました。
 しめしめ、と味をしめて2万USD分のRoseを用意し、Oasis->Oasis(EVM)->ETH->Binanceというルートでアビトラをしようとした所、3/4Completingという表示から動かなくなりました。
(この時点では1.4万USD程度のRoseをSwapし、0.6万USDはRoseで保持していました)

 おじおじさんのツイートが頭をよぎりつつ、原因を調べていると、公式から以下の発表がありました。

 Bridgeを止める・・・。酔っ払っていたのですが一気に頭が真っ白になりました。この時私はあかん、しか言えなくなっています。

 同じように捕まった人とDiscordで連絡を取りつつ、とりあえず0.6万USD分のRoseをBinanceに戻し、資産を安全にした後、1.5万USDCくらいのオレオレUSDCをどうするか、という戦略を考え始めました。
 この時点のUSDC/USDTチャートは以下のような感じです。

 Bridgeが止められた場合、逃げるにはRoseなどの基軸通貨にするしかないです。そもそも、RoseがCEXと乖離しているからアビトラしに来ているのに、Bridgeが止まるとRose以外の逃げ場がなく非常に困ります。
 Bridge停止後は、DEX-CEX乖離が100%を超え、この時点で撤退すると資産が半分になります。完全に許容範囲外の損失で、受け入れられません。

(6/27時点では2300%乖離・・・)

 そこで、EvodefiのTelegramやTwitterを見つつ、EvoproxyというETHチェーンでのコントラクトアドレスを監視するBOTを即興で作り、以下の戦略を考えました。

1)USDC/USDTなどのペアで大きなSwapが起きた直後に自分のTXをねじ込み、CEXと近いレートで決済する。(許容は10%程度)
2)Bridgeが再開するのを待つ

 結果的にどちらも行いました。Botを作ってDEX-CEXとの乖離を計測しつつ、10000オレオレUSDCを9000USD相当のRoseにSwapし、Binanceで決済することで脱出しました。その後、DEX-CEX乖離は500%以上に達し、とてもじゃないけどSwapできる状態ではなくなりました。
(損切りすると40万円くらいの損失です。)

 上述した同じように捕まっていたあろまささんは既に損切りを済ませており、ストレスから解放されている羨ましさもありましたが、ETHチェーンでのUSDC担保が存在することが頭にあり、損切りを決断できませんでした。

 残りは5000USDC程度であったので、Bridgeが再開するのに賭ける、ダメだったら素直に損切る、と考え、胃痛と戦い始めました。
(毎日下痢しました。)

 もちろん勝算はあって、前述したとおりUSDCに関しては担保があるので運営もBridgeさせてくれるだろう、と思っていました。

 Twitterを眺めていると、Evodefiの運営が変なことをし始めました。

 FormにBridgeした時のTXを記載し、待機しろとのことで、名前やメルアド、国籍、誕生日の収集をし始めました。文句は色々あっても、資産を拘束されているので素直に従って記載するしかありません。

 おまえはただのBridgeプロトコルだろ・・・なんで個人情報が必要なんねん。って思いながら逆らわずに記載しました。おそらく、Bridgeをちゃんとしている、という体にした時間稼ぎなんでしょうね・・・。

 さらに情報収集を進めると、Rugdocのツイッターが変なことを言っているのに気が付きました。

 USA居住者なら言え・・・?ということは居住地によってBridgeが通る可能性が変わる・・・?
 一縷の望みに賭け、Evodefiが用意したGoogle Formに色々な国籍、誕生日で自分のBridge TXが入ったURLを爆撃しました。Formを精査するのにEvodefiチームが苦労しようがどうでも良くて、自分の資産をなんとか抜き出す、ということに集中しました。完全にサイコパスですね。

 ただ、Bridgeされないと60万円くらい飛ぶ状態だったので、なりふりかまっていられません。60万円って会社からもらえるボーナス近いんですよ。
 EvodefiのTeamメンバーの国籍を調べ、エストニアであることがわかったのでそれで何個かフォームを投げつつ、USAとか司法が強そうな国で投げつつ、と計200くらい色々やりました。

