0415「1枚1000ルーメン」
昨日はBASSDRUMの総会だった。台湾のをやったばかりだが、日本の閉じた集まりも大事なので、ちゃんとやった。人数が増えてくれば来るほど運営側のもてなし根性と運営力がそこそこ問われるなあと思った。終わってからLyric Speakerの新しいやつで遊びながら仕事をした。ちょうど聴いていたBLACKPINKを流してみたら、ちゃんとハングルが出てきてすげーと思った。やや欲しくなったが、私は90%くらい歌が入っていない曲を聞く人なのでなかなか難しい。柳家喬太郎の「金明竹」なんかを流してみたが、落語には対応していなかった。これ落語に対応してたら最強なのに。落語に対応しないのだろうか。
夜帰ってから、友人が買っておいた抹茶を取りに来て仕事をしている間に温浴施設に移動することもできず、朝からはまた分刻み生活になってしまって、ひたすらミーティングの連続で、もういい加減この東京式労働生活も限界だなーと思う。忙しすぎて、1つ1つの事象に丁寧に取り組むことができない。これはこのまま東京でやっていたら、連絡がつかない捕まりづらい人になってしまうので、本当にそろそろやめといた方が良い。
そんなわけでやっと東京を出る。LAで仕事があるので、まだ自宅には帰れないが、いよいよツアーも終盤だ。ゴールが近い。思えば2週間前にLAに入ってから長かった。2週間前のLAが遠い昔のことのように思える。
日本にだけいたわけでもないが、たくさんの日本の方々とお会いした。久しぶりの人もたくさんいた。そして、かなりの高確率で言われるのが、「日記読んでます」ということだ。終盤は慣れたが、体感値で言うと、♡数とかそういう面に出ている指標以上に、いろんな人にこの日記を読んで頂いている。
ありがたいことに、大きな企業のエグゼクティブな方とお会いすることだってある。大学を中退する前に魔が差して大企業に就職活動したことがあるのだが、数日前はその大企業の役員の方にご挨拶することがあり、「日記読んでます」なんて言われて、「すみません。すみません」を連呼してしまった。
「あのクレジットのやつ、面白かったです」とか言われてしまった日には、穴にでも入りたくなる。
この日記を読まれている、ということはすなわち、ニューヨークの家の前で失禁した話とか、鼻から抹茶を吸引して喜んでいる話とか、そういう私を全部知られているということだ。「ああ、自分がいま名刺交換をしている、ゆるズボンを片足たくし上げている中年男性は、鼻から抹茶を吸引しているんだな」と思われているということで、もうこれは出会った瞬間に逆マウンティングだ。いきなり劣勢だ。人間としての劣勢だ。
ところが、悪いことばかりではない。昨日もBASSDRUMの総会に来て頂いていたSCアライアンス等で活躍されている巨大プロジェクションマスターの高嶋さんが、やはりこの日記を読んでくださっていて、私へのお土産を持ってき忘れたから今日持ってきて頂けるという。
そして朝の打ち合わせから帰ってきたら、高嶋さんからのお土産が届いていた。
まさかの鉱泉せんべいだ。鉱泉せんべいって言ったらこれだ。長男が生まれたときに食っていて、たまに思い出しては私の脳を支配していた鉱泉せんべいだ。
高嶋さん、今の高嶋さんは私にとって、10000ansiルーメン(プロジェクターでいうと、レンタル一日100万くらい)だ。成田エクスプレスの中で、鉱泉せんべいを食った。長男が生まれたときのことを思い出す。もうすぐ子供たちに会える。一枚1000ルーメンだ。
しかし、10時間後くらいに、最後の難関、さらに劣化が進んだパスポートでアメリカに入国できるのか問題が待っている。私はパスポートを守り通した。さあアメリカめ、かかってこい。