0707「七夕未来日記」

自分に引き続き、長男も高熱を出してしまった。私はさらに熱が上がって、今日の朝方には一時期40.0近くまで行った。少なくともニューヨークに移住してからはこんなひどい、生殖能力とかに影響がありそうな高熱が出たことなどはなかったので、6年以上ぶりの高熱というか人生でそんなにない高熱だった。

「家庭内パンデミック」というフレーズが頭をよぎる。さすがに午前中〜お昼のミーティングをパートナーに託し、病院が開いたらすぐに行くことにして、長男と私はその時間まで隔離部屋に隔離された。2人でウンウンうなされながら、頻繁に熱を測った。私のほうが全然高熱だったので、なぜか優越感があった。そんな中、わりと暇なので、なぜか、長男にYouTubeで昔流行した微妙なCMを見せようとしては嫌がられていた。「アルシンドニナッチャウヨー」とか、「ダッダーン。ボヨヨンボヨヨン」とか。

熱が40近くあるのに、そんなことができるのは、なかなかすごいな、とか、朦朧としながら思った。

妻が、暇だろうからこれで遊んでなと言って、長男にNINTENDO SWITCHを渡したが、長男は、「今はそういう複雑なの無理だわ」と言って、転がっていたワンピースを読んでいた。昔この記事で書いた「知覚」と「負荷」と「効果」の話は本当にそうなんだよなあと思った。

絶対インフルエンザだよ、と思いながら病院に行った。レントゲン撮られたりしたが、2人とも風邪だった。いろいろな問題があって、差し当たり保険がきかない。しかし日本の医療費は安い。保険無しでこれだけいろいろやってもらってもそんなにびっくりする額ではなかった。アメリカだと平気でこの程度で10万円とか請求されるので、たまったものではない。

解熱剤を入手して飲んだら、いきなり36度台まで下がった。解熱剤すごい。そのまま下がっていて、こんな時間に日記を書く元気すら出てきている。

午後、どうしても出るべきミーティングに泣く泣く遠隔で参加する。ちゃんと行きたかった。遠隔でプレゼンテーションをしたが、なかなかスムーズに話をすることができない。

当たり前だが、身体と精神というか、脳というのは連動していて、身体がフワフワしていると、言葉をアドリブで紡ぎ出す部分が全然噛み合わない。たぶん、いつも私は状況を解析して最適な説明を導き出すみたいなことをリアルタイムでやっているような気がするが、それが全然できない。しゃべるべき内容が出てくる前に、会話の中での発言のタイムリミットが来てしまい、生煮えの言葉を発することになる。これは文字通り不用意な言葉ということになるので、クオリティが低い。

大病を患いでもしたら、こんな状況が続くのだろうし、将来、ちゃんと老いていくと、この状態がスタンダードになるのかもしれない。伊能忠敬が測量の旅に出たのは55歳、という事実だけを頼りに、「まだ自分はこれからだ」などと思っているので、ハッキリした状態で年を取らなくてはいけない。筋トレだ。

今日の日記は日付は日曜だが、日記の内容は月曜だ。つまり、これは未来日記ということになる。明日には日付が追いつく。