 その結果、7日間の拘束の末、USDCが全額引き出されました。

 結果的に、100USDくらいのプラスでなんとか資金を全部抜き終わりました。労力とメンタル的に全く割に合わない利益です。


 自分でこういうツイートしているのに入るのはアホでした。10%乖離はかなり魅力的だったのよ・・・。
 後で調べた所、EvodefiとValleyswap(OasisでTVL1位だったところ)は同じ運営らしく、DEXもBridgeもRug-pull前提で作られているようでした。オレオレステーブルコイン、オレオレETHが存在していて、TVLがチェーンで1位でも、運営が発行した裏付けのないUSDTでカサ増ししていただけです。

 もちろん、カサ増しがバレてからはTVLが激減し、Oasis network自体が死んだようになりました。

 ちなみに今は普通のユーザーのbridgeは通らず、evodefi運営のbridgeが優先的に通るようです。彼らは自ら作ったdex(valleyswap)と自ら作ったbridge(evodefi)を使ってアビトラしているようなので、evilにも程があります。ここまで酷いのは初めて見た。

 ステーブルコインとはいえ、信頼できるのはUSDC/USDTの発行元が公式にサポートしているチェーンだけかもしれません。それ以外は裏付けがない、と思ったほうが良いかもです。
 魔界チェーンのステーブルコインはBridgeに依存したものなので、Bridgeがおかしくなったりすると、裏付け担保がないことになります。そもそも、公式が発行していないのに魔界チェーンでUSDC/USDTなどがある、というのは、名前だけなので要注意です。
 Bridge自体も恣意的に止められたりするので、トラストレスではないですし、魔界チェーンの世界はやはり危険ですね。

 Evodefiほどひどいプロトコルに当たったのは久しぶりでしたが、最低限の調査(USDCの裏付けはあることの確認)をしていて本当に良かったです。なんとか損をしなかっただけでも収穫です。
 これから冬の時代が来ると思いますし、資産額が大きくなって気も大きくなっていたと思うので、そろそろ円転してリスクを下げていきます。冬は自己防衛したほうが良いでしょう。
 有言実行して、今は13ミリくらい抜きました。あと30ミリ位は抜きます。20000USDを20000円の感覚で動かしていたのは良くなかった。

 みなさんも、魔界チェーンに行くときは本当に気をつけましょう。Rug-pull中、とわかって突っ込むのはいくら乖離してても良くないです。
 
 一緒に戦ったあろまささん、ありがとうございました。

前回のNoteの反響

 前回くりぷとべあーさんに影響されて書いたアビトラNote、結構反響が合ったなあと思いました。DEGさんの鯖で私がいないのに輪読会とかされたらしいです。なんやそれ!

 ただ、この方非常に人間的にまともだなー、と思いました。というのも、弊Noteに結構な額を投銭されています。ありがたく養命酒代にします。
 普通に呼んでくれたら書けなかった話でもポロポロとするつもりでしたが、クローズドDiscordだとたどり着けないのがきつかったです。まあ、今の相場で新規参加させるのは色々な意味でよろしくないので、参加できないことに納得しています。
(むしろ、クローズドにしているからこそ濃い議論ができるでしょうし、開くべきではないです。)


冬の相場をどう過ごすか

 2021年7月時点でバブル崩壊を予期し、どう過ごすかを紹介しました。ただ、実際にバブル崩壊の兆しが見えてきたのは2022年5月くらいからなので、時期尚早でした。

 詳細は過去ブログを見ていただきたいですが、

  1. アビトラ

  2. デルタニュートラル(いわゆるFRとりや現先)

  3. 金利のアビトラ

  4. ステーブルのDeFi

  5. レンディング

  6. Binance P2Pのアビトラ

  7. マイニング+先物ヘッジ

  8. MMBOT

  9. 何らかの指標を使用したBot

  10. 取引所固有のエッジ

 について紹介をしています。
 1年近く経って、本格的に冬が来るだろうな、という兆しが見えてきましたし、思考も少し変わったので何をするのかを書いていこうと思います。

a)work to earn

 いわゆるJPYマイニング。労働ですね。
 私は兼業Botterなので、Botは副業、本業は化学系の研究職です。これから早番/夜勤で土日もなくなる生活が待っているので、本業に集中する必要がでてきました。 
 もちろん、ちゃんと成功すると家買えるくらいの報奨金もあるのでモチベーションはあります。
 仮想通貨冬の時代(2019ー2020)を経験しているので、無理にポジションを取って資産を減らすより、労働に集中する選択肢は悪くないと思います。

b)技術研鑽

 Botter界における人間卒業試験の一科目としてGeth改造があります。なぜGeth改造をするのか、というと、誰よりも早くDEX内の乖離を検知し、アビトラTXを送るためです。
 0.1ミリ秒を削る熾烈な戦いが行われており、クラウド代は月100万円かかりますが、得られるリターンは日給100万円クラスもあるので「勝てれば」十分にペイできます。
(ただ、勝てるのは技術つよつよ勢だけです。)

 上記のツイートで記載している通り、Gethの改造している過程を垂れ流しにしていました。なんでこんなことをしたのかと言うと、GO言語やp2pに詳しい人が私の稚拙な知識に我慢できなくなってツッコミを入れてくれるんじゃないか、というのを期待したためです。

 全くのGO言語/Geth素人であったため、コントラクトやDEXについての知識はあっても、肝心の検知がうまく行かないという状態だったので、有識者が釣れないかなー、と思っていました。

 なんだかんだあって、有識者の方が今はGethを改造してくれていて、私がDEXでSwapするコントラクトを書く、という形で共同開発するようになりました。

 もちろん、こういうことをする場合にインセンティブ設定と資産に対するトラストレスな環境は大事です。
 結果的には以下のような構造にしました。

 1)フラッシュローン的な技術を使って手出し原資0でアビトラSwapを行う。
 2)お互いに手出しする資産はガス代だけとする。
 3)得られた利益は金庫用のウォレットに1:1で送金する。
 4)ノードはお互いに建てる。クラウド代は自腹。

 現状は一度だけSwapが成功した段階で、コントラクト最適化や速度最適化が必要です。

得られた利益を二分割して金庫用ウォレットに送金

 きっと地獄のような戦場なのでしょうが、DEXBotterとして必要な技術研鑽の一つだと思いますし、モチベーションは結構高いです。
 元々研究系のことをやっていたので、未来が見えず、リターンもわからない努力は得意です。




c)アビトラ/MMBOT/デルニュー/流動性供給/NFT

 冬の相場ではボラティリティがないので、上記の手法/銘柄は儲けにくくなると思います。そもそも人がいなくて悲観ツイートかスタバと言いながら二郎系ラーメンのツイートがされる状態になります。
 なぜ儲かりにくくなるのか、というのはHohetoさんのNoteが秀逸な解説をされているので、そっちを読んでください。

 冬は皆リスク回避に走るので、金利は低くなりますし、出来高もないので爆益は期待できないと思います。もちろん、やりようはあるのでしょうが、相応のリスクをとらないといけなくなる(例えば魔界チェーンに行く)ので、見合ったリターンがあるかは怪しいところです。

d)技術調査/給付金ハンター

 Next Axie、Next Uniswap、Next Stepnは冬の時代にこそ生まれると思います。有望なプロジェクトに早期から入り、アーリーアダプター組として給付金などを貰うのは間違いのない戦略だと思います。

 DappRadarあたりを見つつ、勢いのあるプロダクトに入るのはアリな戦略ではないでしょうか。このサイトを見てCryptoBladesに入ったので、有望なプロダクトは確実に掲載されると思います。

 CEX->DeFi->NFTという流れから、次はGameFi(高クオリティ)じゃないかなあ、と思っていて、初期で流れに乗りたいです。

 今月は、OPやHOPなどで給付金が貰えましたが、基本的にノーリスクでお金が貰えるイベントなので、冬は給付金ハンターになるのは全然ありです。

 そろそろNumeraiを本格的に再開しなきゃなーと思いながら早数ヶ月・・・。NMRという仮想通貨を大量に持ちたくないのでモチベが下がっていたのですが、Numeraiがファンドを出す、と言っているのでそれは気になっています。

魔界DEXの危険性

  Astarなどのdappsの信頼性が低い魔界チェーンでは、平気で嘘レートを表示することがあります。過去に私が騙されたのは4例あって、

I)トークンがチェーンに存在しない

 USDC->EURSがとんでもレートで取引できる、と思ってBridgeしたら流動性がない上にそもそもEURSがチェーンに存在しなかった。

II)Swapルートが存在しない

 1ETH=1000USD程度の時に50%ほど有利な価格でSwapできる、と表示されているが、実際はSwapできない。ETH-X-USDCというSwapは可能で、表示上のバグであった。

III)BridgeFee異常

 Bridgeするとお金を取られる・・・?表示上のバグですが、あまりにもネタ性が高い。

IV)ペグ用トークンの排出量バグ

 AstarチェーンのOrcus FinanceはOUSDというアルゴステーブルをMintできるプロトコルです。
 OUSDはORUとUSDCに裏付けされており、88%のUSDC、12%のORUトークンで構成されているのですが、実際にRedeemすると88%分のUSDCしか価値のあるトークンは返ってこないです。

https://orcusfinance.io/

 例えば、10000OUSDをRedeemして得られるUSDCが8756USDC、ORUが2346222406枚(Swapできると1244USD相当)ですが、Banksafeに存在するORUが少なくて、実際には14枚のORUしかでてこないです。
 つまり、表示は嘘レートでした。
 ORUの価格があまりにも下がりすぎているせいで、必要なORU数が膨大となり、Banksafeが枯渇している状態でバグったのだと思います。
 それにも関わらずなぜか1USDC=1OUSDにペグする、というのが1か月くらい続いていました。Astarは本当にアカンdappsが多いです。

まとめとやらかしている人の例

 以上を総括すると、これらの嘘レート表示は特に注意が必要なので、自己防衛が必須です。
 美味しそうなレートなのにSwapが失敗する/○○というレートでSwapできるはずなのにTXが失敗する・・・->スリッページを大きくしよう!という思考は地獄への入り口なので要注意!やらかしている人を見つけました。
 
 AstarのDiscord
(https://discord.com/channels/644182966574252073/659677166241447956/988472478726758481)において、Kagla Financeというステーブルコインが低手数料でSwapできるプロトコルで流動性を引っこ抜いた所、大損した、という書き込みがありました。
 該当のTXはおそらく以下です。

 153,983.463 l3KGL->123,575.439 lUSDCという地獄のようなことをしています。400万円くらいの損失ですかね。
  このTXが起きた原因はDiscordの書き込みを見る限り複数あると思っていて、

a)Kaglaは流動性が乏しく、USDC担保が流動性引出要求額に比べて著しく低かった。l3KGLトークンはUSDT/USDC/DAIのどれにでも交換できるトークンであるが、流動性が低いUSDCを指定してしまった。
b)UI上の表示で引き出せるUSDC額が25%ほど低かったにもかかわらず、l3KGL=1USDC で引き出せるはずだ!と思いこんで引き出しを決行した。
b')または、UIにバグがあり、l3KGL=1USDCのレートが表示されていた。(普通はありえないがAstarでならありえる。)

 というのが考えられます。
 こういうパターンで身を守る方法は、魔界DEXが推奨していることと逆をすることだと思います。つまり、

i)魔界ではよくスリッページを10%にしろ、という指定があるが、逆に0.1%とかにする。
ii)少額Swapをトークン/ガスが少額しか入っていないウォレットで行う。魔界によってはDEX自体がハニーポット or サイトがハッキングされていて違うコントラクトに誘導される可能性があり、下手にApproveするとトークンを全部取られる可能性がある。
iii)10万USDとかそもそも人生に影響が大きい額を魔界に持っていかない。取り返しがつく額にすべき。

 ということが対策だと思います。

 これから冬の相場になると、魔界チェーン/dappsの開発者がいなくなり、整備されなくなる可能性があります。そういうチェーンではBridge周りが特に危険なので、そもそも行かないのも一つの選択肢だと思います。
 冬こそ防御力を高めに・・・。

Harmony狂想曲

 Harmonyの裏付け資産がほぼすべてなくなる、という大事故がありました。それも公式Bridgeがやられる、という回避し難いRug-pullです。
 私はたまたま資産を置いていない(50ONEだけ)状態だったので被害はないですが、界隈でもONEを主戦場にしている方は多く、多額の損失を食らっているのを見ました。非常につらい。

 そんな中、仕事に勤しんでいたのでアビトラマンとして稼働できず、帰宅後になんとかアビトラできないかなあ、と考えていました。
 HarmonyはTVL的にもそれなりに大きく、中位チェーンの一つと言ってもいいレベルです。そのため、謎Bridgeや謎クロスチェーンプロトコルは多く、Harmonyの安いUSDCをETHチェーンなどにそのまま持ってこれる可能性がありました。

 調査方法は明かせませんが、HarmonyとBridge可能なマイナープロトコルは以下です。普通の調査方法では多分でてこないはず。
(Anyswapとかは皆知っているのよ。)

 この中でも、iswapはRug-pull後16hくらいは生きていました。しかし、プロアビトラマンが全流動性を持っていってしまい、私が気がついたときには流動性がなく、アビトラできませんでした。
 おそらく、このプロアビトラマンは10ミリくらい稼いだんじゃないかなー・・・。

 ちなみに、iswapは倒産しました。Bye.で終わるプロトコルは初めて見た。魔界レベルが高い。
(クローズドDiscordで知ったのですが、掲載許可済)

 こういうチェーンラグレベルのことが起きた時の戦い方で最適解は以下だと考えています。

1)ONEをCEXで借りる。
2)Harmony内でONEを担保とし、ETH/USDCなどのDepeg通貨を借りる。
3)謎Bridgeを使いETHチェーンなどに出す。
4)CEXでONEにする。
5)ONEを再度Harmony内に送り、ETH/USDCなどにSwap->返済する。

 Bridge中にプロトコル自体を停止させられて、Harmonyに資産戻される、ってパターン(Oportal)が今回もありました。その場合、Depegして価値がなくなったUSDC等で戻ってきてしまうので非常に困ります。

 そのため、Harmony内でBridgeしたい資産を借りれば、リスク最小化できます。Bridge失敗しても戻ってきたやつを返す->ONEをCEXで返す、とすれば利子以外は損失がないです。

 そもそも、Rug-pull中のアビトラは死ぬほど危険なので、CEXでも動かせる基軸通貨を持つ以上のリスク取らないことは大事です。
 まあ、今回1円も私は儲からなかったので、次のDepeg戦では上記を念頭に動こうかなあと思います。 

今後の予定

 娘が立ち上がり始め、本業は早番/夜勤で忙しくなってきたのでBOT開発に割ける時間が段々と少なくなっています。
 冬の相場は次のATHのために仕方がないですが、技術研鑽と給付金ハンターあたりをやろうかな、と思っています。次はArbitrumですかね。

 変なリスクを取って資産を減らすのはバカらしいですし、安全方向で仮想通貨と付き合っていきたいです。これからRug-pullとか詐欺も増えるでしょうし、NFTは地獄のような状態になるでしょう。

 DeFiで一番大事なのはチェーン/Dappsへの深い理解です。
 コードを読むのは当然ですし、コードが公開されていなければ捨てウォレットなどで少額テストするのは当然です。
 ちゃんと理解していない人が無知なままに触って損失を出しても当然だろうと思います。DeFi界隈では無知こそ罪です。
 (そう言いつつ、ブリッジプロトコルにお祈りするアビトラマンが多いのは悲しい。私も祈りました。脱出できると魅力的に見えるよね・・・。祈るようなトレードはダメで、再現性が大事ってわかっているのに・・・。)

 今月はこのくらいで。ご安全に!

謝辞

校正に協力してくれた人。感謝です。
KNさん
ごーるでんでんでん V2さん
elfさん(最近NFTを出している。)

(*養命酒価格で有料Noteにしていますが投銭用です。養から始まるエッジが書かれているだけです。コメント等はTwitterにでも投げておいてください。)

魔法のエッジ

養分TX


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